飲み比べスタート
テイスティングの方法としましては、グラスに注ぎ、まずは常温で味見した後、氷を加えて冷たい状態でも飲んでみる。写真は見栄えがするので、氷入りで統一しております。
それでは一気に飲み比べていってみましょう!
おおお、これは……グラスに顔を近づけた瞬間、ちょっと面食らうほどに「お茶漬け」のにおいだ! お茶漬けそのものだ! 玄米茶に含まれる、炒った玄米(もしくはお米)の香りが、お茶漬けのもとに入っているあられを想起させるんでしょう。
ただ実際に飲んでみると、当然塩気はなくて、炭酸由来の酸味をほのかに感じる、お茶漬けの香りのほぼ無味の炭酸水。ふ、不思議……。
ただですね、偶然にも少し前に行った居酒屋に、変わり種サワーとして「永谷園のお茶漬け酎ハイ」というメニューがありまして、興味本位で頼んでみたところ、これがもう、プレーンチューハイにお茶漬けのもとが加えてあるという本気でそのままの一杯だったんです。
で、信じがたきことに、説明は難しいんですけれども、これが悪くなかったんですよ。
というわけで結論としては、玄米茶ソーダはぜんぜん飲める。けれども、日々すすんで作って飲むほどのものではないかなぁ、という感じ。
当然ながら、小豆の香りの炭酸水ですね。甘味があって、豆豆しくてなかなかいいかも。飲みやすい。
あ〜これは、そば茶の味って、飲んだことある方はご存知だと思うんですが、正直、炭酸的な清涼感とは逆ベクトルですよね。なのでちょっと、味に違和感があるかな〜……。
と、思いきやなんですが、急に思いついたことがあり、試しにここに甲類焼酎を足してみました。
するとどうでしょう! がぜん美味しく飲めてしまう。前にそば屋で飲んだ、「そば焼酎ハイボール」のような感じで、自然に受け入れられる。
このことによってなにが判明したかというと、僕という男の、酒に対する許容量の広さ、というより、酒ならなんでもいいというハードルの低さ。そもそも今回の検証、休肝日きっかけで始めたのに、本末転倒とはこのことですね。
ほうじ茶ソーダで事件が!?
さて続いては、ほうじ茶ソーダなんですが、ここで事件が。
ペットボトルのフタを、これまで同様に何気なく開けたところ、プッシューッ! っとすさまじい勢いで噴出。あわてて閉め、ふたたびおそるおそる開けてみたところ、それでもブクブクブクと泡が出てくるんですよね。
このボトルだけを激しく振ってしまったということもないはずだし、ほうじ茶のなんらかの成分によるものなんでしょうか?
でまぁ、そのあたりの理由はいつか機会があれば追及していくとして、ひとまず味見をしてみなければいけません。そこでグラスに注いでみると、
で、味のほうもですね、ほうじ茶の香りと苦味が炭酸とよくなじんでいて、奥深い味わいで、すごくいいんです! これまで味見したなかではダントツでいい! すごく上品な大人のティーソーダというか、ビールの代わりに飲むものとしても満足度が高い。
これもはや、あと1、2要素なにかを足しただけで立派なカクテルになるんじゃないの!? とか思って、ひとまず足してみたのが、
するとこれが! そもそもこの「キンミヤ焼酎」って、クセのない甲類焼酎でありながら、素材のサトウキビ由来と思われる奥深い甘味がほんのりとあるんですよね。なので、たとえば豆乳で割っただけでもカルアミルクに負けず劣らずなカクテル的味わいになるんです(個人の見解)。
つまり、さっき「あと1、2要素」って言ったけど、もはやこの時点で完成されたカクテルっすわ、これ! 「ローステッド・タートル・シェル」とでも名付けておきましょうか。
すみません、「わ、またビールっぽい!」とか思って慌てて写真を撮っていたら、正面の写真を撮り忘れてしましましたが、和茶の王道、緑茶ソーダです。
近年、小さなブルワリーで自由な発想で作るクラフトビールがすごく流行っていますよね。で、国産のビールって、和素材を積極的に取り入れることも多く、個人的に、緑茶や抹茶を使ったビールを何度か飲んだことがあるんです。その体験があるからか、すっきりとした緑茶ビールに近いような印象を受け、これまたかなりいいですね。爽やかな香りとほろ苦い渋みのバランスが絶妙。
こんなもんはもうシード枠というか。花のようなふくよかな香りが鼻に抜け、もう、こういう飲みものがもともとあったとしか思えません。ものすごく自然。いつでも飲みたい。
これまた泡がすごい。なにが基準なんだ。
味のほうは、オーソドックスな紅茶に近いけれども、ちょっと苦味渋みが強めすぎますかね。炭酸に合わせるならば、同系統の紅茶のほうがいいかなという感じ。
これはもうあれだ。知る人ぞ知る韓国製の炭酸飲料で、端的に特徴を表すと「麦コーラ」である「メッコール」。それの甘くない版。好き嫌いが分かれる飲み物ですが、僕はけっこう好きなので、意外にもぜんぜん飲めます。
お茶の数だけ作れる楽しさ
と、8種類作って飲み比べてみたところ、全体的には「素直に紅茶で作っておけばいいかな」という結果になりました。
が、なかでも唯一、個人的に今後も積極的に作って飲みたいなと思ったのが「ほうじ茶ソーダ」。ちょっと甘みを加えてもいいかもしれないし、可能性を感じました。そういえば、おしゃれなカフェに「ほうじ茶ラテ」とかってメニューがあったりするし、ほうじ茶って対応力が広いお茶なのかもしれませんね。
あともうひとつわかったことは、完全に本末転倒であるんですが、どのティーソーダも、焼酎を加えれば大喜びでありがた〜く飲めるということ! なんて身も蓋もない結論……。