特集 2017年9月21日

街中でバンドマンに見られたい

こんな感じの人だと思われたい
こんな感じの人だと思われたい
楽器のケースを持ち、街中を飄々と歩く人たちに憧れている。きっとバンドか何かをしていて、今日もライブやら曲作りやらをするのだ。キィ!と声がでるほどかっこいい。

外見だけでもバンドマンになりたい。でも自分だけでは正解がさっぱりわからない。ということで現役バンドマンにも相談しつつ擬態する方法を探りました。
1990年沖縄生まれ。営業日のお昼休みに(ほぼ)毎日更新する「今日の休憩」というブログを運営しています。

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現状のイメージ

「バンドマンっぽい」とはなんなのか。まずは自分のイメージを簡単に書いてみる。
これです
これです
黒いTシャツに細身の黒いパンツ、黒い靴、そして何かしらの楽器(黒)。我ながら低い知識で挑戦しようとしてることがよくわかる。

とりあえず家にあるありったけの黒い服でこれに擬態する。
家になぜかギターケースだけがあったので、突っ張り棒で入ってる風に見せます
家になぜかギターケースだけがあったので、突っ張り棒で入ってる風に見せます
できました(暗くてすいません)
できました(暗くてすいません)
個人的にはいま、自分のことをすごくバンドマンっぽいと思っている。街を歩いても気分がいい。
ただ歩いていると突っ張り棒がゆるんで大変なことになる(でも軽くて動きやすい)
ただ歩いていると突っ張り棒がゆるんで大変なことになる(でも軽くて動きやすい)
突っ張っている時もぽっこりしてバレそうになる
突っ張っている時もぽっこりしてバレそうになる

本当のバンドマンに評価してもらおう

友人たちに画像を送ったところ「確かにっぽいけど詳しくないからわからない」と帰ってきた。そりゃそうだ。というわけでご本人を召喚することにした。
埼玉県北浦和発・下北沢を中心に活動するバンド「The Whoops(ザ・フープス)」のみなさんです。ひだりからドラムのスナガヒロキさん、ボーカルのミヤタさん、ベースの森雅実さん。
埼玉県北浦和発・下北沢を中心に活動するバンド「The Whoops(ザ・フープス)」のみなさんです。ひだりからドラムのスナガヒロキさん、ボーカルのミヤタさん、ベースの森雅実さん。
結成して6年になるフープスは、24~26歳ととても若いバンドだ。

毎週ライブやらリハやらCDショップにサインしにいくやら(すごい)などのバンド活動に明け暮れており、いまのバンド界隈の空気をまいにちギュンギュンに吸っているみなさんなのである。これは心強い。
今日の予定は「下北沢のフェスに出演」だったそうだ。言ってみたいセリフである。
今日の予定は「下北沢のフェスに出演」だったそうだ。言ってみたいセリフである。
私「今日はバンドマンを意識してきたんですけどどうですか」

フ「います。全然います真っ黒の人。80点ぐらい出てると思います」

すぐに80点認定されてしまった。そういえば、ライブ中のフープスを待っている間、スタッフに「楽屋はあちらですよ」と声をかけられた。十分それっぽく見えていたらしい。

フ「ただ、強いて言えば下北沢っぽくはない」「確かに池袋っぽい、あとスタッフっぽいかもしれない」「それに、そのケースの素材は安いギターだってすぐわかるのでよくないです」
わたしのケース(ペラい)
わたしのケース(ペラい)
ミヤタさんと森さんのケース。なるほど当たり前だけど全然違う! 急に恥ずかしくなってきた。
ミヤタさんと森さんのケース。なるほど当たり前だけど全然違う! 急に恥ずかしくなってきた。

普段みなさんはどうしてるのか

フェス終わりの若者を無理やり連れ出して質問ぜめにする。
フェス終わりの若者を無理やり連れ出して質問ぜめにする。
私「みなさん私からみると、楽器持ってて、なんか下北沢っぽくてバンドっぽく見えます」

フ「いや、僕たちあんまりバンドっぽい見た目じゃないしダサいんですけど…。でも、むかしはもっとダサかったんです。ベースの森が、すごい服でライブにきたので怒ったことがあって」
すごくダサかった時の森さん(左)と今のバンドマンっぽくなった森さん(右)
すごくダサかった時の森さん(左)と今のバンドマンっぽくなった森さん(右)
私「ちょっと思ったよりダサくてびっくりしています」

フ「しかもこのひらひら、縫い付けられてるし、星付いてるし、取れたとしても下のTシャツにはOCEAN CITYって書いてあるんです」
森さん本人(当時大学生)は本気で「きゃりーぱみゅぱみゅみたい」と思って着ていたという
森さん本人(当時大学生)は本気で「きゃりーぱみゅぱみゅみたい」と思って着ていたという
フ「この時に森が『確かにダサい』と急に悟って、それから『この服で演奏した曲を聞いた人の耳までダサくなるんじゃないか』『そういえば憧れているバンドでダサい人はいない』とみんなで改心しました」

私「聞く人までダサくなるって相当の危機感です」

フ「別にオシャレじゃなくても、Tシャツだけとか、自然な感じなら全然いいんです。ただ重ね着とか工夫してダサいのは終わってるという話になりました」

私「バンドマンって呼吸をするようにイケてる空気を出していたのかと思っていました」

フ「僕らはもともとがダサいので気を使わないといけなくて…大変なんです……」

「バンドマン」に見られるには

バンドの苦労を聞いたところで、誰でもバンドマンっぽく擬態する方法を聞いてみる。
「最近シャツinが流行ってて、自分は似合わないからもうダメだ」と語るミヤタさん
「最近シャツinが流行ってて、自分は似合わないからもうダメだ」と語るミヤタさん
フ「楽器ケース無しで簡単に強いバンドマンに見られるグッズがないか考えました」

私「強弱があるんですね」

フ「大学1年生ではじめたばかりとかは弱いバンドマンですね。プロじゃないなということは見てすぐにわかります」
グッズ(1)ライブハウスで出演者にだけくばられるパスシール
グッズ(1)ライブハウスで出演者にだけくばられるパスシール
フ「これは相当バンドマンっぽさが上がります。空白にバンド名っぽいことを書いて貼ればすぐに出演者です」
何も思いつかなかったので祖父の名前を書いた。確かにバンドっぽい
何も思いつかなかったので祖父の名前を書いた。確かにバンドっぽい
フ「ただし、有名なバンドをモジると大学生のコピーバンドってバレるので注意が必要です。(埼玉事変など)」

私「たくさん貼っててもそういうのですぐバレるのか」
グッズ(2)レコードとdisk unionのレコードサイズの袋
グッズ(2)レコードとdisk unionのレコードサイズの袋
フ「あとはレコードが入っているショップ袋です。バンドマンっぽい服装でこの袋持ってると『この人音楽の教養がある』『リハーサルの後にレコード買ったのかな…強い…できる…』ってなります」

私「めっちゃ弱そうな意見!」

フ「でも相当ハッタリかませるはずです」「ただし賛否あります」「バンド内でも割れました」「ちょっともう定義がわからないので適当に言ってるところはあります」

せっかくなのでゴールを「フープスに混じってもバレない感じの下北沢バンドマン」に設定し、他にも教えてもらった。

基本真っ黒でなくTシャツなら古着がいい、なんかコンバースはいとけばいい、などである。3人中2人が大きいメガネをしていたのでそれも買うことにした。

下北沢っぽいバンドマン(?)の完成

アドバイスを受けて整った姿がこちらである。
???????????
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???
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再度評価しにきたフープスのみなさん。「今日は渋谷HMVでインストアライブでした」だそうです。(言ってみたい)
再度評価しにきたフープスのみなさん。「今日は渋谷HMVでインストアライブでした」だそうです。(言ってみたい)
フ「おお! それっぽくはなりました。教養出てますよ」

私「でもバンドマンっぽい…? これバンドマンっぽいですか…?」
なんとなく混ざってみる。なんだろう、どうしても自分だけ何も演奏できない人に見える。これ、なんでもいいから似合う服着たほうが絶対いいなとここでわかりました。
なんとなく混ざってみる。なんだろう、どうしても自分だけ何も演奏できない人に見える。これ、なんでもいいから似合う服着たほうが絶対いいなとここでわかりました。
他にも方法は教えてもらったので、挑戦してみたい方のためにまとめておきます。
バンドマンっぽくみられるにはのまとめ

・古着を着てみる
・コンバースを履いてみる(ドクターマーチンでも可)
・ライブハウスのパスを貼ってみる
・disk unionのレコード袋を持ってみる
・楽器を背負う(できれば)
・ピチピチのズボンを着るのも有効
・タバコを吸ってみるのも効果がある

※ただし個人差があります(ありました)

機材なしだと厳しいバンドマンオーラ

楽器を背負ってそれっぽくは見えても、どこかが絶対違ってしまう。バンドマン擬態は思ったより難しかったし、本人たちも苦労した過去があった。
序盤はこのアイデアもあった。恥ずかしかったのでやめた。
序盤はこのアイデアもあった。恥ずかしかったのでやめた。
ただdisk unionでレコードを買って袋を持つだけですごい人になった気分になることもわかった。レコードを探している自分が非日常すぎて笑ってしまうほどでした。
協力してくれたフープスさんのいい曲はこれです(ありがとうございました)
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