これまで料理にあまり積極的にお酢を使うほうではなかったので、今回の実験はとても楽しく有意義なものでした。
特に「鶏の照り焼きはすし酢だけで作れる」は大発見。
家に大量に余ってしまったお酢、この夏はどんどん使ってこ~っと。
その古賀さんのツイートがこれ。
あたし黙ってたけどもう言う!この夏は疲れちゃったからカンタン酢で鶏モモ肉を焼くだけにしてるって!肉焼き付けたところに適当に回しかけて煮からめるだけ、甘酸っぱしょっぱくてお弁当にも入れられて料理べたには最高、スーパーで友達に聞いてその場で買ったんだけど、公式レシピでもあるらしい! pic.twitter.com/qaonZI8QmA
— 古賀及子 8/25(日)COMITIA129 Q01a (@eatmorecakes) August 6, 2019
「カンタン酢」以外の酢でも試したいと思います。
選手入場
家にあったりスーパーをめぐったりして揃えたお酢たちはこちらの8品。
古賀式にのっとり、フライパンで鶏肉を炒め、最後にこれらのお酢を回しかけて煮からめるという方法で、味見していってみたいと思います。
「カンタン酢」
「いろんなお酢料理がカンタンに作れる!」がキャッチコピーの、ミツカンの商品。
甘酢漬け、酢の物、お寿司、ピクルス、マリネ、肉料理など、これ1本でさまざまなお酢料理の味が決まっちゃうそうです。
そんな不思議なことってあるのかしら、と半信半疑で炒めてみると……
うわ、バッチリ決まってる!
お酢独特の尖った酸味はかなり控えめで、その代わりに甘みやコクが強く、最後に煮からめるだけで、誰もが好きであろうさっぱり照り焼き味に一瞬で仕上がりました。
こりゃあ一度使っちゃうと手放せないのわかるな……。
ただ個人的には、もっとすっぱくてもいいくらい、ちょっと優しすぎる印象もあったので、個人的な評価は5段階評価の4で。
「純米酢」
あ~、これはあれだ……すっぱいだけだ。
考えてみれば当たり前なんだけど、圧倒的な「何かが足りない感」。
「かけぽん」
いわゆるポン酢醤油というやつです。
こちら、チョーコーのかけぽんは、味わいのバランスが良くてクセがなく、我が家の大定番。
肉の旨みや甘みが酸味によって引き出され、まぁ想像はできていたんですが、超美味しい!
カンタン酢よりも爽快な酸味があって、星0.5という単位があるならば上乗せしてあげたい。
「純りんご酢」
もっとも予想が難しかった1本なのですが、純米酢よりは多少良いものの、やはり物足りない感が出てしまいますね。
糖分が入っていないからか焼き上がりが白っぽいのも、切なさに拍車をかけています。
ただリンゴ酢、なんとなく健康に良さそうなので、晩酌のチューハイたらして飲むという方法でその後も消費しており、今後もリピしちゃうかも。
って、そんな個人情報はどうでもいいですね。
「すし酢」
え? え? 待って待って……え! 超~うまい! パーーーフェクトな鶏の照り焼き!
嘘でしょ? すし酢って照り焼きのもとだったの!?
これまで食べ比べた中でもっとも酸味がほどよく、てりっとしたタレに絶妙なとろみがあって、甘じょっぱさも完全に好み。
うめー! これは大穴だわ。
カンタン酢をシンプルにしたような構成ですね。
酸味と甘みと塩気。
日本の伝統、強い。
「ピクル酢」
ピクルスを作る際のビネガーを最初に「ピクル酢」って言った人誰なんですかね。
思いついたとき、相当いい感触あったろうなぁ。
それはともかく、原材料の欄にドライトマトなどの表記もあり、意外な美味しさを期待したのですが、ちょっと甘ったるく感じてしまいました。
おしいな、って感じ。
まぁピクル酢からしてみたら、「いやだって、そういうふうに使うものじゃないから!」って話でしょうが。
「白ワインビネガー」
生まれてこのかた、一度も使ったことのない調味料かもしれない。
ゆえにこれまた仕上がりが想像できず、まかり間違って上等なフレンチのような一品になったら嬉しいな、なんて思っていたのですが、こりゃ~一番すっぱいです。
よ~く火を通してなおツンとくる。
もちろん白ワインビネガーは悪くない。
悪いのは、使いかたを間違えた自分。
「土佐酢」
おお~、うまい!
カンタン酢やすし酢よりも大人っぽい味。
っていうか、焼鳥だこれ。
もし焼鳥屋さんに取材仕事で行ってこれが出てきたら、「タレにとっても深みを感じたんですが、やはり創業当時から継ぎ足して使われているんですか?」って、絶対聞いちゃうやつ。