本来の役割
繰り返すが、マイクスタンドの役割は、歌う人の口元にマイクを固定することである。
ライブハウスや練習スタジオの備品として、バンド活動に欠かせないアイテムだ。録音などの作業用に、自宅で使っているバンドマンも多い。

ところがある日、バンド仲間から「家ではいろんな使い方をするよね」という話を聞かされた。
聞けば、家で服を干すのに使っているという。まじで?
物干しとしてのポテンシャル
我が家にもマイクスタンドがあるので、さっそく試してみる。

そういう目で見たことは無かったが、たしかにハンガーを掛けるのに適した形状だ。
というか、ナナメになっている部分を平行にするだけで、ずいぶんマイクスタンド感が薄まる。

ワイシャツ10着いけます
すでにもう、マイクスタンドとしての尊厳は失われつつある。
マイクを持つために生まれてきたところ申し訳ないけど、今日はハンガーをかけさせておくれ。


結果からお伝えしますと、なんとワイシャツなら10着も掛けられました。
現実的には1週間ぶん、5着も掛けられたら十分だろう。めっちゃ実用的ではないか。
部屋のすみに放置したら、うっかり定着してしまうやつだ。
いろんな洗濯物に対応できる
さらに気づいたのだけど、マイクスタンドは各部の長さを調節できるようになっている。
ということは、干したいものに合わせて形状を変化することも可能なのだ。
特に高さを稼ぐことができるのは便利だ。なぜなら折り目がつきにくいから!


ライブパフォーマンスや録音の現場で様々な状況に対応するために備えられたメカニズムが、なんと部屋干しのために機能している。仕事も家庭もどちらも大事にする、それがマイクスタンドだ。

使わないときは小さくたたんでおけるのも嬉しい。
もしかしてこれ、けっこうな便利商品なのではないか。
ドラッグストアの洗濯用品売り場に置いてもいいと思う。マイクスタンドメーカーの営業さん、よかったら参考になさってください。
バンドマンのあるあるだった
服を干したりするのは本来の用途ではないので、大事にしている洋服をマイクスタンドを掛けっぱなしにするのはよした方がいいかも。
でも、なにか専用の道具と思われているものに別の使いみちを見出す瞬間ってなんか好きだ。これから我が家のマイクスタンドは、ハンガーラックとしての余生を過ごすことになるだろう。
ちなみに、友人のバンドマンに聞いてみたところ、冒頭で書いたバンド仲間以外にも、部屋干し用に使っている人は複数名いた。意外とポピュラーな使い方なのかもしれない。みなさんも来たるべき梅雨に備えて、マイクスタンドをぜひ!

