いいものを買った
小さいものをかっこよく撮りたいときにぴったりだ。そんなことあるかな、と思う冷静な自分をおさえつけ、いいものを買ったと思う。
ハンディのスモークマシンが届いた。
昨年の11月、ハンディのスモークマシンの広告をネットで見た。
しばらく悩んで結局12月に注文した。
事業譲渡のストレスがピークに達して、「いらないものでも独立したら要る」という破綻した理由での注文だった。
いや、ストレスのせいにした。いつもこれぐらいの理性だ。
注文したが一向に届かなかったが、ついに先日届いた。
こちらがそのスモークマシン。中国のUlanzi製である。
Ulanziはよくあるカメラアクセサリーを格安で作っているほか、たまに見たことないようなものを出す。
これは後者である。
フォグマシンとも呼ばれてこのUlanziのもフォグマシンという商品名だったが、スモークのほうが一般的なのでスモークで続ける。
スモークマシンは舞台の演出や昔の歌番組などに使われていて、煙からは独特の甘い匂いがする(嗅ぐと分かるはず)。このスモークマシンも小型ながらあの匂いがした。
スモークは熱くなく上にはいかないため、火災報知器が作動することはなかった。よかったよ。
届いたその日にスモークを出してみてだんだん分かってきた。
モデルは薄べったいゴリラ。ゴリラ型のイスかなと思って注文したらものすごく小さいものが届いた。何重にもわからない。
これではスモークがもったいない。昔の歌番組は湯水のようにスモークリキッドを使っていたことがわかる。
スタジオというか、箱である。側面に穴を開けてiPhoneで撮影できるようにした。
さあ、これで昔の歌番組ができる(小さいもの限定)。さあ何を夜のヒットスタジオ状態にしてやろうか。
この厚紙スタジオ+スモークマシンは予想以上になんでもミステリアスにしてくれた。
ストレンジャーシングスはNETFLIXで大人気のSFドラマ。だいたい霧が立ち込める森の中で子どもたちが自転車に乗っている。
スモークを炊いて後ろに明かりをつけるのがいいらしい。
キャンプのときに自分のテントが分かるようにぶら下げるLEDライトらしい。
夏にバッジのLEDとして使えるかもと思って大量に買ったのが役立った。使ったのは2個だけど、あと20個以上ある。
シーズン5(完結編)は今年公開らしい。楽しみですね。これは本当。
鼻メガネだってミステリアスな存在になった。物語後半に主人公が手に入れる聖なるメガネである。観てる映画がそんな展開になったらすぐ出ていったほうがいい。
毎週のように林の影を見せてしまって申し訳ない。そういうサイトなんです。
ここまで来て、自分もスモークにまみれてみたいと思うのは自然な流れだろう。小型とはいえ、顔だけだったらなんとかなるんじゃないか。
スモークが逃げないように顔の下に板を持ってみたり、顔の周りに覆いをつけたりしてみた。
湯けむりっぽいかと思ったが、まったくそんなことはなかった。そもそも温泉の写真を撮りたいわけではなかった。何がしたかったんだっけ。
試行錯誤の末、誤のまま終わりたいと思う。
小さいものをかっこよく撮りたいときにぴったりだ。そんなことあるかな、と思う冷静な自分をおさえつけ、いいものを買ったと思う。
スモークマシンを使った映像にBGMつけた中2みたいな動画も作った
▽デイリーポータルZトップへ | ||
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |