100均のおもちゃ売り場で一番目立っていたのがこれ。
すごくピカピカキラキラしているのだ
パッケージには「メタルソード」と書いてあった。そんなシンプルな名前でいいのかと思う。ゲームだったら終盤の洞窟で手に入りそうな出で立ちである。
鞘から抜いてもかっこいい、攻撃力高そう
買ったのは赤羽の100円ショップなのだが、そういえば赤羽って終盤の洞窟っぽいな…と思うことはたまにある。
全体的な反りのフォルムを堪能して欲しい
柄の部分の滑り止めに紐が巻いてある。また、鞘には腰に巻くための紐がついている。100円ショップのおもちゃの紐使いにこんなにいちいち興奮するとは思わなかった。
これは手作業だろう
パッケージの忍者の眼光が鋭すぎる。こんな本気の暗殺者の顔出しちゃっていいのか心配
この忍者剣はいくつかカラーバリエーションがある。紫のやつもなかなか渋いので買った。
こっちの方が派手じゃなくて「忍者」って感じしますね
このタイプの忍者剣はダイソー、セリア、キャンドウなどいろいろな場所で見かけた。100均ソード界の一大勢力で、忍者という言葉の持つパワフルさを感じる。
作っている会社の人が本当に忍者で、忍術で全国に営業かけていたらおもしろいな…と思った
忍者刀にはこんなバリエーションもあった。この二振りで一つのセット。名前も「武士の刀」になっている。
質実剛健な黒
しかし、これで1セットとはちょっと強すぎて反則じゃないのか。
二刀流をを喜んで振り回して、戦いを有利に進める子供。情操教育的にあんまりよくないような気もするし、臆面もなくそういうことをやれるやつがやっぱり強いのかな、とも思う。
リアル系の刀に魅かれる一方で、ざっくりとした風合いの刀もまた魅力的に感じられる。
「にっぽん昔話」のイラストの中からそのまんま飛び出してきたような
アメリカ人がマジパンで作った刀みたいだ。いや、刀身と柄の色合いが魚肉ソーセージのようにも見える。いずれにしても、あまりおいしくなさそうな食べ物っぽい刀である。
いまいち刀には見えないぶん、いろいろ想像力をかきたてるタイプの剣である。たぶん脳細胞にすごくいいだろう。
同じスポンジの剣でも、この剣は比較的色合いが落ちてついていてかっこいい。
一見すると、丸っこくてかわいいフォルムが印象的だ。しかし柄の繊細な曲面が、装備する者の手にぴったりとフィットして、ドキリとする。おもちゃの剣といえども、全く油断ができない。
こういう不意打ちのセクシーさに弱い
未来的なフォルムを持っている剣。伸縮自在の能力を持っている。
収縮モード
伸長モード
今回買った剣の中では最長であり、伸縮の能力も考慮すると最強だろう。さらに、色合いがかめはめ波っぽいのも強さを連想させて良い。
反動をつけて一気に伸ばすと、けっこう威力が出る。痛そう
冒険に出かけよう
全部で8種の剣を買ったのだが、遊び相手がいないのが悲しい。
一人じゃ遊びようがない
いろいろ考えて工夫しても無理っぽい
なので今回買った剣を携えて冒険に出かけようと思う。冒険なら一人でもおかしくないし、剣もよく似合う。行先は僕が今まで一度も行ったことのない街「自由が丘」に決めた。
剣をリュックに詰めて全部持って行く
自由が丘初めて
剣ピース
うわさには聞いていたけれども自由が丘は本当におしゃれだった。
アンティークカメラと写真関連の雑貨屋さん
薄暗い服屋さん
おしゃれな場所に来ると心細く感じてしまう。頼りのはずの剣なのだが、剣を持っていることで余計に肩身が狭い。
肩身狭そうな写真
何をしたらいいかわからない
こういう風に店先でカゴを売っている雑貨屋さんが多いのだが
「宝箱にはメタルソードが入っていた!」みたいな感じにならないかな
カゴがまるで宝箱のように見えるのではないかな、と思ったのだけれど難しい。
このお店も本当におしゃれだった
冒険、とかいって来たはいいけれども、全く目的がなかった。何をしたらいいかわからない。
天気はすごくいい
剣が何本もデイパックから突き出している。人通りの多いところに行ったら子供が欲しがって後をついてくるかな…と思っていたのだが、特にそういうこともなかった。
自由が丘の名所に行く
自由が丘スイーツフォレストにやってきた。いろいろなお菓子屋さんが集まる、フードテーマパークだ。
ここは単純に来てみたかったので来た
売られている物がふつうのお菓子じゃない。ひとつひとつがすごくおしゃれだ。例えば、このケーキ。
イチゴとムースがハートの形をしている
自由が丘すごいな…と圧倒されていたが、ここで思いついた。僕の持っているメタルソードもけっこうすごいデザインである。
ケーキにメタルソードの柄を重ねてみると…
剣が自由が丘スイーツに全然負けていない
こっちのケーキも相当すごいけれどもやっぱりメタルソードの方がすごい
なんだこれは。すごく派手なケーキだな、と思っていたのがまるで霞んでしまう。自由が丘に一太刀浴びせてやったような気分である。
パフェと剣
「パフェミルフィーユベリー」を注文した。850円。剣を背景においてみるとこうなる。
剣が生きてきたな、と思った
パフェを食べながら考えたのは「やはりメタルソードのデザインが一番すごい」ということだった。
おしゃれでうまそうではあるが
こっちの方がすごい
パフェは上から見るとさらにうまそうだ
柄の先端には悪魔の顔が形作られている
ミルフィーユに生クリームとアイスとベリーソースをつけてかじる。見た目よりも甘すぎずさっぱりしている
柄の根元にも羊の顔をした悪魔がいる。魔剣だな
ざっくりと無造作にスプーンですくい取っただけでも絵になる
よく見たら柄の真ん中くらいに精霊みたいな顔があった
自由が丘まで来たかいがあった
やむなく旅に出る
今回ちょうどよく一緒に遊ぶ人がいない、という理由で旅に出た。思い起こせばこういうことって小さいころからよくあった気がする。こういう理由で世界がだんだん広がってゆくのだ。
そしてまさかおもちゃの剣のレビューが、最後においしいパフェを食べて終わるとは思ってなかった。