便所飯の寂しさ
友達がいないと学校や職場で、一人で昼食をとることになる。別に一人で昼食を取ることにハードルを感じない人も多いとは思うけれど、学食などで一人で食事をすることに抵抗を感じる人もいるはずだ。
一人でご飯食べると人目が気になる
一人で昼食を食べている人を見ても多くは何も思わないだろう。ただ大勢が友達と食べている中、一人食堂で食事をするというのはどこか恥ずかしく感じる。食堂はやめようと、オープンスペースで食事をしていても、一人だとやはり周りの目が気になる。
周りの目が気になるんです!
大学や会社などでは一人になれる場所は少ない。どうしても人目のあるところで食事をすることになる。そこで登場したのが「便所飯」である。トイレの個室で昼食をとるのだ。誰の目も気にすることなく昼食をとることができる。
そこで便所飯なのですが、
どこか寂しいよね、、、
便所飯は衛生的なことは無視するけれど、一人である安心感が生まれるのは事実だ。ただ寂しく感じるのもまた事実。力強くぶつかれば壊れるのではないかと思うような扉に、輝きを失ったタイルでできた壁と床。そこには薄く青っぽかったり、薄く緑っぽかったりする便器が鎮座する。これが寂しさを喚起するのだ。
そこで豪華にします!!!
便所をゴージャスに
友達がいないからと言って、友達同士で食事をする人には負けたくはない。でも、友達がいないという出口のない迷路をクリアするには、便所飯をゴージャスにする、ということになる。昼食の内容をゴージャスにするのではなく、空間をゴージャスにするのだ。
壁に布をはって行きます!
ゴージャスとは何かと考える。ニューヨークに住むエリートビジネスマンの部屋、スローライフを送る元IT関係の社長の木を基調とした家、などが候補に上がる。しかし、わかりやすいゴージャスはヨーロッパの貴族ではないだろうか。
布を垂らして行きます!
壁には色味を抑えた古き絵画が飾られ、暖炉の上には鹿の頭蓋骨が置かれている。テーブルには銀色の燭台があり、気にならない程度の音量でクラシック音楽が流れる。それがヨーロッパの貴族なのだ。お金持ちの証だ。それをこのトイレに作り出すのだ。
壁には絵画を吊るします!
ということで、ヨーロッパ貴族の館を目標にいつも便所飯を食べているトイレをリノベーションしていく。白い布で壁を隠し、赤い布でゴージャス感を出し、壁に古い絵画を吊るして美意識を高め、小さなテーブルには燭台を置き貴族感の決定打を打ち込む。
これで完成です!!!
トイレはヨーロッパ貴族
便所飯を食べているトイレに簡易的なリノベーションを行った。全部で20分くらいかかっただろうか。大切な1時間の昼休憩のたった20分を使うことでトイレは今までのトイレではなくなる。トイレを超えたトイレになるのだ。
今までの便所飯はこうでしたが、
今後はこうなります!!!
もはやトイレとは思えない。会社や学校のトイレがこんなにゴージャスだったことがあるだろうか。ゴージャス以外の言葉が出てこない。きっと周りの誰もがこんなゴージャスなところで昼食を食べていない。自分だけがゴージャスな昼食を取っているのだ。
壁には絵画!
タンクには鹿の頭蓋骨!
会社で、大学で、誰もこんなゴージャスな空間で昼食をしている人はいないだろう。しかし、自分はしている。むしろ群れている人々よりも上の存在なのだ。昼食時だけのシンデレラ。それがこの便所飯なのだ。
食べているもの自体はコンビニ弁当だけど
絵画の額縁にはスピーカーを設置した。ベートーヴェンの交響曲第9番第4楽章で歌われる「歓喜の歌」が流れている。勝者のための歌と言ってもいいだろう。昼食戦争に私は勝ったのだ。誰よりも贅沢な昼食のひと時を過ごしている。
歓喜の歌が流れています!
このゴージャスな空間で静かに流れる「歓喜の歌」がコンビニ弁当をさらに美味しくしている気がする。一口食べるごとにヨーロピアンで壮大な歴史を感じる。ジャンヌダルクもこんな感じで食事をしていたのではないだろうか。準備と片付けに時間がかかるので、食事自体は流し込むように食べないとだけど。
最高の便所飯です!!!
一人で差をつける
一人の空間というのは落ち着きを感じるけれど、寂しく感じることがあるのも事実だ。それがトイレともなればなおさら寂しい。そこで考えたのがゴージャスな便所飯。鹿の頭蓋骨や布を手に入れるのに苦労して、この時間を友達作りの時間に当てればよかったと後で思ったけど。
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