特集 2015年5月27日

市販薬の豪華パッケージでアクセサリーはできるか

何かの儀式、ではない。
何かの儀式、ではない。
最近買った薬のパッケージがやたらピカピカキラキラしていて驚いた。これを何かに生かせないだろうか、と思っちゃったもんだから…。
1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。(動画インタビュー)

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いずれ小悪魔agehaのようになるか

まずはそのキラキラパッケージを見ていただこう。
動かしながら映像とれば、昔なら特殊効果に使えそうだ。
動かしながら映像とれば、昔なら特殊効果に使えそうだ。
下地がキラキラなもんだから、印刷重ねた部分にも虹が出ている。
下地がキラキラなもんだから、印刷重ねた部分にも虹が出ている。
ちなみに中身もフューチャリスティック。
ちなみに中身もフューチャリスティック。
メタリックな青やオレンジ、その上虹色に反射する偏光性も備えつつ、ストライプのエンボス加工もしてある。そしてツルツル。豪華の一言。「EX」の名にふさわしい。さぞ効き方もEXなのだろうと期待も高まる。

気になったので、他にもキラキラ個体はないかと薬屋を探してみた。種類は実はあまり多くなかったのだが、これはというものをかたっぱしから買ってみた。家にあっても困るものではないが、薬の豪華ジャケ買いはなかなかフトコロが痛かった(計5~6千円)。
写真ではわかりにくいものもあるが、昔のシンプルなパッケージからはすごく遠いところに来た感がある。
写真ではわかりにくいものもあるが、昔のシンプルなパッケージからはすごく遠いところに来た感がある。
中央のメダリオンが、もう絶対これ効くわーと思わせる。
中央のメダリオンが、もう絶対これ効くわーと思わせる。
ミラー印刷が、傷も最速で治ると思わせる。
ミラー印刷が、傷も最速で治ると思わせる。
「抗菌」の字に施されたホログラムが、菌を寄せ付けない。
「抗菌」の字に施されたホログラムが、菌を寄せ付けない。
遠くからシャキーンときらめく何かが、頭痛に速効。
遠くからシャキーンときらめく何かが、頭痛に速効。
全体に施されたホログラムドットが女の子のハートを狙い撃ち。
全体に施されたホログラムドットが女の子のハートを狙い撃ち。
高貴な紫の輝きが、ステインをクリア。
高貴な紫の輝きが、ステインをクリア。
これらが家にあればここ数年は無病息災でいられそうな、そんなありがたい光を放つ薬達である。

ありがたいのだが、ちょっとこの輝きを何かネタに使えないか、もともとそんな意図で買ってきたので、さっそくパッケージを分解して切開させてもらう。中身は即、薬箱へしまっちゃう。
どの部分を使うかまだわからないので、丁寧に分解していく。
どの部分を使うかまだわからないので、丁寧に分解していく。
猟師が獲物を残さずいただくため丁寧に解体する、かのように。
猟師が獲物を残さずいただくため丁寧に解体する、かのように。
大まかな解体のあとは、必要な部分の取り出しだ。折り目や余分な印刷部分を避け、「キラキラ」「ピカピカ」なところだけを切り取る。ケータイ電話から純金を取り出すのに似ている。
やっぱり「抗菌」だろう。
やっぱり「抗菌」だろう。
ベロのシルバー部分もとっておこう。
ベロのシルバー部分もとっておこう。
豪華な演出に関わる部分もいいだろう。
豪華な演出に関わる部分もいいだろう。
ベロにまでこんな希少金属(金属じゃないけど)が使われているとは!
ベロにまでこんな希少金属(金属じゃないけど)が使われているとは!
文字通り童心に帰ったかのように、キラキラな部分を切り取るのはけっこう楽しかった。

ここからが未知数の作業、「原料の加工」である。
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悠久の時を越えて…(徹夜)

さっきは原料を取り出す作業だったが、今度はそれをどう加工するかだ。原石をブリリアントカットにするか、あるいはドロップ型、スクエア型にするか。
サシ(印刷)が入って入り組んだ肉の部分は、穴あけパンチで小さくカット。
サシ(印刷)が入って入り組んだ肉の部分は、穴あけパンチで小さくカット。
スケールも持ち出して、さまざまな形を検討。
スケールも持ち出して、さまざまな形を検討。
ときには大胆に。
ときには大胆に。
「ムイラブアマ」使いたかったがちょうど切れ目にかかっている。
「ムイラブアマ」使いたかったがちょうど切れ目にかかっている。
切り取ったパーツは裏が更地のままなので、2枚ずつ背中合わせに貼る(!)
切り取ったパーツは裏が更地のままなので、2枚ずつ背中合わせに貼る(!)
で、はみ出た部分をひとつひとつカット…。
で、はみ出た部分をひとつひとつカット…。
作業を「貴金属」にたとえたり「狩猟」にたとえたりとブレブレであるが、進むにつれ、これは面倒なことになってきたと思った。パッケージありきなので、デザインはまだ決めていない。いったいどこまで余すところなく原料を使えばいいのか。

終わりが見えないまま、原石をかたっぱしから加工していく。
宝石箱やー、と素直に叫びたいところ。
宝石箱やー、と素直に叫びたいところ。
加工があらかた終わると、目の前に“薬パッケージ宝石”がザックザク。パッケージからキラキラ成分だけ抽出してみたら、予想以上にキラキラしてきた。
材料をもとに、デザインのだいたいのアタリをつける。センスが問われる。
材料をもとに、デザインのだいたいのアタリをつける。センスが問われる。
これらは間違いなく「紙」なんだが、こうして徐々に形ができていくと、しらずしらずのうち「宝飾パーツ」として扱っているのに気づく。キラキラ印刷、恐るべし。

これからもっとパーツっぽく扱うことになる。まるでビーズ手芸のような、穴あけ、金具取り付けが始まるのだ。
ピンバイスで穴あけ。紙なのでよじれやすいんだな。
ピンバイスで穴あけ。紙なのでよじれやすいんだな。
ペンチとヤットコで丸カン金具を付けて、パーツをつなぐ。
ペンチとヤットコで丸カン金具を付けて、パーツをつなぐ。
穴あけパンチで作ったパーツに、2個ずつ更に小さい穴あけという過酷な修行。
穴あけパンチで作ったパーツに、2個ずつ更に小さい穴あけという過酷な修行。
さらにそれを丸カンでつないで、という苦行。
さらにそれを丸カンでつないで、という苦行。
そう、途中までは、土台となるチェーン部分はアリものの金属チェーンで、と考えていたのだが、穴あけパンチで取り出した大量のパーツの使いどころに困ったのと、やはり全部を薬パッケージで作ったほうが正解なのでは?と思い、パーツ自体でチェーン作りにかかったのだが…

紙だから金具が通りにくい!紙だからそこに穴を開けるとバラけて“ミルかつ”みたいになって扱いにくい!などありまして、ぶっとおしで8時間かかってしまいましたよ!!なんなんだよ。

それでもなんとか形にしたのが、はい、こちら!
シルクロードを経たかのような貫禄。
シルクロードを経たかのような貫禄。
留め金にはBAND-AIDと鷲のマークをあしらって。
留め金にはBAND-AIDと鷲のマークをあしらって。
「人参」「ムイラブアマ」「芍薬」アイコンはやはり外せない。
「人参」「ムイラブアマ」「芍薬」アイコンはやはり外せない。
ゼナ・メダリオンの上にはバファリン・ストーンが燦然と輝く。
ゼナ・メダリオンの上にはバファリン・ストーンが燦然と輝く。
写真では見えにくいがこれも虹色に輝く。裏にはクレマスチンフマル酸塩、ブロムヘキシン塩酸塩の刻印(印刷)が。
写真では見えにくいがこれも虹色に輝く。裏にはクレマスチンフマル酸塩、ブロムヘキシン塩酸塩の刻印(印刷)が。
薬の豪華すぎるパッケージを昇華できた気がして、自分では満足である。見たかったものが見られた。エルドラドはありました。

しかし細工でこれほど大ブレーキになるとは思わなかった。家にあった金具と穴との規格がギリギリで、ものすごくやりづらかったりな。が、やりやすい方法なんてもうワシャ知らん。気づいたらもう朝だ。ゼナ飲んで寝ます。
薬にちなんで白衣で装着してみたが、似合わないこと甚だしい。
薬にちなんで白衣で装着してみたが、似合わないこと甚だしい。

【告知】

■6月5日(金)夜、「おバカ創作研究所Vol.6」に出演いたします。お題に沿って3組+ゲスト氏が創作アイデアを競い合う。今回のゲストはあのラーメンズ・片桐氏ですよ。
Open:18:30 Start 19:30 End 22:00 (予定)
@東京カルチャーカルチャー
※詳しくはこちらのページで!
http://tcc.nifty.com/cs/catalog/tcc_schedule/catalog_150428204891_1.htm


■DVDが出ます。

告知が続いてすみません。
ラーメンズ片桐氏と共演させていただいてたnottvの工作番組「また、つまらぬ物を作ってしまった」がDVD-BOXになります!6月3日発売です。
http://tsumaranumono.ponycanyon.co.jp/
13日土曜日にはヴィレッジヴァンガード下北沢店でサイン会もあります。震えます。
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