「花畑」感を求めて町を歩く
東京の北東に位置する足立区。花畑という町は、そのさらに北東にある。
長崎「ハウステンボス」
最寄りはつくばエクスプレスの六町駅。北千住から2駅、5分ほどで着いた。
もちろん未踏の地
さっそく咲いている
花よ、きみは美しい
赤い薔薇が満開
はなが舞う
しかし、花畑はない。結論から言うと、明治時代に花又村、六ツ木村、内匠新田などの村が合併した時に、代表的な村であった花又村が転じて「花畑(はなはた)村」と名付けられたのだ。
言葉の遊びである。実際に花畑があったわけではない。
保育園も団地も「花畑」
とはいえ、ここまで来たら無理をしてでもこの町で花畑感を満喫したい。そう思い、さらに歩き続けた。
25度を超える快晴
保育園も花畑
小学校も花畑
団地も花畑
途中で通りかかった元渕江公園ではお祭りをやっていた。往来にあまり人の姿はないが、ここは盛況である。
「花」縛りのため屋台はスルー
はや1時間近く歩いている
たまらず冷たいお茶を購入
桜の花弁をあしらった饅頭を食べる
やがて、花畑記念庭園に着いた。ここは池泉廻遊式の日本庭園で区民の憩いの場となっている。「花」という文字に惹かれ、園内の桜花亭に入ってみた。
庭園を一望できるカフェ
カフェのメニューには「花だよりセット」。饅頭とお茶のセットメニューだ。
注文するしかない
ふだん甘味は食べないが、これは美味しかった
シロツメクサの原っぱ
さらに歩を進めると古綾瀬川に出た。隅田川の支流である。
かっこいい水門
ここの内匠橋周辺は、かつて水上・陸上交通の要衝で、物資の集散地であったことから、商売を行う人が多く、算学を教える寺子屋や家塾が建ち並んでいたいという。
橋の上には首都高6号三郷線
近くには、土曜日のみ営業するという「肉の金井」があった。
定休日が日曜~金曜というのがすごい
「花」にちなんだ定食と神社
いいかげんお腹が空いたなと思っていると、風変わりな自動販売機が目に入った。
そのまま店の看板になっている
店の名は「正華売店」
ここで食べよう。メニューを見ると花があった。「炒腰花定食」の一択だ。
これで「もついため」という意味なのか
じゃーん
美味しい
ふと壁を見ると宇野美香さんという歌手のポスターが貼ってある。あとで検索したらプロフィールに「家業はラーメン屋」とあったので、もしかしたらここの娘さんなのかもしれない。
足立区のお酒「あだち」も気になったが…
さあ、旅のゴールは近い。最後に向かったのは浅間神社。祭神が木花咲耶姫命(このはなさくやひめ)なのだ。じつに花畑感満載のありがたい神社である。
鳥居をくぐると…
富士塚。江戸時代にあまた作られた人工の小山で、ここに登ると富士山詣でと同等のご利益があるとされる。
ご利益ゲット
というわけで、足立区花畑に花畑はなかったが、花にちなんだアトラクションを思う存分に堪能できた。
日射病になりかけた
あまりにも日差しが強くて日射病になりかけたが、テーマを決めて知らない町を歩くのは楽しい。このあと東京カルチャーカルチャーのDPZイベントに顔を出したところ、いろんな人に「もう酔ってますか?」と聞かれたが、いえ、これは長時間の日焼けによる赤ら顔です。