一部の若者で人気らしい練乳入りコーラ
なぜコカなのか、それはお察しの通りコカ・コーラから来ているのだろう。調べてないけど、きっとそうだ。もともとメーカー名だったホッチキスが今や紙をとじるあのガッチャン(ステープラというらしい)全般に対して言われている状況と同じなのだろう。
で、コカスア。ベトナム人の友人から教えてもらったのだが、どうも信じられない。コーラと練乳の味は、そりゃどちらも砂糖たっぷりかもしれないけど、味というか喉ごしで言えば対極にある。シュワシュワスカッ!としたあのコーラに、ねっとりとした練乳をぶち込むなんて、コカ・コーラの人から中身入り2リットルボトルで殴られるかもしれない。
が、実在するというならやってみようではないか。
友人の話によると、「コーラフロートの混ぜたあと」みたいになるという。なるほど、それならなんとなく想像はつく。思っているより悪くないかも。
コーヒーに限らず、ベトナムではいろんなものに練乳を使う。チェー(ベトナム式ぜんざい)やヨーグルトにもかける。聞くところによると、20年ちょっと前までは各県各省で流通が規制されていた背景があり、乳牛の畜産をしているエリアでなければ牛乳を飲めず、その代わりに練乳を薄めたものを全国各地で使っていたのだとか。うーん、社会主義のなせる技…か、どうかは分からんけど。
そんな練乳の功績は分かったが、だからといってコカスアを認めるという訳にはいかない!
飲まずしては…!
作り方はZの順番で、氷の入ったグラスにコーラを4/5まで投入→練乳を1/5ほど投入→底に溜まるので混ぜる→カフェラテになります。
カフェラテ!?
おもいのほかカフェラテっぽい見た目になった。ぽくはなったが、我々は知っている。この味がカフェラテとはかけ離れていることを。知らない人に騙して飲ませて吹き出す様を見てみたいが、ここにいる全員が一部始終を見てしまっているので、新たに誰かを呼ぶのも面倒だ。ということでこのまま飲んでみたい。
飲むぞ~!
私 「…あれ、結構おいしくない?」
友人「いや、うん、コーラ感はゼロだけどおいしいですね」
友人「これ、カルーアミルク?」
全員「それだ!」
実際にカルーアミルクがあったので飲み比べてみたが、深みが全然違った。でも同系統。 そして写真はラム酒。ラムレーズン(風)になりました。
感想まとめ
・なんとなく懐かしい味
・カルーアミルク、またはマルセーユの中身に似てる
・駄菓子のような…甘ったるい30円のコーラのジュースに似てる
コカスア(練乳入りコーラ)は相殺ドリンク
コカスアの味からは、見事なまでにコーラも練乳も感じなかった。コーラはその爽快感をくるめられ、練乳はそのねっとり感を打ち消された。まさにこれぞ、相殺ドリンク。A型とO型から、嘘偽りない二人の子供としてB型が生まれたようなものである。でも意外とおいしいんだ。ふと、ボンボンという漫画雑誌に載っていた、オーマイコンブという作品を思い出した。駄菓子のミックス料理(料理?)をテーマにしたものだったけど、もしあれに取り上げられていれば日本におけるコカスア史がはじまっていたのかもしれない。
でも、もう一度飲みたいか?という話になると全員が「ノー」だった。