市場へ
ソウルに到着してすぐ、私達は市場へ向かった。地元の人達が食料を仕入れにいくような所なのでポンテギもあるかもしれない。
那覇の市場にちょっと似てる
市場の中は那覇の国際通りとか上野アメ横の雰囲気に似ていた。肉、魚、野菜などにくわえ、漢方の店がとても多い。
いちばん変わったものといえば、犬が丸ごと解体されて売っていた事だろうか。
漢方薬湯の匂い。温泉に来ているよう
牛の胃がかっこいい
強精効果があるらしい
ムカデがかつお味
蚕はなかったが、漢方屋に乾燥ムカデがあった。写真は自粛しておくが、乾燥されてまっすぐに伸ばされた長さ10センチくらいのムカデが束にされて売っている。効能は忘れたが、韓国では有名な漢方薬だそうだ。
同行の友人はムカデを買いに韓国に来たので、二束買っていた。一本食べさせてもらったら、かつお節の味がしてなかなか美味しかった。
ソウルのうまいお菓子
現地のひとにポンテギはどこで売っているか聞くと「明洞(ソウル随一の繁華街)にある」と教えられたので歩いてみる。しかしなかなか見つからないのだ、これが。
見つかるまで、他の普通においしいものを紹介します。
例えばこのお菓子「龍のひげ」
水あめを細く伸ばして繊維のようにして、中にナッツ等を包んだお菓子。むかしテレビで見てからずっと食べたいと思っていた。
ガチガチに固い飴を
トウモロコシの粉にまぶしながら何度も伸ばして糸状にする
ナッツを包む
お金は職人さんに手渡すと粉まみれになるのでお客が引き出しに収納するシステム
ふわふわでおいしそう!繭みたいだからこれ蚕でいいかなもう
ほろほろほろ
新食感
つくりたての龍のひげはとてもやわらかくて、でも綿菓子ほど実体のないものでもなく、ふわふわの口どけだった。ほんのり甘い飴とナッツが合っている。
(東京では大久保で実演販売しているお店があるそうです)
つぎは明洞から南大門に場所をうつして、ポンテギ探し再開です。
すてき屋台
南大門のアウトドア感溢れる飲み屋にきた。ここならあるかもしれない。
楽しさが寒さに勝つようなお店
中を覗くとめちゃくちゃおいしそうなものが並んでいてクラクラ来た。虫の事忘れた。…はっ、いかんいかん。
ポンテギとかどうでもよくなりますね
「ポンテギはあるか」と聞くと「ポンテギないよー!それよりチヂミがおいしいよー、チヂミたべなよー」と大プッシュされた。私もそうしたい。
「ポンテギないよー!」
「いいから入って!」
闇に消えたおばちゃん
「私達、日本からポンテギを食べにここまで来たんです」とちょっと厄介な事を言うと、おばちゃんは眉をしかめながら「ヒャーー!」と奇声を上げながらどこかへ行ってしまった。
一分後、ポンテギの缶詰を手に帰ってきた
どこから持ってきたの?
私達のお願いに折れて、自宅か他の店からか、よくわからないけど調達してきてくれたのだ。ありがたい。
おばちゃんは何でもかんでもヒャーーと声を出すのがとても面白い。
そしてプルタブ開けるのを失敗してまたヒャーーと闇に消え、缶切りを手にして帰ってきた
いただきます
日本でも売っている缶詰
この缶詰は日本でも売っているので、やはり私の今回の目的とは違う。缶詰はちょっと臭いがきつい。
缶詰ではないポンテギに出会うのは難しい事なのかな…。とちょっと物足りない気持ちになりながらも、 おばちゃんの好意に感動した私達はおいしく食べる事ができた。
おばちゃんが言う通り、ポンテギよりも鶏の足のほうがおいしかったです
なんと骨がないくらいに柔らかく、全部たべられてしまう
このもみじ、残すところがない!
明日こそ本物を
一日目終了。明日はポンテギ屋台に出会う事ができるのか。ちょっと不安になってきたけれどまだまだ探します!
その前にソウルのうまいもの集
■ 餃子
私が韓国で一番おいしいと思ったのは餃子だった。これは意外な発見で、来るまでは韓国の餃子がどんなものなのかまったく知らなかっただけに衝撃的だった。
だいたい大きい
茹で餃子がメイン。野菜の割合が多い。にんにくもきいている
日本の餃子はわりと肉汁重視だが、こちらのものは野菜がぱんぱんに詰まっている。シャクシャクと音が出るくらいの野菜ぎゅう詰め。
揚げ餃子の中身もほぼ同じ
空港の餃子も文句なくおいしい
これから韓国に行ったら餃子しか食べなくてもいいんじゃないかと思うくらいおいしかった。韓国餃子ばんざい。
■ 汁物は味がない
汁を使った料理は、ダシしかきいていないので各自がテーブルの調味料で味をつける。一瞬とまどうけれど、慣れてくると楽しい。
冷麺は、ほぼ水に浸かっている状態。酢やからしを入れて調味する
牛骨スープも一口飲んで何かの間違いかと思った。塩をいれて食べる
あわびの肝いり粥。うっすらと肝味はすれど塩気なし
■ ユッケが大量
日本で色々あったユッケだが、この地では頬張るほどに食べる事ができる。
このサムギョプサル店にはユッケがなかったが、また店員さんが他店に買いに走ってくれたのだ
またもや店に無い物を買いに行ってくれるシステム。ちょっと悪い事してるみたいな気持ちになるけど、その優しさに甘えてしまおう。
そしたらこの量!!(×3)
7人だったので3つ、と頼んだのは間違いだった。
ずっしりと重い生肉パックを前に嬉しい悲鳴をあげる一同。
笑うしかない(幸せで)
■ ぶりゅんぶりゅんした食べ物
「スンデ」は豚の腸に血と春雨を詰めた、なんでそんな事するのかっていう食べ物。
腸詰めだと思ったら違った
味はないので塩などで食べます。感想は、見た目ほど面白くはないかもという味…
あとはタッカルビが手堅くおいしかったり
チャプチェも抜群においしいです
ポンテギを忘れていた
最後の砦、東大門にやってきた。屋台がずらっと並ぶ飲み屋街、ここにならあるかな。
やっぱりみんな虫よりうまそうなもの食ってる
街頭に立っている赤い服をきたガイドさんは、無料で観光案内をしてくれる。
「ポンテギどこで売ってますか?」
「ポンテギ…?」とちょっと不意を突かれたような顔をしたあと「たまにおばちゃんが車をひいて鍋をかき回しているけれど、出没場所も定まっていないし、いる日といない日があるのでなんともいえない」との事だった。
いると遠くからでも匂いでわかるらしい。
そうか、匂いか。鼻をきかせて歩いていれば見つかるかも知れない。
鼻をならし野生動物と化して、気を入れ直して歩き出した、その時。
ついに!
商店街の路地の角あたりで、あの匂いが鼻をかすめたのだ。私は走った。ただひたすら走った。
みつけた!!
やったー!やったー!
やっぱりソウルフード
大きな鍋で佃煮のようにされた蚕のさなぎは、缶詰めよりもぷりぷりしていて初めて見る食材のように感じた。缶詰とはまったく異なり、臭みもなかった。噛むと、栄養そのものがプチュっと口の中に弾け出るような、マニア心をくすぐる食感。
シルクプロテインだし、身体にも美容にもよいのだろう。妊婦さんが滋養のために食べるのもわかる。
でも正直、食べられた時より見つけた時のほうが嬉しかった。
凱旋帰国です
二日目にしてようやく出会えたポンテギ。学生さんらしき人が普通におやつ代わりに買っているのを見れたのも何となく嬉しかった。
以上、韓国ポンテギツアー報告でした。
(ポンテギの画像を見たい方は
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缶詰のポンテギ。焼いてもらっている
缶詰はごま入りなんですね
こちらは二日目の大鍋のポンテギ。色が違う
紙コップに入れて渡される
おいしいけど量が多い