特集 2012年6月22日

サッポロ一番で作るつけ麺とステーキ

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インスタント袋ラーメンの中ではサッポロ一番が一番好きだ。好きな食べ物全体の中でランキングを作っても相当いいところ行く。貧乏舌といわれてもいい。おいしいのだ。

今回はいろんなものをサッポロ一番の粉スープで味付けしてみたい。さらなるサッポロ一番の可能性を探る試みである。
本業は指圧師です。自分で企画した「ふしぎ指圧」で施術しています。webで記事を書くことをどうしてもやめられない。(動画インタビュー)


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> 個人サイト ふしぎ指圧

サッポロ一番つけ麺

サッポロ一番の粉スープを用意するためには、サッポロ一番でつけ麺を作るところから始めなくてはいけない。
まずサッポロ一番を2袋用意して
まずサッポロ一番を2袋用意して
麺を2玉ゆでる
麺を2玉ゆでる
固めにゆでた麺を冷水でしめる。つけ汁の方はサッポロ一番の粉を1袋分で大丈夫。この過程を踏むことにより、フリーのスープ粉が一つ手に入るわけだ。
つけ麺2玉分、スープは1袋分
つけ麺2玉分、スープは1袋分
後で使えるフリーのスープをゲット
後で使えるフリーのスープをゲット
前段階のように書いてしまったが、このサッポロ一番のつけ麺もけっこううまい。
うまい
うまい
よくつけ麺を食べると麺本来の味がよくわかる、なんていうけれど、このサッポロ一番つけ麺も麺の味がよくわかる。味噌の麺特有のコシのある縮れを堪能するなら、むしろつけ麺を食べるべきだろう。(ちなみにサッポロ一番は味ごとに麺が全然違う)

油そば

フリーのスープを得るには、油そばもいいかもしれない。同じように2玉茹でて、麺を念入りに湯切りする。味付けは油とスープ粉である。
今回、良いごま油が余っていたので使ってみた
今回、良いごま油が余っていたので使ってみた
サッポロ一番塩味の油そばである
サッポロ一番塩味の油そばである
これは勢いよく食べるのが肝心だ。理由はわからないが、麺が伸びるスピードがとても速く、後半はちょっとつらい。

麺を食べる勢いというのは、サッポロ一番に対する気持ちそのものだ。そのあたりをサッポロ一番サイドに試されているのかもしれない。
前半はうまい
前半はうまい
こんな風にちょっとサッポロ一番の食べ方を変えれば、フリーのスープはいくらでも手に入る。
それでは、次のページからサッポロ一番味の料理をいろいろ食べてみよう。まずはステーキだ。
相手にとって不足なし
相手にとって不足なし
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サッポロ一番ステーキ

勢いでステーキ肉を買ってきたが、ステーキなんて焼いたことがない。
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ネットをみるといろいろなコツが書いてあるが、要は焼けばいい、ということだ。そして味付けは塩コショウで十分、とも書いてあった。それじゃあ、このステーキはサッポロ一番の塩味にしよう。
できた
できた
すごい。

すごいぐちゃぐちゃのステーキが出来た。こんなステーキ見たことない。安い肉を買ってきたのが悪かったのか?

ステーキの上に見える緑色は、粉スープに入っている乾燥ネギである。
家にフォークとナイフなかったもんで
家にフォークとナイフなかったもんで
しかし食べてみるとうまい。牛肉にサッポロ一番の味が全然負けていないのだ。

牛肉とサッポロ一番が互いに口の中でつかず離れずの追っかけっこをしている。ステーキをかみしめる角度によって、追っかけっこの先頭が牛になったり、サッポロ一番になったり、という感じである。
もっと粉かけよう、もっと
もっと粉かけよう、もっと

塩として使える!

ステーキでは、サッポロ一番塩味を塩の代わりにした。サッポロ一番塩味は、もう単純に塩として使えるのかもしれない。

たとえば、ちょっとおしゃれな冷奴の食べかたとして「オリーブオイルと岩塩」で食べるというのがある。

この岩塩部分をサッポロ一番塩味に置き換える。
うまい
うまい
いける、いける。塩よりもこの方がずっとうまいし、申し訳程度の乾燥ネギもいい取り合わせだ。

塩が前面に出てこない食べ物はどうだろうか。

ここに残り物のキーマカレーがある。これを鍋で温めなおす時に、焦げ付かないように少量の水を足す。足した水の分だけ塩気を追加したい。

つまりサッポロ一番塩味を、キーマカレーに少し入れると、
これ、すごくうまい
これ、すごくうまい
明らかに味がワンランクアップした。もう何回も同じキーマカレーを食べているから、アップした分がよくわかる。
今回3日目
今回3日目
サッポロ一番塩味、カレー味に完全に溶け込んでいる。たしかに、サッポロ一番塩味は塩味にしてはどこかオリエンタルな香りがするな、と前々から思っていたのだが、まさかここまで合うとは…。
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チャーハンともやし炒め

中華料理だったら絶対おいしくなるだろう。サッポロ一番味噌味でチャーハンを作ってみる。
ニラが長い
ニラが長い
…なんだか今回、料理の写真がことごとくまずそうに撮れているのが気になる。チャーハンもビジュアルはいまいちだが「サッポロ一番+ご飯=うまい」のロジックに疑問を挟む余地はないはずだ。


ついでに塩味でもやし炒めも作った。
「サッポロ一番塩味で作っている」ということをわかりやすくするために、袋と一緒に撮影してみた
「サッポロ一番塩味で作っている」ということをわかりやすくするために、袋と一緒に撮影してみた
チャーハンも、もやし炒めもどちらもうまい。しかしこの取り合わせは当たり前すぎて、新しい発見がない。さみしい。
真顔から真顔へ
真顔から真顔へ
「うまさみしい」という新ジャンル
「うまさみしい」という新ジャンル
上の写真も、味の検証というより一人暮らしの低予算な晩御飯をさらすだけの結果になっている気がしないこともない。心を強く持って進めます。

おにぎり

外出先での昼ごはんもサッポロ一番にしたい。ということで味噌味のおにぎりを作ってみた。
外でサッポロ一番の匂いをかぐとすごく不思議な気持ちになる
外でサッポロ一番の匂いをかぐとすごく不思議な気持ちになる
そういえば、コンビニで「赤いきつね」「緑のたぬき」のおにぎりを見たことがある。いつかは本気で商品化されるかもしれない。
何を食べてもうまい。もうサッポロ一番ジャンキーなんだろうな、おれ
何を食べてもうまい。もうサッポロ一番ジャンキーなんだろうな、おれ
食べ盛りの小学校高学年の頃の話である。学校から帰ってくると、祖母がおやつに味噌の焼きおにぎりをよく作ってくれた。僕はそれを2つたいらげた後で、サッポロ一番を鍋で作って食べていた。

サッポロ一番味噌味おにぎりを食べると、そんな記憶がよみがえってきた。たしかにその時の体験が濃縮されている食べ物である。
サッポロ一番で作った味玉子もいい具合に味が染みていた
サッポロ一番で作った味玉子もいい具合に味が染みていた

肉じゃが

もう本当にサッポロ一番ならなんでも良いのかもしれないな、そう思って肉じゃがを作ってみた。

材料を炒めてサッポロ一番味噌味のスープで煮る。甘くない肉じゃがである。
見た目には何の違和感もないが
見た目には何の違和感もないが
おいしくないわけではないのだが、ちょっと違和感が先に立つ。血の繋がりの薄い、遠い所に暮らしている親戚のうちで食べるお惣菜、という感じだ。慣れればおいしいはず。

そして、もう一つ意外なことがあった。
サッポロ一番しか味付けに使っていないのに、汁からサッポロ一番の味がしない。じゃがいもと豚肉から出るダシで、全く別の味に変わっているのだ。
口の中から聞こえてくる声
口の中から聞こえてくる声
サッポロ一番のスープから「ちょっと!肉じゃがとかさすがに聞いてないよ!」とクレームが聞こえたような気がした。

ステーキ肉とも互角に戦ったサッポロ一番だが、じゃがいもと豚にはちょっと弱い。意外な裏ワザである。

サッポロ一番は味覚を通り越してうまい

今回何日か通しでサッポロ一番(しかも塩と味噌しか使っていない)を食べ続けたのだが、全く飽きることがなかった。

どうも僕にとってサッポロ一番は「日本人ならご飯とみそ汁が最高」くらいの深いところに根差しているような気がする。それが良いか悪いか、というと、もう諦めるしかないことだ。
ちなみに今回サッポロ一番と一番合ったのはキーマカレーでした
ちなみに今回サッポロ一番と一番合ったのはキーマカレーでした
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