名古屋の物価とは
愛知県では有名な若鯱家のCMソングの替え歌を歌います!
名古屋のリサイクルショップがすごい、そう聞いて到着までに名古屋の洗礼を受ける。カレーうどんで1200円。すごい。金シャチという部分だけに惹かれて頼んだカレーうどんが1200円。
夜に飲みに行った時も生ビールが600円くらいの所しか見つけられず、名古屋の物価高い…。と痛感させられた。そんな名古屋でのリサイクルショップがすごいと言っても大したことないのではないか。
右上の「何んでも」って送り仮名気になる。左下は「何でも」
そんな思いを抱えながら到着したキンブルは予想よりもデカイ。そして、キンブル周辺だけ妙に人が多い。さて、どんなもんですかね。キンブル。
安い!1ケース360円!
小手調べに、と店の前の商品を見たら安い。ペットボトルの飲み物が15円。15円!?消費税みたいな値段で飲み物が買える。増税前に買いだめしなくてもキンブルに来たらよかったのだ。
鍋の素が30円。
更に鍋の素が30円。全体的に価格の相場がおかしい。個人のフリーマーケットみたいな値付け。ビルでやる商売じゃないぞ。なんだこれは。
植物のポットが30円。安い!ん、安い?
食料品以外も安い。観葉植物のポットが30円。30円と見て反射的に安い!って思うが、実際いくらなのか全くわからない。でも、安い!たぶん!
タイルカーペットが108円。安い!いや、全然わからない、けど、安い感じする!!
更になんと、タイルカーペットが108円である!全く使う予定がないけど108円なら買おうかな、ってちょっと思わせる価格、108円。突き動かされる108円に煩悩の数を見る。
店頭でこんな感じのキンブル、中に入るとその世界はどんどんと深まっていく。
異国
雑然とした店内。
店頭では園芸用品、食品が多かったが、中に入るとその価格と品揃えのよくわからなさに日常の感覚が破壊される。
トランプ(セクシー)この時点で買う気が高まる。
42円。即買い。
外国のおみやげ屋さんで売っていそうなセクシートランプが42円。初めて見るのが外国ではなくキンブル。その非日常感に、非常識的な値段。物価安い国に来ちゃった感覚だ。
セクシートランプ超いっぱいある。
いくらか知らないけど、とりあえず日本より安いだろう。買える買える。と思える価格帯と品揃え。キンブルは異国。
木彫の謎の魚類っぽいやつと入浴剤のセット162円。まさか、この魚類っぽいやつをお風呂に浮かべろってことか。
名古屋物価高いな、と思っていたすぐ後にこの落差。名古屋のリサイクルショップというくくりをしていたが、キンブルだ、キンブルだけがきっと異常。
まだ3階あるうちの1階部分。キンブルの奥地は秘境が広がっている。
キンブルは自分との戦い
大塚愛のキャラクターのぬいぐるみ。特に好きではなかったが流行っていた時が懐かしい。
見ると言うよりも掘り出していく感じで商品を探す。そこで見つけた懐かしいものは欲しくなくても、その感情だけで「32円なら…」と、買ってしまいそうになる。
これまた懐かしいモーニング娘のうちわ。10円。
このモーニング娘うちわが無料で配っていたら絶対受け取らないのに、10円だったら買ってしまう。無料だと見えない価値が「10円」と付くことによって高いか安いかの価値判断の土俵に乗ってくる。10円、安い!と思ってしまう。
モーニング娘。掛け時計、216円。いらないけど、欲しい。
この安さに負けて面白半分で買ってしまうのを我慢するのが大変。キンブルは自分との戦いだ。それは他の人も例外では無いようで周りの人達の声が聞こえる。
横にいたおっさんもモーニング娘。うちわ買ってた。いらないけど買っちゃうよな!
「あっ、と思ったら買っとかないと次はないよ!」とか「それ、なんで買うんや?」「わからんけど、10個買っても1400円やで。使わんかっても貯金箱にしたらエエやろ」とか言ってポコポコ買っていく。
525円のスノーボード。相場がわからないけど、異常に安い気がする。
1個しか買ってないのに何故10個換算での試算なのか、最終言い訳としての貯金箱など、疑問とともにきっとこの人の家には物が溢れてるんだろうなと透けて見えて面白い。
キンブルではむしろ安さに負けないことが重要。キンブルは自分との戦いである。
品揃えもカオスなキンブル
このキンブル、一階が食料品や雑貨で二階が食器やレジャー用品、衣料品や文房具。三階がインテリア用品や電化製品と徐々に大物化していく。
スーパードライのジョッキが32円。欲しい。重そう。
が、商品は変わっても安いものは安い。そもそもこの値段で大丈夫なのかと思うものばかりである。32円で物を売って、その手間を超えられるのか。儲けは一体いくらなんだ。
セーター21円。同じ商品でも微妙に毛玉のつき方とか違う。
この値段で売られるものの買取価格は一体いくらなのか。
21円で売るセーターの仕入れは一体いくらなのか、謎が謎を呼ぶ。
写真真ん中右の黒いテーブルは540円。
これを買ってどうにか出来るのか。
そして価格に加えて商品内容もどんどんわからなくなってくる。果たして、ガス給湯器を偶然欲しくて、自分で設置できたりする人が来たりするのだろうか。
自動販売機が10万8000円。高いのか安いのか全くわからない。
更には自動販売機。これも売れていくのだろうか。キンブルの客層が全く読めない。そして三階で最も目についたのはこれだ。
JOBA(ジョーバ)。
数年前に流行ったフィットネス機器、ジョーバ。乗馬のような運動で乗るだけでフィットネスフィットネス効果があるという商品。流行ってる!痩せたい!という気持ちからの続けられなかった現実が集まっている。
カブトムシみたい。
これだけあったら、置いておくだけでフィットネス効果がありそう。
定価10万円以上する機器、それだけの情熱を込められた機器なのにこれだけ中古で売りに出ていると買っても二の舞いの予感がしそうだが売れるのだろうか。
欲望の終着点と、新たに生まれる欲望の渦巻く場所キンブル。
お会計が駄菓子屋さんのそれ
探せば探すほどに掘り出し物がありそうだが、見切りを付けてお会計に向かう。
かき氷のシロップが20円。
それに対してwが52円。物の価値とはなにかわからない。
お会計をしてもらっていると「10円が1点、86円が1点、40円が1点、21円が1点…」と完全に価格帯が駄菓子屋さん。たまに162円とか出たら、おっ、奮発したな。ポッキーかな?って思う位に駄菓子レベル。
キンブル、しかも消費税込みでこの価格だったのか…。
結果、17点の買い物で701円。100円ショップが高く感じてしまうくらいの価格レベル。では買ったものを御覧ください。
キンブルで生活が変わる
辻ちゃんがインパクト大。どこに置こう。
これがキンブルで買ったラインナップ。妙なものは買わないでおこう。と、絞りに絞ってのこれだが、やっぱりよくわからないものになった。
目がいい。ブラウン管のテレビの上に置きたい。
安いから、というのとキンブルマジックによって普段なら絶対に買わない物を複数買ってしまっている。「なんでこれを…」と思ったがこのトナカイは目が良い味を出しているので、良い。
馴染みきれてない感じ。
とりあえずと思って調味料置き(20円)と鳥の置物(10円)とトナカイの置物(21円)を窓際にセットしてみたら、実家っぽくもなりきれず、ちょっと落ち着かない感じになってしまった。
しっくり来た。
ならば、とビールのグラスにアイスコーヒーを入れて置くと実家感がグッと増した。うん、良い。懐かしい感じが逆に新鮮。普通に生活していたら我が家に入ってこなかった要素である。
普通に良いキンブル
そしてお待ちかねはトランプ(セクシー)だろう。サイトに載せられるかな?と不安に思っていたがニッセンの下着カタログくらいの感じ。
こっち側は全く普通なのな。
右下のスペードの7が一番ジョーカーっぽい格好してる。
今だと、「あっ、こういう感じなんだ」って思えるけれど中学生位だったら「これのっ!どっこっがっ!!?トランプ(セクシー)なんだよ!!?」って猛ってたと思う。それくらいの情熱が欲しい。
チョコボール(ポテト味)35円。何じゃそりゃって思ったけど中の塩っけとチョコが合わさって美味い。
あとは、主にお菓子など。普通にうまいお菓子が安い。ちょっと変わった物や、最近コンビニでは見ないなって感じの物が多いのがまた良い。
安いから出来ることもあるよね
あと、すごく肩パットの入ったジャケットがあったので、着たらバブルっぽくなるかな。と思って買ってみたら全然そんなことがなくてびっくりした。
バブルっぽくならなかった。ジャケット(161円)ネクタイ(21円)
冗談半分で試着なしで着て、ただなで肩がちょっとイカリ肩に見えただけ、という結果。でも、182円だったらまぁいいかな。って思える価格。
そしてバブルの頃の人たちは一体どれくらいの肩パットを使っていたのか考えると空恐ろしい。
なんとなく嬉しいやつ(86円)
あとは、優勝カップみたいなやつを手元においておくと何も成し遂げていなくてもなんとなく誇らしい。というライフハックを発見した。
86円でなんとなく毎日が気持ちいい。総合して、とってもいいお買い物をしたと思う。
適当な買い物が楽しい
段の生活の中では予算が限られているので適切な買い物をしたいという思いがあって、色々な情報や物を吟味してから買うのだけれども、キンブルで適当に買い物をして、物を買うって楽しいよな。って実感した。
適当に買っても生活に響く額にはならないし、その適当に買ったもので生活が少し変わる。必要としての買い物ではなくエンターテイメントの買い物をこれからもちょくちょくやっていきたいなと思った。
家の近所にキンブルがあればいいのに。