特集 2018年8月7日

ドラム初心者は2時間でエイトビートをきざめるのか

どうも、ドラマーです。
どうも、ドラマーです。
急にドラムを叩くことになった。昔バンドを組んでいて再結成したとか、モテたくて始めたなどではない。ピクニックしているときに突然決まったのだ。

8月24日にイベントをやるのだが、そこで披露する予定になった。楽器なんてやったことなんてなく焦っている。焦っているが決まったことは仕方ない。とりあえず叩き方を教えてもらおう。
1988年神奈川県生まれ。普通の会社員です。運だけで何とか生きてきました。好きな言葉は「半熟卵はトッピングしますか?」です。もちろんトッピングします。(動画インタビュー)

前の記事:これがオカルトのカードダスだ


きっかけは打ち上げだった

7月14日にデイリーポータルZで「怖いはなし」のイベントがあった。内容は編集部やライターの方々がこわい話にちなんだスライドを発表し、同人誌などを売るものだった。

イベントは多くの読者の方々が来場し、多くの笑いに包まれたとても良い内容だったが、問題はその後の外で打ち上げをしているときに起こった。
楽しく和気あいあいと飲んだり、食べたりしているが、
楽しく和気あいあいと飲んだり、食べたりしているが、
スティックを叩いている人がいる。
スティックを叩いている人がいる。
このスティック、以前に記事で使用したものなのだが、ドラムなんて家にもなく、バンドを組んでいるわけでもないのでこの日以来、使用することがなかった。もの干し竿にするには短い。

なので、もし誰かに需要があれば買ってもらおうと思っていたのだが、全然売れず、結局自分のところに戻ってきた。のろいの人形みたいだ。

そして、そのスティックを見た編集部の安藤さんが「今度のイベントでドラムやりなよ」と突然、言ってきたのだ。そこで練習しているのが上の写真である。もっと言えば「イベントやろう!8月24日に会場取ったから!」と言ってきたのも安藤さんだ。名編集者ここにありだと感じたし、「やめてよ」とも思った。

この日はなんとなく、叩いて終わったのだが、別日に家でイスを使って叩いてみたところ、合っているのか、間違っているのか全然わからない。そこで安藤さんの知り合いの方にドラムを教えてもらうことにした。

初めてのドラム

教えてもらったのは高田さんである。会社員として働くかたわら、バンドを組んで活動しているそうだ。
担当者ギターとのことだが、ドラムも叩けるそうで今回、教えてもらえることになった。
担当者ギターとのことだが、ドラムも叩けるそうで今回、教えてもらえることになった。
音楽を始めたきっかけは男性フォークデュオ「ゆず」だそうだ。影響を受けて、フォークギターを友人と始め、ゆずの曲を演奏などしていた。高校に入ると、ミッシェル・ガン・エレファントを聞いてロックに目覚めたそうだが、そのきっかけはミュージックステーションだった。

「ちょうどミュージックステーションを見ていたときに、ミッシェル・ガン・エレファントが出ていて、「うわ!なんだこれ!!かっこいい!」とそこから自分の中のロックが目覚めました。t.A.T.u.が出ていてドタキャンした回です。」

ミュージックステーションでt.A.T.u.がドタキャンしたエピソードを久しぶりに聞いて懐かしくなった。
ちなみにそれぞれ初めて買ったCDは、高田さんが「ポケモン言えるかな?」、安藤さんが「CHAGE&ASKA」、江ノ島が「嘉門達夫」でした。
ちなみにそれぞれ初めて買ったCDは、高田さんが「ポケモン言えるかな?」、安藤さんが「CHAGE&ASKA」、江ノ島が「嘉門達夫」でした。
私は音楽経験ゼロで音痴なのだが、果たしてちゃんと叩けるようになるのか。一応、この日のために太鼓の達人をやってきたので練習は大丈夫だと思う。

ただ、最初の演奏を聴いて、びびってしまった。
繊細で素早く、力強いスティック使いが目に追えない。太鼓の達人をミスしないで叩けたと喜んでいた場合じゃなかった。
繊細で素早く、力強いスティック使いが目に追えない。太鼓の達人をミスしないで叩けたと喜んでいた場合じゃなかった。
あと、2年ほしい。
あと、2年ほしい。
叩いてもらったのはドラム演奏の基本となる「エイトビート」である。名前は聞いたことはあるが、このようなリズムだったのか。これをマスターすればとりあえずは演奏に困らしい。早速習おう。
習おう!
習おう!

エイトビートのたたき方

エイトビートはその名の通り、8拍子である。たたき方としては、1、2、3・・・と8までを数えながら叩くとリズムが取りやすい。右手でハイハットシンバルを叩いて8拍子のリズムをとりつつ、それに合わせて奇数のときはバスドラム(足下のでかいやつ)を叩き、偶数のときはスネアドラムを叩くのだ。これでエイトビートが演奏できる。
叩く場所と画像で説明するとこんな感じ。
叩く場所と画像で説明するとこんな感じ。
こうやって書くと簡単に聞こえるが実際にやってみると難しい。叩く際「最初はここを叩いて、次にこれを叩いて」と頭で考えてしまうと、手足が混乱してしまい、ずれたり、全部同時に叩いたりしてしまうのだ。手と足の意識をバラバラにする必要がある。
手足がどう動いているのか、見ていても頭が追いつかない。
手足がどう動いているのか、見ていても頭が追いつかない。
本当にもう、難しいから全員やってほしい。誰だ、ドラムやろうと言い出した人。
ドラムをやろうと言ってきた人、誰よりも楽しくドラムを叩いていた。
ドラムをやろうと言ってきた人、誰よりも楽しくドラムを叩いていた。
とりあえず叩いてみないことには始まらない。まずは見よう見まねでエイトビートを叩く。
なんだこの難しさ! 
なんだこの難しさ! 
よくバンド映像でドラムがかっこよく叩いているのを見るだろう。あれは適当に叩いているわけではなく、曲のテンポを守りつつ、アクセントを加えたりとかなり技術的に高度で重要な役割をしている。今のところ、できる気がしないです。
この表情から難しさを感じ取ってください。
この表情から難しさを感じ取ってください。
ずっと同じリズムで叩いていると、「ずれていないか?」とか「ちゃんと叩けているか」と頭で考えるが、それを考えたら終わりを迎える。ずれてしまうのだ。叩くのには悟りを開き、無の境地を会得する必要がある。
今、「無」の状態です。
今、「無」の状態です。
あまりにもできないのでたたき方のコツを教えてもらった。練習するときは、自分が正しく叩けるぐらいゆっくりとしたスピードで叩いて、徐々にスピードを上げていく。
スティックは握りすぎず、軽く持つ感じで。
スティックは握りすぎず、軽く持つ感じで。
スネアドラムはあまり大きく腕を動かさず、手首だけでリズムを取るようにすると叩きやすい。
スネアドラムはあまり大きく腕を動かさず、手首だけでリズムを取るようにすると叩きやすい。
あと、叩くときにフットペダルのところを見ながら足を意識すると叩きやすいことも発見した。
あと、叩くときにフットペダルのところを見ながら足を意識すると叩きやすいことも発見した。
2時間ほど練習をした。最初こそできる気がしなかったが、練習するうちになんとなくではあるがそれっぽくなったので見てほしい。
最終的には裸足でドラムを叩くようになった。
最終的には裸足でドラムを叩くようになった。
「叩けてましたよ!」
「叩けてましたよ!」
やった~!
やった~!
なんとかできた。本番までなんとかちゃんとできるようにしようと思う。ただ、この日、自分の中にあるエイトビートがあふれ出したのだろうか。もっと、叩きたい。そんな気持ちになり、休日、町へと出かけた。

エイトビートが止まらない

新宿ではストリートミュージックを時々見かける。今の自分にはちゃんとした曲は叩けないがロックで大事なのは気持ちである。十分な気持ちさえあれば大丈夫。
友人を待つ間もエイトビートを叩く。
友人を待つ間もエイトビートを叩く。
見る物全てが楽器に見える。どんな音が鳴るのか、そこに新しい出会いがあるかもしれない。新しい音楽はきっと偶然な運命で生まれたのだろう。
外国人が「ワオ!」と言っていた。
外国人が「ワオ!」と言っていた。
壁を叩くとビジュアル系の雰囲気が出る。
壁を叩くとビジュアル系の雰囲気が出る。
ドラムには技術も大事だが、パッションも大切だ。熱い気持ち、届けたい思いをスティックに込めて思い切り叩く。大事なのはそれだけだ。
猛暑の西新宿では雪まつりをやっていました。子どもたちが元気に遊んでいましたよ。
猛暑の西新宿では雪まつりをやっていました。子どもたちが元気に遊んでいましたよ。
いつかこの町でビッグになってやるから。
いつかこの町でビッグになってやるから。

コンビニ商品でドラム演奏

自宅などでドラムの練習をするとき、高さを調節した雑誌を並べて叩いたり、枕を叩いたするそうだ。楽器屋に行けば練習用のパッドも置いてあるが、コンビニに打っているもので再現できないだろうか。音がなりそうなものを選んで買ってみた。
普段、同時に買わない組み合わせ。
普段、同時に買わない組み合わせ。
パンパンに詰まった商品よりも空洞がある商品の方が音がなりやすい。缶は未開封だと少し重い音が、空だと軽めで高い音を奏でることができる。
パイの実が本当にいい音が出るんですよ。
パイの実が本当にいい音が出るんですよ。
紙の箱であるパイの実はチープな作りの和太鼓みたいな音がする。高級感はないが、子どもの頃を思い出し、懐かしくて安心する音だ。
あんきもの缶詰めを初めて食べた。味が濃いのでビールか白飯ほしい。
あんきもの缶詰めを初めて食べた。味が濃いのでビールか白飯ほしい。
そのほかにも音が出る観点から色々と商品を買ってきた。これで家でも練習ができる。
ラーメンを食べたあとに、甘い物が食べたいからパイの実を食べて、しょっぱいものを食べたくなってきたからポテトチップスを食べてと全部食べたら太るタイプのドラムセット。
ラーメンを食べたあとに、甘い物が食べたいからパイの実を食べて、しょっぱいものを食べたくなってきたからポテトチップスを食べてと全部食べたら太るタイプのドラムセット。
先ほどのあんきもの空缶はバスドラムの代わりに足下へ置いた。さて、どんな音になるのだろうか。
エイトビートが下手になっていることは置いてもらって、ちゃんと音がなる。単純な練習をするだけならこれでいいかもしれない。

暑いので帰ろうと思ったとき、撮影を手伝ってくれた友人が「もっと動きのある方がアーティストっぽい」と言い出した。
彼もロックに目覚めたのか、暑さがそうさせたのかわからない。しかし、その言葉に自分の心に燃え上がり続けるのロック魂があふれ出した。
全身を使った情熱あふれるドラム演奏をご覧ください。
テーマは「引っ越し先のプロバイダーnuro光がよかったけどダメだった」です。

気軽に叩けるドラムがほしい

ドラムを叩くと無心になれるので、大変なこと、辛いことが何かあったときにはスタジオを予約してドラムを叩きたい。何度もスタジオを予約するのは面倒だと思って、安いドラムを探しに楽器屋に行ったら、ほとんどが10万近くするので家で枕とか叩いて練習します。
インスタ映えする画像が撮れた。
インスタ映えする画像が撮れた。

告知です! イベントをやることになりました。是非、来てください!

<江ノ島茂道凱旋ライブ2018、夏>
友人の能登たわしさんに@nottawashiに作ってもらいました。
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