くさり樋は玄関にあるあれ
玄関の軒先によく見られるこれです!これがくさり樋、雨どいです。
近くで見るとこんな感じ。鎖をつたって雨水を排水します。ああ、ずっと見ていられる…。(これは風呂場の蛇口の水)
初めてくさり樋を見たのは父の実家でした。そのときは、くさり樋とは知らずぶらに下がって遊んでいました。
今考えると「何てことをしてしまったんだ…」と後悔。
次の帰省でくさり樋は撤去され、雨どいにリフォームされていた。
その20年後、私は雨どい好きが高じて雨どい工場に勤めます。
なので私には雨どい愛があります。しかし、くさり樋の設置現場に出会ったことはありませんでした。
手軽にくさり樋が楽しめる傘を作った
ある日散歩をしていると、くさり樋がある家を見つけました。「ああ…!くさり樋!」と私のくさり樋熱が燃え上がってしまったのです。うちにもくさり樋が欲しい!と。
しかし、今住んでいるところにくさり樋を設置できるところはありません。
そこで「どうにか手軽にくさり樋を楽しめないか?」と考えました。
結果がこちらです。
ガラクタではありません。くさり樋の機能がついた傘です。
くさり樋傘の紹介と実践編
くさり樋傘とは、くさり樋の水がつたう様子が手軽に楽しめる傘である。
軒にあるのきとい、雨水を集めるマス(※会社により名称が違うのでここではマスと呼びます)、くさり樋と構成は同じです。
雨が降りました!私in近所の公園。
群馬に来てからは移動はほぼ車です。
私の住む地域は地面の排水がうまくいかずに水たまりの域を超えて沼になります。
雨の日はだいたい歩きで出かけるのを諦めるので、久しぶりに傘をさして歩きました。思いのほか疲れて血の気が引き、顔面蒼白になっています。
雨水はうまく伝ってくれるでしょうか…?
しずくがホロリ…
や、やさしい!
想像と違いましたが、これはこれでいい…!
15分くらい見ていましたが、しずくがやさしくホロリ、ホロリと伝うところを見ることができました。これもずっと見ていられます。
もう少し激しい雨だったらじゃんじゃん雨水が流れたのでしょうか。
…この撮影から5日後、ゲリラ豪雨ではないですが激しい雨が降りました!
これこれ!これです!始めに見せた風呂場の蛇口で再現した流れ方とほぼ同じになりました。
ずっと見ていたら足がびしょ濡れになりました。
くさり樋傘の作り方
目の前で水が流れるくさり樋傘。実はこれ、簡単に作れるんです。
くさり樋・10連1セットで4,500円。
用意するもの
・くさり樋
・傘
・下敷き
・結露取りワイパー
・グルーガン
結露ワイパーに穴をあけ、くさり樋を棒にひっかけます。
ワイパーをつける位置を決めて傘に接着して
雨が結露ワイパーにいくように下敷きをつけます。下敷きをつけたところで一つ気づいたことがあります。
傘が閉じなくなりました。
「もっと早く教えてよ」と言ったら「失敗しないと学ばないだろ」と言われました。これが教育。
うまい具合に盛り上がりに雨が流れてくれました!
できあがり!(このあとおじさんに「きみはユーチューバーか?」と絡まれる)
ところで、ホームセンターにくさり樋を見に行ったとき、金属ではなくプラスチックしか売っていませんでした。
私のくさり樋のイメージは、ずっしりとした金属だったので驚愕。
以前勤めていた雨どい工場の同僚に聞くと「今はプラスチックが多いね。くさり樋は受注生産だから高くなるよ」と教えてもらいました。
「だけどくさり樋をつけるくらいだから、つける人は金属のやつを特注しているよ」とも教えてもらいました。やっぱりこだわりがあるんですね。
くさりといが画面に映るとエモい
撮影を終えて、しずくのしたたりを見ながら帰っていたら気づいたことがあります。
画面にくさり樋が映ると、なんかエモい。ということです。
その時の私の目線。ちょうど見えませんが左側に古民家があり、くさり樋がとてもマッチしたのだ!(古民家はくさり樋ではなかったけど)
そこで、こんなものを作りました。もうすでに画面がエモくないですか?
「くさり樋が画面に映るとエモい説」は本当か。棒にくさり樋をつけて写真にくさり樋を映す実証に参ります。「くさり樋だけ手に持てばいいのでは」と思われるかもしれませんが、ある程度カメラとくさり樋の距離がないと不自然になってしまったので棒をつけました。
いろいろなものを撮ってきました。
くさり樋がない写真とある写真を並べます。
初めからこの被写体はちょっとズルイかもしれないですが、こういうことを言いたかったのです。
次はもっと日常に寄ります。
公園です。高架下にある公園。というだけでとてつもない味わいがありますが、くさり樋が加わることによりさらに味わい深くなりました。
パチンコ屋はどうでしょうか。昼間はそんなでもないですが夜はネオンでギラついています。くさり樋が加わることによって「あれ?営業してるの?」と寂れ感が出てしまいました。
ほぼ毎日前を通っているユニクロ。くさり樋を画面に入れることによって急に懐かしさが。あれ。昨日も行ったのに。
ケンタッキー。画面にくさり樋を入れた写真の中で一番のお気に入りです。屋根が赤いから「騒がしい画になるかな?」と思ったのですが、くさり樋がしっくりきました。急に昭和感が。
くさり樋が画面に映るとエモいは本当
以上、写真を見比べてどうでしたでしょうか。
私は一人で「ああ!味わい深い!」と興奮しては写真を撮り歩きました。すごく楽しかったです。
くさり樋が手前に現れることにより、画面に奥行きが出て味わい深くなるのではなかろうか。
それプラス、くさり樋は瓦屋根の昭和に作られた家でよく見るので脳が「昭和だ」と錯覚してエモく見えるのだと思います。
くさり樋はやっぱりいい
プラスチックのくさり樋を買ったとき、「こんなのくさり樋じゃないよ」とヘソを曲げていたのですが、見ているうちにだんだんとプラスチックでも受け入れられるようになりました。
この子がくさり樋なのは変わりがないし。
材料が足りなくてモノタロウで通販したらカタログも一緒にきた。読んですごく楽しかった。モノタロウは企業か個人事業主しか購入できないので、初めて「開業届を出しといてよかった」と思えた出来事である。
プラスチックのくさり樋はミルクホワイト色もあり、そっちはぶっちぎりでかわいかったです。メーカーさん、アクセサリーにしてくれ~!絶対売れるから!