
みんなで、手探りで使い方を考えていきます(コーフンしすぎて現場で分かりやすい写真が撮れなかったので、一部、後から再現しています)

まあ、ここがキーボードだというのは間違いないと思うんですよ。でも「+」も「−」も「×」も「÷」もないんですよねー。
「足す」の「T」!?

これ、ロール紙入れるんじゃないですか? このハンドルもロール紙を巻くやつだ! それで、ここでガリガリ印字するんだ。
えーっ、答えがプリントアウトされるってことですか?



裏を見ると納品日が「昭和4年3月31日」って書いてあるんですよ。

通し番号が18万ってすごくない!? こんなのいるかなー?

もう答え出ちゃったんじゃないですか? この方向にまわせば足したり引いたりできるんじゃ……。
ということで、ハンドルを回してみたところ……
なんか、予想外のところまでまわったー!
なにー? なになにー!? こんなオルゴールみたいな!?
何が起こったのか分かねー。まわったのはいいけれど……。

上のキーボード(?)部分は「3」になっていますが……



ここに答えが表示されるらしいことは分かりましたけど、だとすると一回「0」にリセットしたいですよね。

普通に考えたらここを回すとリセットなんだろうけど……動かない!

ここがロック解除だったりするんじゃ……ここも動かない。
あんまりムリヤリ動かすと壊れちゃうかも知れないから!
とかなんとか、色々いじくっていたら……
ガチョン!
動いたー! 力ずくなのかな? カウンターも「0」になりましたね。
回転するんじゃなくて、ガッチャンって引く感じなんですね。
■「足し算」「引き算」 が出来たぞ!
カウンターを「0」に出来たらあとは簡単!?
「43325+334200」は……?
まず右上のカウンターに「43325」を入力(汚れてるので見づらいですが……)
「+」方向に一回転させると、右下のカウンターに「43325」が表示されました
つづいて「334200」を入力して、「+」方向に一回転させると……
答え「377525」!(各自検算しよう)
さらにここから「130112」を引いてみます。「−」方向に一回転させると
377525-130112=247413!
■次は「かけ算」を
「足す」「引く」の計算方法は分かりましたが……
えーっ? そんなカウンターみたいな機能、いります?
……ということでもう一回まわしてみると
これでかけ算に使えますよ。たとえば「19×10」を計算するには、19を10回足せばいいじゃないですか!
「19」を+方向に10回転すれば……
そりゃあ「190」になりますわな
「546」を23回転!

あってるのか分からない……(iPhoneの計算機で確かめる)。
スゲエ!
でもこれ、20回くらいだったらいいですけど、「×1000」だったら1000回もまわさなきゃならないってこと? そんな計算機ある!?

ここ、左右に動かせそうな気がしません? 動かせれば、1回で10回とか100回とかまわしたことにできるんですよ。
まさかねー……と思いつつ、またもいじくり回していると

桁を変えれば、1回まわすだけで10回まわしたことにできたりするんですよ。
回転数のカウンター、今はここが基準点になっていますが
全体をスライドさせて、基準点をここにすれば
1回まわすだけで「×1000」に!
当然、「546×1023」の答え「558558」が表示されます
こういう人が昔の海軍にいて、砲台の角度とか計算してたんだろうなー。 作った人、天才じゃないですか?
■残るは「割り算」だ!
割り算ってどういうこと? かけ算みたいに足していったら良いってモンじゃないですよね???(数学まったくダメ)
「512÷8」をする場合、まず右下のカウンターに「512」を表示させた状態で、左下の回転数カウンターをリセットして「0」にします
で、基準点をズラして「51」を「8」で割って(引いて)いきます
マイナス方向に6回まわして、「3」になりました。これ以上割れないので基準点を再びズラします。ちなみに「穴」の部分にオレンジの表示が! これ、おそらく回転数がマイナス(割り算)の時に表示されるんじゃないかと……
さて、続いて「32」を「8」で割ります
ということで「64」で割り切れました!
静止画だと分かりづらいと思いますので、動画でドーゾ。
いやあ、まだまだ分からない機能がたくさん残っていますが(「T」マークはなんだったのか……)、ひとまず四則計算はできるようになりました。こんなカラクリ考えた人、ホントに天才だな!
……となると、中がどうなってるか気になりますよね?
ガワ、外してみました!
メチャクチャ歯車!
こんな仕掛けで計算できるなんて……ホントすごいよ!
動いてるところはさらにメカメカしくて格好いいのでドーゾ。
歯車メカ、ステキです
よく分からない機械を手探りでいじくったら楽しいんじゃないか……と思ってはじめた企画でしたが、機械式計算機のスゴイ仕組みとメカメカしさに完全にやられてしまいました。
電気で動くハイテクマシーンもいいけど、歯車でガッションガッション動くメカにもたまらない魅力がありますね。
そして今回、石川さん活躍しすぎ! 文系の人間だけだったら足し算、引き算のやり方くらいしか発見できなかったことでしょう。
※今回紹介した計算方法は、手探りで見つけ出したものなので、本来の使い方とは違うかもしれません(説明書がないから分からない!)