犬の服を覆面として被る行為、やってみたら、ちょっと楽しかった。
リアルで人と会うときに被るのはどうかと思うが、オンライン飲み会などで顔を出したくない人とかは、試してみるのも悪くないだろう。
100円ショップのダイソーで買い物をしていたら、覆面レスラーが被るマスクが売られていた。
こんなものまで売られているのかと驚いたが、よくみたら犬用の服だった。
いやでもこれ、被れるんじゃないだろうか。いつかは覆面レスラーになってみたかったので、試してみることにした。
口を隠すマスクは売り切れだけど、顔(プライバシー)を隠す覆面は売っているのか!
って、ダイソーで思ったのである。
なに言っているかわからない?
この売り場を見てもらえば、きっと分かり合えるはずだ。
覆面レスラー用のマスクも随分ファンシーになったものだと思ったら、なんと商品名は「DOGWARE」。
まさかの犬用の服じゃないか。
でもこれ、犬が着たら服だけど、人間が被れば覆面になるのでは。
それを試したら変態だろうか。どんなジャンルの変態だ。
100円商品なら試してもいいけど、300円か。うーん。
この日は迷った挙句、買わずに退出したものの、その後2回ダイソーに行く用事があり、我慢できずに買ってしまった。
サイズがS、M、Lと3種類あり、絶対に試着するわけにはいかないので、MとLを柄違いで購入。心で犬を二匹飼っている振りをして。
帰宅後、さっそく値札のタグを切って、無駄にドキドキしながら被ってみる。
頭は大きい方なので、Lサイズから試してみよう。
どれどれ、うん、前が見えないね。
どうしよう、今年一番の消化不良である。
裁縫が一切できないので、自分で縫って直すことは無理。
かといって、母親に頼むには説明がややこしすぎる。できるかよ。
うーん、よしわかった。こんなときは結束バンドだ。
これを眉間部分に通して、輪を適度な大きさに縮めてみる。
おー、前が見えるじゃないか!
いやでもちょっと視界が狭い。
ならばダブルインシュロックでどうだ。プロレスの技名みたいに言ってみた。
よし、これでばっちり。やっぱりこれは犬の服であり、人の覆面でもあったのだ。
サイズはこれでジャストフィットだけど、試しにMサイズも試してみようか。柄も違うし。
小顔ならMサイズ、大顔ならLサイズが合うようだ。犬の服と人間の頭、サイズの表記はイコールだ。
一人で被っているだけだとただの変態っぽいので、これをネタとして昇華させるべく、編集部の方に見ていただくことにした。人に見せようとするのは更なる変態行為なのではという気もしなくはないが。
実際に会う勇気はなかったので、オンライン会議とさせていただいた。
完全に出オチなので、最初は私だけ画像無しで、編集部の古賀さん、石川さんとオンライン会議をスタートした。会議と書いたが、議題は特にない。
事前に覆面(犬の服)を被っている件は説明済みである。なにも知らせないで被る勇気と趣味はない。
玉置:よろしくお願いいたします。
古賀:犬の服って買ったんですか。
玉置:ダイソーでさっき買ってきました。
石川:ダイソーなんだ。目出し帽みたいになる?
玉置:そうかなと思ったんですけど、ちょっと意外な結果になりました。じゃあカメラをオンにします。
古賀:あ、えー。思っていたのとちょっと違う!
石川:忍者だ!
古賀:どうなってるの?ちょっとなに?
石川:忍(しのび)だ。頭になんかフニャってなっているのおかしいですね。アスキーアートの「オプーナを買う権利をやろう」で有名なオプーナが、ちょうどそこに入る感じのボールがついてますよ。
玉置:???(よくわからないので検索=結果はこちら)
古賀:烏帽子みたいだよね。それ犬のフードですか。
玉置:???(ドッグフード入れと勘違い)
玉置:あ、犬のフードです。ちょっと説明すると、下半身から頭を突っ込んで、手のところで目を出すんですけれど、ここの幅が意外と広いんですよ。
石川:へー(冷静に)。犬の手の間隔より、人の目の間隔のほうが狭いんですね。
古賀:ははは。目のところ、なんかやってあります?
玉置:ちなみに今被っているのがLで、こっちはMサイズなんですけど、そのまま被るとこうなります。
古賀:全然ダメなんだ。
石川:だいぶヤバい感じですね。
玉置:このままだとどうにもならないじゃないですか。
古賀:そうだよね、そうっすね。
玉置:だから結束バンドで止めたんですよ。
石川:全部ダイソーでいけますね!
古賀:絶対に使わないような知見を得ちゃったじゃないですか!こういうところに工夫を凝らすのは最高。絶対に必要ない知識だもんね。
玉置:ありがとうございます(誇らしげに)。口が出るかと思ったら、全然でない。なので布マスクとしても活用可能。
古賀:むしろアゴまで隠れている。
玉置:最初はちょっと恥ずかしかったけど、そんなに変じゃないですよね(真顔で覆面を被りながら)。
古賀:柄のやつは変態性がやばかったけれど。犬の服をかぶるときは柄モノやめておけっていうのも、絶対使わない知見だよね!
石川:こっちは忍者ですからね。でもぼくらは身構えていたから大丈夫ですけど、普通にこういう人がきたらヤバいですよ。
石川:ヤバい方の柄、ちょっとアメリカっぽいんですよ。星条旗っぽい。
古賀:アメリカ!口が出ていないのも、スパイダーマンとかそうだよね。
石川:アメコミっぽさ、ちょっとありますね。
古賀:アメコミっぽさね。アメコミっぽさじゃない?最大限、良いように言うなら。セイメンマンだ(私の趣味が製麺なので)。
石川:製麺仮面ですかね。韻を踏んでいますけど、謎の。
玉置:頭に生地を入れておいてね。
古賀:どちらかといえば変態仮面だけどな。
玉置:韻を踏むといえば、こうやって頭にかぶるとラッパーっぽくないですか。パラッパラッパー。
古賀:そういうひと、いるね。
石川:まさか犬の服だとは思わないでしょうね。これが人間のときの姿で、変身するときは覆面を下げてね。
玉置:まさにアメコミヒーロー!
古賀:すぐバレるね。
ということで、犬の服は、覆面にもなるし、布マスクにもなるし、アメコミにもなるし、ラッパーの帽子にもなります。
現場からの報告は以上です。
犬の服を覆面として被る行為、やってみたら、ちょっと楽しかった。
リアルで人と会うときに被るのはどうかと思うが、オンライン飲み会などで顔を出したくない人とかは、試してみるのも悪くないだろう。
![]() |
||
▽デイリーポータルZトップへ | ||
![]() |
||
![]() |
▲デイリーポータルZトップへ | ![]() |