特集 2021年9月2日

体育館に置いてあるあれ(肋木)をマスターする

体育館のすみっこに置いてある、謎の木のはしごとしておなじみの「あれ」。

授業でもまったく触れられず、何に使うのかまったくわからず、「あれ」がなんなのかわからないまますっかり大人になってしまった。

結局「あれ」はなんだったのか?満を持して「あれ」をマスターしてみたい。

どうでもいいことを真剣に分析してみる記事をたくさん書いているエンタメライター。音楽や映画が特に好き!

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全員見たことあるけど、全員何かわからない「あれ」

誰もが見たことあるであろう、体育館によくあるはしごの形をした「あれ」。

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全員見たことあるけど、全員何かわかっていないものでおなじみの「あれ」だが、あれの正しい名前は「肋木(ろくぼく)」という。

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「あれ」は、スウェーデン人の生理学者ペール・ヘンリック・リングさんが考えた「体操をするための棒」である。

値段が安く、サイズを変えればどんな建物にも置けることから19世紀に世界中で普及。日本でも大正時代には学校の授業で大活躍をしていたらしいが、だんだんと教えられる人が減っていき、いまではもっぱら「ヒマな子どもに登られるだけの謎の棒」となっている。

結局「あれ」はどう使うのか。登る以外になにかあるのか。大人になったいまこそ、「あれ」をマスターしてみたい。

そんな思いを胸に、『体育館で「あれ」をやる会』を開催することにした。

「あれ」は筋肉がない人にはかなりきつい

参加するのは、「肋木をマスターしたい」といい出した張本人の私(まいしろ)、借りれる肋木を探し当ててくれた石川さん、「ひとりぐらい運動神経がいい人がいないと企画が崩壊する」という理由で呼び出された安藤さんの3人だ。

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お借りしたのは近くの小学校の体育館。小学生ということで、肋木も小学生サイズである。

久しぶりの肋木を前に、まずは「自分が考えた最強の肋木の使い方」をそれぞれやってみることにした。

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それぞれ肋木のいいところを引き出すべくチャレンジしたが、やはり使ったことがないせいで発想が小学生男児のそれっぽい。

このままでは肋木のマスターなど夢のまた夢だ。

しかたないので「肋木 使い方」で検索し、もっともスタンダードな使い方(?)として出てきた「懸垂」をやってみることに。

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肋木をのぼって...
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ぶらさがり...
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ヒジを...
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ヒジを...…
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曲げられない!!!!!

肋木がどうのこうのいう前に、普通に懸垂ができなかった。

ヒジを曲げようとしても、自分の体がめちゃくちゃ重い。「もしかして、肋木をやるには私は大人になりすぎたのか.....?」と思っていたら

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石川さんもできなかった。
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チャレンジ前に「そもそも懸垂ができたことがない」と告白していた石川さん。言われてみれば、私もできたことがなかった。

ここでようやく「肋木にまったく向いていない人間ばかりを集めてしまった」という致命的な事実に気づいたが、ここで最高のピンチヒッターが登場する。

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安藤さん、普通に懸垂できる!!!
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「腕の筋肉があればできますよ」「別にコツとかないですから」と追い打ちをかけてくる安藤さん。

安藤さんが我々のかたきを取ってくれた。と同時に、私と石川さんが肋木とかじゃなくてただ腕の筋肉がないだけということまでわかってしまった。

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安藤さんからの「もっと腕立てふせとかした方がいいですね」というアドバイスにしたがって(ちょっとだけ)腕立て伏せをした。

肋木、つらい。小学生のとき想像したよりかなりつらい運動である。

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真剣!肋木ぶら下がり勝負

肋木の基礎を(少なくとも安藤さんは)マスターしたので、次は応用にチャレンジする。

肋木といえば「ぶら下がり」。小学生といえば「みんなで勝負」だ。というわけで

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ルールは簡単。「せーのでぶら下がって、最後まで耐えられた人が勝ち」だ。正直やる前から勝者はわかっていたのだが、やらないとわからないこともある(はず)だろう。

「せーの」で肋木にぶら下がり...

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あまりにキツかったので思わず奇声を発していたら...

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石川さんが「うわあぁ」と小さくうめきながら落ちていった。

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しかし、限界だった私(まいしろ)もそのまま脱落、

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安藤さんが圧勝した。

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2人で「安藤さんがいて本当によかった」「ライターと思えないぐらい筋肉がある」と褒めまくっていたら「ぶら下がるだけでこんなに褒められるとは」と謙遜された。肋木マスターは徳も高い。

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筋肉がないとじゃんけんもできない

「もうそろそろ肋木はいいんじゃないか」という(私と石川さんの)空気もありつつ、続いてチャレンジするのが「足じゃんけん」だ。

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こちらもルールは簡単で、「ぶら下がったまま隣の人と足でじゃんけんをする」というもの。

学校ならではの肋木を使った楽しい遊びのひとつである。

まずはまいしろ&石川の「筋肉がないコンビ」でチャレンジする。

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最初はグー!
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じゃんけん「パー」!
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あいこで「チョキ」!
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あいこで「チョキ」!
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あいこで「チョキ」!
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あいこで「パー」!

あいこが多い。多すぎる。

お互い、とにかく筋肉を使いたくないから同じものを出すのである。「わざわざ頑張ってチョキ出したのに、ここからグーに変えたくないよ」みたいなことをふたりともが思っているので、ひたすらあいこが続いてしまう。

あいこの3回目ぐらいから「おい、絶対にあいこだけはやめようぜ?」みたいな無言のコミュニケーションが始まるのだが、お互いあいこをやめるための筋肉がないので、最終的に「5回連続あいこ」という最悪の事態を招いてしまった。

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じゃんけん終了。勝つとか負けるよりも「やっと終わった」が近かった。
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うめきながら崩れ落ちていくふたり。

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そんな我々ふたりを、すずしい顔で見ていた肋木マスター・安藤さん。

最後はまいしろと安藤さんのじゃんけん対決である。

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最初はグー!
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じゃんけんホイ!!!

瞬殺であった。安藤さんいわく「体力的にパーは出せないはずだから、グーにしたら普通に勝った」ということらしく、筋肉があると作戦が立てられるということがわかった。 

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肋木には他にも使い方があり、どれもこれもしんどいけれど、いい運動ではあった。

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肋木の基本の動きのひとつ「ペダルこぎ」をやるまいしろ。
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「意外といいですよここ!」と楽しそうに肋木におさまる石川さん。
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筋肉がある人間だけ許される大技「人間こいのぼり」をする安藤さん。

ちなみに、お借りした小学校からは「2時間ぐらい使っていいですよ」と言われていたが、30分ぐらいで「もういいんじゃないか」「我々の腕の筋肉はもう限界なんじゃないか」という雰囲気になった。腕の筋肉をビシバシ鍛えたいと思っている方、ぜひとも肋木を試して欲しい。

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