知らない人はいないと思うけど
ボラギノールのCMを見た事がないという人はなかなかいないと思うが、一応リンクと動画を紹介しておく。各自チェックしてみてほしい。じゃないと以降の内容が理解出来ないだろうから。
ボラギノールのCM、以前は普通の映像だったのだけど10年ほど前に静止画タイプに変わった。当時は「予算の都合で静止画になった」とCM内で説明していた。もちろんそんなわけ無いんだけど、CMの中で「予算が無い」なんて言い出すのは見た事がなかったので衝撃だった。
以来新作を楽しみにしていた訳だが、ある日もしかしたらあの感じって自分でも作れるんじゃないかと思ったのだ。
で、CMの画像をトレースしてPhotoshopでちまちま作ってみた。
こういう画像を作った。配慮してボラ「ジ」ノールとしてみた。英文の部分はデタラメな事を書いてみた(これは小さくて見えないけど)。
注入軟膏もあるが坐薬を選んだ。
色々細かく変えてあります。これが一番面倒くさかった。
ボラギノール言えば青空だ。痛みが治まって登頂できたという喜びを感じる写真である。
普通の山頂写真も、より一層「よかったねー!」って気持ちになるだろう。
思わず「頑張れ!」って応援したくなる写真だろう?
単に山を登ってるだけの写真よりも、多幸感に溢れているし応援したくなるはずだ。登山界で叩かれがちの栗城さんも、映像にボラギノールっぽいものを重ねたら良いと思うんだ。
ほら、応援したくなるだろう。
寒いのに大変ですねぇってねぎらいたくなるよね?
「ちょ、お市ー、治ったからってそんなにはしゃぐなよー」みたいな写真である。喜びがあふれ出す。
動画も作ってみたよ。どんだけこのCMが好きなんだ、僕は。
ボラギノールメソッドを使うと写真に色々な感情が付加される。画像を重ねるだけで世界の価値がちょっとだけ上がったようで嬉しい。
次のページではボラギノールメソッドを更に進めます。
人間以外にも有効
ボラギノールメソッドは人間以外の被写体にも有効である。例えばこんな銅像とか。
これにボラギノールっぽいものを重ねてみる。
長時間立ちっぱなしでお疲れ様です!って気持ちになるだろう。
これがボラギノールメソッドだ。単なるオブジェ写真に生気が宿るじゃないか。奇跡である。
谷川岳の山岳資料館で見たすごいお面。表情の意味を色々考えたくなる。
これなんかも良い。治った喜びの表情である。
朝日に照らされる槍ヶ岳もボラギノールメソッドを施すと。
なんとも言えない趣が出る。
北アルプスの女王、燕岳である。女王と坐薬の組み合わせだ。萌えるじゃないか。
高山に生息する雷鳥にもボラギノールメソッドである。やはり僕はこういう画像を作るために登山を続けてきたのだと思う。
雷鳥のオスが飛んできた。これからメスを奪い合うのだ。
こちらは地味で保護色のメス。
メスに向かって飛んできたはずが、一転、薬目当てである。
完治したのでケンカに勝てたのだ。漲るオスの自信である。
俺も使うー!という感じだろうか。しかし、雷鳥のニワトリ感すごい。本当に貴重な鳥なんだろうか(本当です)。
かように愉快なボラギノールメソッドであるが、画像をいちいち合成するのは正直面倒くさい。そこで、簡単に作る方法を模索したい。
そういえば僕はiPhoneアプリなんかを作っているのだ。
自分で合成するのはめんどうくさい
ここまでの画像は全て1枚1枚Photoshopで合成した。サイズ調整やなんやら面倒くさいし、パソコンがないと作れない。こういう機械的な作業は機械にやらせればいいのだ。
うん、めんどい。
実は、というか、僕はiPhoneアプリの開発者でもあるので画像合成できるカメラアプリとかは簡単に作れてしまう。という事で作った。
XCodeというマック用のアプリでプログラムを開発してiPhoneにインストール。
iPhoneとその開発環境は優秀で、こういうのなら大体3時間もあれば作れる。作業の中で一番面倒くさいのは、合成するボラギノールっぽい画像を作る部分だった。
カメラの画面にレイヤー表示される。
撮影すると合成された画像が出来る。それをアルバムに保存したり、即座にTwitterやFacebookに投稿したり出来る。
シンプルな作りです。機能は5つしかない。
アプリ開発で楽しいのは、こういうバカみたいなアプリを自分の好きなように作れるところだ。AppStoreに無いなら自分で作っちゃえばいいのだ。実は公開してないけど自分だけ使ってるアプリは他にもいくつかある。
僕はこういうのを作るために20年間プログラムを書いてきたのだと思う。
無駄にアイコンとか作った。ボラカメラという名前である。
一瞬で全てがボラギノールっぽくなる
これまでは写真を撮って家に帰ってパソコンで合成という手順を踏んできたわけだが、アプリを使えば速攻である。
公園の遊具もこんな具合に。
便利だ。iPhoneだけで、写真を撮るだけで合成完了である。
ただの鳩写真が輝き出す。
こういうなんでもない景色も、ボラカメラを向けるとオモシロ背景として立ち上がってくる。
ピクトさんに「お大事に」と声を掛けたくなる。
普段ならイラッっとする様な光景でも優しい気持ちになれる。応援したくなるだろう?
アサリ漁は大変な仕事である。
元気に演奏できるのも薬のおかげだ。
手を取り合って喜びを分かち合う。
どうだ、この笑顔。自転車のペダルも軽く感じるだろう。
標識も意味深になるだろう。
スタイリッシュな中釣り広告もこんな具合だ。
ほら、熊だって大変なのだ。
防水透湿素材が無い頃はこういうので雪山に登ってたらしい。厚くて重くて低機能。
ザックも重そうである。しかもなんか顔っぽい。
谷川岳の一ノ倉沢。登ってみたいなぁ。
土合駅のトンネルである。ひたすら深い。
校門だ。ダジャレである。
ソースコードあげます
というわけで色々遊んできましたが、アプリとしてAppStoreで配布するのは難しい気がするのでソースコードを差し上げます。ソースコードというと危険な印象を持つ人もいるかも知れませんが、これは良いソースコードなので安全です。
iPhoneで動かすには開発者ライセンスが必要なのでだれかライセンス持ってる人にでも頼んで自分のiPhoneに入れて使ってみてください。なお、細かい部分が色々雑なので気になるなら自分で改良してください。
ボラカメラソースコード
コードサインとアイデンティファーは適当に自分で設定してください。多分そこだけ設定すれば動くと思います。画像とかアイコンを差し替えれば簡単に別のアプリを作れます。色々と合成アプリを作って遊んでもOKです。