漫画家になる
マンガが面白い。マンガを読んでいるとあっという間に時間が経ってしまうのだ。時間泥棒である。思い返すと進研ゼミの送られてくるマンガもめちゃくちゃウキウキで読んでいた。マンガは年代問わず愛されているのだ。
マンガが大好きです!
そんなマンガを読んでいると「俺も描きたい!」と思うようになった。漫画家ってなんだかカッコいいし、お金持ちのような気もする。若干動機が不純だけれど、私も漫画家になりたいのだ。もうマンガを描くしかないのだ。
ということで、藤田和日郎先生を訪ねました!
マンガの描き方を聞く
マンガを描きたい! と思ったけれど、マンガの描き方がわからない。売れるマンガの描き方がわからないのだ。そこでいろいろ考えた結果、プロに聞くのが一番早いと思い、「うしおととら」や「からくりサーカス」、現在はサンデーで「双亡亭壊すべし」を連載中の藤田和日郎先生を訪ねた。
仕事場を訪ねました!
藤田先生は漫画家30年という大ベテランであり、今でも第一線で活躍している。マンガ素人の私がいきなり「マンガのことおせーて!」と行けるはずがないけれど、思い切ってそのテンションで訪ねてみたのだ。
めちゃくちゃ緊張しています!
漫画家としての道は険しいようだ。趣味で描くなら極端に言えばノートと鉛筆があればいいけれど、多くの人に読んでもらうには、人気を気にしなければならない。また編集者も登場する。そのマンガの道筋を一緒に考え、より読者に面白いと思ってもらえるようにしてくる人。衝突して傷だらけになる。これは険しいぞ。
職場に掲げられた目標
絵で説明してくださいました!
読者が読みたいものを描くけれど、その根源なるものは自分が好きなものでいいのだ。そこをどう肉付けしていくかという問題になる。映画にしろ、ドラマにしろ、なんで自分が好きなのかを考えることで、話が見えてくるのだ。
現在連載中の、
双亡亭壊すべしのネーム!
なんだか描ける気はしてきました!!!
マンガを描く
藤田先生にマンガに大切な事を聞いた。先生と話をすると描ける気がしてくるから不思議だ。もしかしたら私には才能があるのかもしれない。少年誌で連載を持てるかもしれない。やはり少年誌を読んで育ったから、少年誌で連載を持ちたいのだ。
家でマンガを描きます
先生から教えてもらったことを遺憾なく発揮して私もマンガを描いてみようと思う。確かに私は美大を卒業している。物語さえ練れれば、絵は問題ないのだ。美大に現役で合格し、ストレートで卒業している。漫画家になれる素質がある選ばれし人間なのかもしれない。
双亡亭壊すべし、めちゃくちゃ面白いです!
ストーリーの作り方は藤田先生に聞いた。欠けたものを埋めるようなにすればいいのだ。そして、自分の好きなものを突き詰めればいい。私は破天荒な主人公が好きだ。そういう映画が好きだ。ヒロインのピンチを華麗に助け、恋に落ちる。そのようなストーリーが好きなのだ。
これは藤田先生の画材
以下のようなストーリーを考えた。
笑うことを忘れた主人公「トドリ」が、ネオ東京でファイズ団に追われるヒロイン「ユキ」を助けに現れる。ユキは父親からネオ東京の存続が危なくなるほどの謎を託されている。ただユキ自身はそのことを知らず、ファイズ団に追われている。
主人公の「トドリ」もまた「闇の旅団」という地下組織から拷問を受け笑うことを忘れてしまった。しかし、相棒の「コーイー」に助けられ、自分の使命を知らされ、ユキを助け、ユキが父親から託されたなぞ、そして、左手で触ったものを壊すことができる「神の加護(ゴッドプロミス)」を使う、ファイズ団の団長「ブロイル」を倒すのである。さらに闇の旅団がトドリを拷問していた目的は、、、
という内容だ。私の筆はまるで夜明け前の高速道路のようにスピーディーに進んだ。
描いたマンガを持って少年サンデーを訪ねました!!!
出版社に持ち込みをする
私はマンガを描き、少年サンデー編集部を訪ねた。いわゆる「持ち込み」というやつだ。漫画家デビューへの第一歩。藤田先生に教えてもらったのだから、ほぼ間違いなく漫画家デビューは約束されていると思う。
サンデー編集部の萩原さんに見ていただきます!
持ち込み原稿を見てくれたのは、入社以来、週刊少年サンデー一筋10年の萩原さんだった。さぞ、この「こいのフルスロットル」に驚くことだろう。いま初めて書いたけれど、このマンガのタイトルは「こいのフルスロットル」である。
萩原さんに読んでいただきます
頭を抱え出しました
そう、私は絵が下手なのだ。美大って絵が下手でも運があれば入れることがあるのだ。私は完全にそのタイプで運だけで大学に入った。実力0と自分でも自信を持って言える。だってこの絵なのだ。ぜひ見てください。
「こいのフルスロットル」1ページ
「こいのフルスロットル」2ページ
「こいのフルスロットル」3ページ
「こいのフルスロットル」19ページ
下手で驚いた。美大で私は何をしていたのだろう。映像科だったから絵は関係ないと言えばないけれど、高校時代の3年間毎日デッサンも学んでいた。その結果が上記の絵なのだ。家で描きながら「これはないな」ってずっと思っていた。下手すぎて自分でも驚いていたのだ。
漫画家のなり方を聞きます
いま一瞬光が見えた気がした。萩原さんはツンデレで恥ずかしくて私に「漫画家デビュー決定です」と言えないのではないか、と。ただ全然違った。絵が上手くなる可能性はあるけれど、論外の下手さもキチンと存在するのだ。
萩原さんが終始苦笑いしてました!
漫画家として成功するのは難しいようだ。狭き門すぎる。原作だけとかなら行けるかな、と思ったけれど、漫画家になりたい人はたくさんいて、絵もストーリーもできる人がごまんといるので、よっぽど才能がないと難しいそうだ。だったら、最初からライトノベルとかを書いた方がいいと教えてくれた。八方塞がりだ。漫画家になれない。無理だ。
漫画家への道は険しすぎる!
読むに徹する!
漫画家への道を模索するべく、最高の環境を準備できた気がする。その結果が「こいのフルスロットル」なので、あきらめもついた。マンガを描くのは大変なのだ。あとよく考えれば、私が描かなくても面白いマンガはたくさんあるので、それを読んで幸せになりたいと思う。あと両親、なんか美大の学費とかすみませんでした!
ためになる本がございます
上記のようなどうにか一人でも楽しくすごしたり、お金を稼いだり、人気者になれないかと方法論を記した本を書きました。藤田先生にも出演していただいております。ためになりすぎて、逆にためにならないんじゃないか、という一冊になっているはずです。どうか買ってください! お願いします!!!
ひとりぼっちを全力で楽しむ—リア充に負けない22の人生戦略