特集 2013年4月8日

知られざる?UNO公式ルール

この出し方、できません
この出し方、できません
アメリカ生まれのカードゲーム、UNO。改めて紹介するまでもない有名なゲームだ。誰でも遊び方を知ってると言ってもいいだろう。

…そう、かなり多くの人が遊んだことのあるゲームだと思う。しかし、公式のルールで遊んだ経験のある人はどれくらいいるだろうか。

個人的には、ある日改めて説明書を読んでみて驚いた。そういうわけで、公式ルールで遊んでみよう。
1973年東京生まれ。今は埼玉県暮らし。写真は勝手にキャベツ太郎になったときのもので、こういう髪型というわけではなく、脳がむき出しになってるわけでもありません。→「俺がキャベツ太郎だ!」

前の記事:たこ焼きを食べられる「北斗星」

> 個人サイト テーマパーク4096 小さく息切れ

知ってるようで知らないUNO

1971年にアメリカの床屋さんが考案したというUNO。日本でもたくさんの人に楽しまれているゲームだ。
現行版UNO、世代によってデザインは少し違うようだ
現行版UNO、世代によってデザインは少し違うようだ
UNOのやり方なんて知ってて当たり前、という方も多いと思う。今回はまず、下のようなアンケートを作って身近な人に答えてもらった。
読者のみなさんはどうだろうか
読者のみなさんはどうだろうか
記事をお読みの方も、これまでUNOをしてきたときのルールで考えていただけるだろうか。私が調べた結果では、「いいえ」よりも「はい」についた丸の方がずっと多かった。
当サイト編集部員にも調査
当サイト編集部員にも調査
全てに「はい」の人も
全てに「はい」の人も
中には全部「はい」だった人もいた。実は私もそうだ。こういう方も少なくないのではないだろうか。

しかし、公式ルールによるとアンケートの答えは全て「いいえ」 なのである。
見たことありつつ、特に意識しなかった紙
見たことありつつ、特に意識しなかった紙
この記事では、UNOを買うとついてくる取扱説明書に載っているものを公式ルールとする。UNOの箱に入っているピラピラした紙だ。では、ゲームの場面で確認してみよう。

みんなのために働く親

まずは「親」を決める。特に親と呼ばなくても、ジャンケンで決めることが多いと思う。しかし、公式ではそうではない。
カードを一枚ずつめくって決める
カードを一枚ずつめくって決める
今回は編集部古賀さんが親
今回は編集部古賀さんが親
それぞれがカードを一枚引いて、その内容によって決めるのが公式ルール。出た数の一番大きい人が親となる。上の写真ではスキップのカードも出ているが、このとき記号カードはゼロ扱いなので、この場合3を出した古賀さんが親となる。
トランプより枚数が多いから切りづらい
トランプより枚数が多いから切りづらい
配るのも親の仕事
配るのも親の仕事
言葉の響きから、なんとなく嬉しく感じられる「親」。その仕事はカードをよくシャッフルすることと、プレイヤーにカードを配ることと、プレイヤーにカードを配ること。子供は喜んでやるかもしれないが、大人的には少々面倒にも感じられる作業だ。

UNOは早く手札をなくすと勝てるゲーム。ならば少々面倒な作業があっても、最初に手札を出せるなら親もいいではないか。しかし、公式ではそうではない。
親はめくるだけ
親はめくるだけ
ちなみにこれでもOK
ちなみにこれでもOK
自分の手札は出せない。親ができるのは、山札の一番上のカードをめくるだけなのだ。

そして親の左隣から順に「同じ色か数字のカードを出す」という原則に従って手札を出していく。親はいろいろやらされた挙げ句、一周回ってくるまで実質的にはゲームに参加できない。ちょっと悲しいかもしれない。

なお「最初が数字カード以外だと出し直し」 というルールでやっている例はしばしばあるようだが、公式ではワイルドドロー4の場合だけ出し直しで、それ以外は「親がそのカードを出した」という形で始めることになっている。(例:最初がドロー2の場合、親の左隣は2枚引かされる)

さて、最初の場札がめくられて始まった公式ルールでのUNO。ただ、ここまでは手続き上の細かい点だったと思う。実際はジャンケンで親を決めても問題ないだろう。私が「そうだったのか!」と思わされたのはここからだ。

「チャレンジ」ってルール、知ってます?

さて、最初に緑の5が出たとしてゲームを進めてみよう。
おっ、いきなりワイルドドロー4
おっ、いきなりワイルドドロー4
親の左隣の編集部石川さん、ワイルドドロー4を出した。次の人に4枚引かせた上に好きな色を指定できる、UNOの華とも言える強力カードだ。しかしこのカード、実は出せる条件がある。

それは「手札の中に他に出せるカードがないときだけ出せる」というもの。いつでも出せるわけではないのだ。

このルールには「手札の中身は本人しかわからないんだから、正しく出してるかなんてわからないだろう」とツッコミが入ると思う。そのツッコミに対応すべく、「チャレンジ」 というルールがある。
ワイルドドロー4を出された人は「チャレンジ」できる
ワイルドドロー4を出された人は「チャレンジ」できる
ワイルドドロー4が出た次の順番の人は「チャレンジ」という言葉をコールできる。こうすることでワイルドドロー4を出した人が出せる条件を満たしているか、手札を確認できるのだ。

確認後の流れは以下のようになる。
場のカードからすると他に出せるカードがないのでワイルドドロー4を「出せる」→
場のカードからすると他に出せるカードがないのでワイルドドロー4を「出せる」→
チャレンジした人がプラス2枚のペナルティを加えて6枚引く
チャレンジした人がプラス2枚のペナルティを加えて6枚引く
緑の3を出すことができるので、ワイルドドロー4を「出せない」→
緑の3を出すことができるので、ワイルドドロー4を「出せない」→
出した人が4枚引いて、ワイルドドロー4も手札に戻ってくる
出した人が4枚引いて、ワイルドドロー4も手札に戻ってくる
説明書に載っているにもかかわらず、多くの人が知らないと思われる「チャレンジ」のルール。それぞれのリスクが大きい分、駆け引きや読み合いが発生する局面として、結構スリリングだ。

ワイルドドロー4を出された後については、広く普及しているであろうルールとは異なる点が他にもある。
これはできない
これはできない
ちなみにこれもできない
ちなみにこれもできない
「ワイルドドロー4が手札にあればそれを続けて出し、引かされる枚数を累積させて次の人に回せる」というルールでやっている人が多いのではないだろうか。しかし、公式ルールではこれはできない

チャレンジしないなら手札にワイルドドロー4があっても4枚引くしかない。これはドロー2の場合も同様で、こちらの場合はチャレンジの制度がないため2枚引く以外の選択肢がない
これまたできない
これまたできない
カードを出す際のルールで言うと、「場と同じ数のカードが手札に複数ある場合は一度にそれを出せる」というのは多くの人が行っているルールだと思うが、公式ではこれもできない

公式ではこれもできない一度に出せるカードはどんな場合でも必ず1枚だけ。公式ルール上、これについて例外はない。
編集部橋田さん、UNOをコール
編集部橋田さん、UNOをコール
最後はワイルドドロー4で上がり…?
最後はワイルドドロー4で上がり…?
ゲームが進んでいき、手札が1枚になった橋田さんがUNOを宣言。一周して自分の番が来て、ワイルドドロー4を捨てて上がりである。

「え、それっていいの?」と思った方もいるかもしれない。「最後の1枚が記号カードだと上がれない」というルールでやっている人も多いと思うが、公式ルールではそうではない。最後のカードはなんでもいいのだ。

そしてもう1つ意外だと思われるのは、公式ルールだとこの時点でゲームが終わりなのだ。
残りの手札が重要になる
残りの手札が重要になる
多くの方は、このあともゲームを続けて上がった順に順位つけると思うが、公式ルールではそうではない。その点数が引かれ、上がった人にプラスされることになる。
数字カードはそのまま数字が点数
数字カードはそのまま数字が点数
記号カードは上段が50点、下段が20点
記号カードは上段が50点、下段が20点
数字カードはその数字が点数になるのでわかりやすい(ちなみに各色の数字は2枚ずつ存在するのだが、0だけはは1枚なのでレアリティが高い)。このことによってゲーム中、数字カードを出す優先度に差が出てくるわけだ。

記号カードはワイルドとワイルドドロー4が50点、それ以外は20点。ゲーム終盤まで手札に記号カードを残すのはリスクにつながることになる。

説明書では5回戦が例示されており、その合計点で得点を競う、というわけである。

よちよちしながら公式ルールでプレイ

いざ実戦
いざ実戦
さて、ここまではポイントとなる局面を再現して撮影してきたのだが、今度は実際に公式ルールでプレイしてみよう。
あれ?どうだっけ?
あれ?どうだっけ?
ドキドキの「チャレンジ」
ドキドキの「チャレンジ」
いつもと違うルールのため、みんなで確認し合いながらゲームが進行。こういうおぼつかなさも面白い。

特に心理戦となるのが、ワイルドドロー4が出された場面。右上の写真は橋田さんが出したカードに対して、石川さんがチャレンジしているところだ。
チャレンジ失敗
チャレンジ失敗
手札を確認したところ、ワイルドドロー4を出せる条件を満たしていたのでチャレンジは失敗。2枚のペナルティを加えて、石川さんは6枚引かされた。

それでも笑顔なのは、カードが一気に増えてあたふたしてるのが楽しいからだろうか。勝敗だけが楽しいゲームではないのは、公式ルールでも共通だと思う。
おっ、自分があがったぞ!
おっ、自分があがったぞ!
数字を小さく押さえた石川さんの手札
数字を小さく押さえた石川さんの手札
ひどいことになってる古賀さんの手札
ひどいことになってる古賀さんの手札
こういう得点結果に
こういう得点結果に
非公式ルールでこれまで遊んできたとき、ワイワイ騒ぐのが楽しいとは言え、個人的には頭の使いどころが今ひとつわからなかったUNO。公式ルールではカードを一気にたくさん出せるルールがない分ダイナミックさに欠ける気はしたが、駆け引きや読み合いといった面白さは前に出てくるように思える。

普段とは違う一面が見えるのも楽しい
普段とは違う一面が見えるのも楽しい

実はあまり知られていない公式ルールで楽しんだUNO。違った面白さが発見できた。

上の写真は古賀さんが「私、切るの下手なんだよね…」と言いながらカードをシャッフルしているところ。言葉に違わずよろよろしていて場が和む。こういうゲームの本筋以外の要素もカードゲームの楽しさだ。

意外なルールをもう1つ、他のプレイヤーが捨てるとき「あれ、ワイルド持ってるんじゃない?」などと口を出す場面があるかと思うが、これは公式では禁止。言った人は山札から2枚引かされるペナルティまであるので、本気で公式ルールで行うときは要注意だ。
▽デイリーポータルZトップへ

デイリーポータルZを

 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ

↓↓↓ここからまたトップページです↓↓↓