短い記事 2022年4月27日

ワンカップ大関のラベルの裏側に可能性を感じる

お酒を飲む人なら「ワンカップ大関」はご存知だと思う。大関株式会社が販売しているガラスのカップ入りの日本酒で、酒屋はもちろん、コンビ二やスーパーでも売られている。

その「ワンカップ大関」は、ガラス瓶にラベルが貼り付けてあってそこに「OneCUP OZEKI」とロゴがプリントされているのだが、その裏側にもプリントがあって、透き通った瓶と酒越しにラベルの裏を眺めつつ飲めるようになっている。

それがなんとも言えずいいので、自分の好きな写真を貼ってみたらどうかと思って試してみた。

大阪在住のフリーライター。酒場めぐりと平日昼間の散歩が趣味。1,000円以内で楽しめることはだいたい大好きです。テクノラップバンド「チミドロ」のリーダーとしても活動しています。(動画インタビュー)

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コンビニで「ワンカップ大関」を買ってきた。

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手軽に飲める日本酒の大定番。青いラベルが印象的

ロゴ、製品情報などが印刷された青いラベルの裏はこうなっている。

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可愛いイラストが見えるでしょう

こんな感じに見える

イラストレーター・たなかみさきさんの絵がプリントされていて、それが透き通ったガラス瓶とお酒の向こうに見えるのだ。別に真っ白なままでもいい場所だけど、あえてここに絵を印刷し、お酒を飲みながら見つめられるようにしてあるわけだ。これを最初に考えた人は粋だな。

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同じ「ワンカップ大関」でも、裏が雰囲気のいい風景写真になっているものもある
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「ワンカップ大関 大吟醸」という商品のラベルの裏には
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美味しさのワケみたいな文言が印刷されている
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なんて書いてあるのかな?と見つめ
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少し飲んで
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また読んで
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中身が減れば減るほど読みやすくなっていく

さて、このラベル、お湯に10分ほどつけておくと、簡単に剥がすことができる。裏のノリが溶けるからだと思う。きっとこうやって丁寧に剥がしてラベルをコレクションしている人もいるはずだ。

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しばらくお湯につけ、破れないように優しく剥がすといい(ヤケドに注意!)
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裏側はこんな感じ
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改めて、こんな風になっていたんだな
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かなり色々なデザインがあるみたいだ

ここからが本題なのだが、つまり、このラベルの大きさに自分の好きな写真を切って貼れば、マイラベルが作れるというわけだ。たとえば、日本酒に合いそうなお刺身の写真なんかどうだろう。

いったん広告です
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自分のスマホの画像データの中から、美味しかった刺身の写真を選んでプリントしてみた
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もともとついていたラベルを再利用。「最高の一杯」という文字は素敵なので残させてもらった
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はい。マイラベル(の裏)完成!我ながら雑な仕事だが、これで十分だとすぐわかった
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一見すると普通の「ワンカップ大関」だが
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ラベル裏には美味しかった刺身が!

こんな風に、レンズのように歪んで拡大されて見えるのがまたいい

刺身の写真を眺め、味を想像しながら日本酒を飲む。これは予想以上に最高である。こりゃいいわ。可能性を感じ、さらに色々試してみることにする。

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美味しそうな食べ物ならなんでもありかもな
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フライの揚がるシュワワワという音が聞こえてきそうだ

旨そうなフライ、ちょっと近すぎるほど

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ってことは、居酒屋で撮影したメニュー表でもいいかもしれない
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うっわ、めちゃくちゃ楽しい
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文字だけの方がむしろ想像力を掻き立てられるかもしれん
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味わい深い町の風景写真はどうだろう。これは大阪・天王寺で撮ったもの
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うわ。やばい
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ああ、景色に溺れてしまいそう

もはやこれは万華鏡ではないか(酔って徐々に雑になってきたラベルの貼り方は無視してください)

“「ワンカップ大関」のラベルの裏に見えるものに、人は否応なしに没入してしまうものである”ということがわかった。高級VRゴーグル並みの機能性だ。

ということは……。自分が生まれた時の写真を貼れば、タイプスリップ気分が味わえるのではないだろうか。

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私が生まれた時の写真です
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……なんというものを私は生み出してしまったんだろう

ここまで行くと、酒を旨いとか以前に、涙が出そうである

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生まれて間もない頃の私と私の母
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「お母さん、ありがとう」としか言えない

「最高の一杯」の文字がここに来て重たい

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タイムスリップに成功しました

「ワンカップ大関」のラベルの裏が持つ可能性……無限大過ぎる。もう、こういうのでもいいのではないだろうか。

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物件情報
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「3750万円」が脳に直接語りかけてくるようだ

私が今3750万円をたまたま持っていたら勢いでこの物件を買ってしまいそう

予想以上の楽しさだった。また暇な夜にでも色々な写真を用意して遊んでみようと思う。なんならスーパーの特売チラシでも、宅配ピザのメニューでも、とにかく「ワンカップ大関」の瓶に貼り付けて眺める、それだけでいつもとは違った深みを持つかもしれない。

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飲み過ぎに気をつけつつ、研究を進めます!
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