特集 2013年3月4日

東京で、沖縄を思いながら、タコライスを!

!

先日、所用があって沖縄に行った。
沖縄に行ったら、絶対に食べたいものがある。それが「キングタコス」のタコライスだ。
キングタコス、通称キンタコは、沖縄県内のタコライスチェーン店。
那覇には店がないので、レンタカーを借りている友人に、乗っけてってもらった。
友人は腹が減っていたらしく、不機嫌で、
「俺、人生で、タコライス美味いと思ったことないんですけど、そんなに美味いんですか? 美味くなかったら、どうしてくれるんですか?」
と、車内で言われた。
私も、しょっちゅう食べられるわけではないので、漠然と「キンタコ」の味を思い出しながら
「うん、たぶん、うん、おいしいと思う、けど……」と弱気に受け流す。
店について、テイクアウトで買って、近所の公園で食べた。
埼玉生まれ。電子書籍『初恋と座間のヒマワリ』(リイド社刊)発売中。最近、ほぼ毎日ブログを更新していますので、良かったら読んでください。

前の記事:竹下通り、大人買いの会

> 個人サイト 日々の凧あげ通信アネックス

基本(ミートと米)で400円、レタスとチーズをトッピングしてプラス200円、計600円。
基本(ミートと米)で400円、レタスとチーズをトッピングしてプラス200円、計600円。
ずっしりと重い。プラスチックケースに、みっちみちに米も肉もてんこもり。
ご飯は多分、お茶碗、3杯~4杯は入ってるんじゃないかと……。

わしわし、わしわし、友人と食べた。
二人とも無言であった。
うまい。うま過ぎる。
肉の絶妙なスパイシーさ、野菜とチーズのバランス。
やっぱり美味しいじゃないか。記憶は間違っていなかった。
肉は、ひき肉じゃなくて、牛すじだろうか……力強い味。

「カフェめし」とは180度違う、地元フードな味がした。
とにかく、大盛りで、ジャンキーな味。
地元の方々には、牛丼のような存在なんだと思う。普段食う、うまい飯。

友人は完食後、「うまかったーーーー!」と叫んだ。

そのあと、
「沖縄なう! ………ああキンタコ最高!
沖縄にしか美味しいタコライスはないのだろうか、かなしいなあ」
と、ツイッターでつぶやいたところ、
タコライス通の知人Kさんから、返信があった。
「東京にも3箇所、すごいタコライス店があります、東京3強です!!」
さ、3強!?

これは、キンタコの味を忘れないうちに、教えて頂いた店を、食べ歩きに行かねば!
吉祥寺ハモニカ・クイナ

「というわけで、沖縄ファンの友人、Tさんと食べ歩くことにしました。Tさんもキンタコ好きでしょ?」
「あそこはね……、奇跡の味だね。他地域の味と全然違うんだよね」
「ねー! あれを食べる前までは、おしゃれカフェの玄米タコライスとか、疑問なく食べてたんだけどねえ」
「おしゃれカフェのタコライスとは、別モノなんだよねえ」
「確かにアレは別モノだ」
「で、一件目は、吉祥寺です。ハモニカ横町っていう、駅前のゴチャゴチャしたところに、あります」
「ゴハン屋さんや飲み屋さんが、密集してるところですね。ここにあるんだ」
ゴチャゴチャした場所にありますが、清潔感のあるお店です
ゴチャゴチャした場所にありますが、清潔感のあるお店です
「女の人、一人でも入っていけそうな雰囲気ね」
「実際、女性客多いなあ、小盛りも選べるみたいよ」
「ウチらは並盛、食いますけどね」
どどーん。アボカド入りなところがシャレオツ。850円と、値段は吉祥寺価格(それでも安いほうだと思う)。
どどーん。アボカド入りなところがシャレオツ。850円と、値段は吉祥寺価格(それでも安いほうだと思う)。
「おおう、野菜多め、ヘルシーですねえ。しゅっと食べられる感じ、実際、カロリーとかもそんなに高くないんじゃないかな」
「でも味、量とも、沖縄だねー。沖縄を東京風に、洗練させた感じ。」
「実際この店、夜は、沖縄料理を出すバーになるみたいだね」
「カフェめしのタコライスしか知らない人は、絶対に感激する味だよねえ」
「デートのネタにいいかもしれない」
大山タコスマイル
!
「そしてやってきました、東武東上線!」
「池袋から数駅の、大山駅ですね。板橋区!」
「すごい便利で暮らしやすい町だと思います。
私、この町、思い出の街なんですよ。
昔、ナール印刷という有名な自費出版本を扱う印刷所があって、そこで初めてのファンジンを作ってね、増刷した時に印刷所に行って『完売したんです』って言ったら、社員さんが立ち上がって拍手してくれてさ~……(以下略)」
「……大塚さん、その話、長くなる?」
「いや、伝説の印刷所がある、っていうだけなんですが、大山いい町!」
あった、テイクアウト専門店。
あった、テイクアウト専門店。
「お、ここはテイクアウト専門なんだね」
「沖縄のキングタコスも、テイクアウト店のほうが多いんじゃないかな?」
「価格帯も似てるなあ」
チキンもあるのね。
チキンもあるのね。
え、世界一うまいコーラ!?
え、世界一うまいコーラ!?
「何、この世界一うまいコーラって??」
「(店員さんに)あのう、これって……」
――メキシコ産のコーラなんです。人工的な甘味料が入ってなくて、砂糖のみで作っているそうです。
「飲もう! これ飲もうよ大塚さん!」
「そ、それ1本! あとタコライスのMサイズ!」
!
「とりあえず、コーラ飲んでみようよ。コーラ、どう?」
「………スッキリしてる!! 飲んだ後、ノドに残る、やにっこい感じが全然ない。さわやかな、さわやかな味のコーラ。へえー、砂糖だけにすると、こんな感じなのかあ。全然美味しいじゃん。何これ!」
「カロリーが高いのかな?」
「いや、数値を見る限りは、そうでもない感じよ」
「身体には、人工甘味料と砂糖と、どっちがいいのかなあ」
「わからないねえ……?」
!
「ん! ここは量が多いねえ、沖縄並に…、渡されたら、手にズシンと重みがあったもの」
「で、味は?」
「味もうんまいよ~、沖縄タコライスの味がする。近所にあったら良いなあ、通うのになあ」
「この肉、ひき肉じゃないっぽいんだけど、何だか分からないね」
「……あのさあ、私たちみたいに、『食』の知識がない人同士で食べ歩きするのって、無理があるんじゃない?」
「いや、一般人の意見だからこそ、大事なんじゃないのさ!」
上野3Bタコス
!
「最後は上野です」
「ここ少しだけ席があるけど、面積小さいし、テイクアウトメインなのかな?」
「そうねえ、ロードサイドだしねえ」
あれ?
あれ?
タコス屋では?
タコス屋では?
「ここ、基本タコスの店みたいですね」
「400グラムのタコスが売りって書いてある」
「でかいね~」
カンパーイ。
カンパーイ。
「というわけで、何でお酒飲んでんの、大塚さん」
「え、だって、メキシコアプローチの店で、テキーラを摂取しないのは失礼かと……」
「じゃあ私も飲もう。テキーラトニック、もうひとつ! あとタコライスをー!」
500円で充分な量、安い。
500円で充分な量、安い。
「おお、来たよタコライス」
「うん、ミートもチーズも……タコス用の味がするなあ。本場メキシコの味。これは沖縄風というより、この店の志向するメキシコ風の、オリジナルの味だなあ。うむうむ、これはこれでうまい。」
豆がね、いい味なんだよね。
豆がね、いい味なんだよね。
「ナチョスも思わず頼んでしまいました」
「豆がいいね~、豆が! スパイスも! お酒にピッタリ」

「で……どうなんですか、大塚さん。東京のタコライス3強は」
「ぜんぶおいしかった!!」
「ほう」
「全部おいしかったよ、それぞれに。
しかし、キングタコスの味はしない……!」
「当たり前でしょうが、それは」
「そうなんだよね、比較するものでもないし、同じである必要もないんだけど」
「キングタコス、東京出店すればいいのになあ! ウケるのに。
学生街に一号店を出せばいいよ。うーん、高田馬場なんかいいよね!」
「あー、大学生だったら、たくさん食いそう」
「週に1度は食べたくなる味だしね!」
「でもキングタコスって、進出する気配、まったくないよね」
「ブルーシールアイスクリームのような、野心はゼロだよねえ~」
「そこがいいところなのかも」
「そこがいいところなの……かもねえ」
「沖縄でしか、食べられない、っていうのがさ!」

誰か……、キングタコス的なタコライスチェーンを東京で展開しないだろうか、
必ずヒットする予感がする。
少なくとも、私は食べる!

3強は美味しかったけど、まだまだ、東京には沖縄風タコライスが足りない! もっともっとタコライスを~!
▽デイリーポータルZトップへ

デイリーポータルZを

 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ

↓↓↓ここからまたトップページです↓↓↓