特集 2022年4月8日

花見は寒い、必要なのは釜飯だ!

春の気温を毎年忘れてしまうので、花見のたびに寒い思いをしています!

必要なのは冷たいお酒よりも、炊きたての釜飯なのではないでしょうか。

ファンクバンド「踊る!ディスコ室町」のまこまこまこっちゃんです!ギターを弾いています!京都在住!

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春は寒い!

花見が好きだ。

桜が満開で天気のよい週末に、友人や家族と野外でゆっくり過ごす。これは年に何度もない贅沢な時間である。開花状況や天気予報をチェックしながら、参加者全員のスケジュールをなんとか調整するスリルもたまらない。

それで毎年できるだけ天気のいい日を狙って花見を実行してきたが、それでも毎年忘れてしまうのが、春の寒さだ。

だいたい桜の時期に缶チューハイを手にして野外に集まると、夕方ごろには寒い思いをする。開花宣言に浮かれて薄着がちな季節だが、まだまだ北風は冷たい。仲間と集ったものの、気温が下がり、ガタガタ震えながら過ごした経験がある方も多かろうと思う。


そこで考案したのが、羽釜による炊飯だ。
ガスコンロと羽釜さえあれば、その場で温かいご飯が手に入る。

実際に花見で試してみたので、レポートします!

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釜飯への扉を開けましょう

羽釜があればお米が炊ける

少し前に、メルカリで羽釜を買った。「納屋から出てきました」みたいなコメントとともに出品されたもので、2000円くらいだったと思う。

昔の日本家屋にある「カマド」に乗っているあれである。

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ちなみに温度センサー付きのガスコンロで炊くと、水がなくなったタイミングで火を止めてくれるので便利です(とはいえ、目は離さないように!)

最大8合のお米が一度に炊けるので、来客があるときに重宝している。
うまく炊けたときには粒が立ったご飯がおいしいし、「おこげ」が楽しめるのもいい。

そして熱することさえできれば、もちろん野外でも使える。
携帯用のガスコンロと組み合わせれば、花見でも力を発揮するのだ。

鶏釜飯を炊こう

釜で白いごはんを炊いて、おかずを持ち寄ってもいいのだけど、釜飯にしてしまうというのも素敵な選択肢だ。なにより、用意が楽である。

今回は鶏釜飯を作ることにした。

必要な具材は、小さく切って醤油と酒に漬けた鶏モモ肉と、にんじん・ごぼうなどの根菜。ちょうど、きんぴらがあったのでそのまま投入する。味もついているし、きっと美味しくなるだろう。

お米は5合用意する。花見の席で米を研ぐわけにもいかないので、無洗米です。

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全部ジップロックにいれました。花見の会場が遠い場合、冷凍して持っていってもよさそう
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釜のなかに入れると、かさばりません

鴨川での花見

釜と食材を持って、会場となる鴨川沿いにやってきた。
通称・鴨川デルタと呼ばれているエリアで、わたしにとっては花見といえばここだ。

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インドアがちな羽釜にも、桜を見せてやろう

学生グループや家族連れのほか、ひとりで本を読んだりしている人も多くて、目的の有無に関わらずみんながリラックスしている場所である。それを眺めながら、自分も居心地よく過ごすことができるのだ。アクセスもいい。

なお、鴨川では条例によってバーベキューが禁止されているが、役所に確認したところ炊飯行為は「全然問題ない」とのことだった(鍋もOK)。

ちなみに、鴨川上空にはトンビが旋回していて、花見客の食べ物を狙っている。
油断を見せると急降下してくるので注意が必要だ。

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この日も、カップルがパンを強奪されていた
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いざ!炊飯

それでは、いよいよ釜飯を炊いていきます。

まずはお米と、1合あたり200ccの水を投入して30分から1時間程度待つ。
うまくお米に水を吸わせないと、炊きあがりがボソボソになってしまう。気長に待ちましょう。

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お米が水を吸って白っぽくなるまで待つ
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景色でも眺めて待ちます。天気がよくて最高!

1時間経ったら、調理に移る。

といっても、具を全部入れるだけ!

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醤油と白だしはペットボトルで持ってきました
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鶏肉と根菜は、やさしく乗せる感じ

ここで大事なのは以下の2点。

・だし、醤油は火をつける直前に入れて、軽くまぜる
・お米と具は混ぜない

どちらも、お米をムラなく炊くために重要らしい。学生時代にアルバイトしていた居酒屋の店長が言っていて、それなりに説得力を感じた情報です。

釜から離れず見守ろう

調理が完了したら、携帯コンロに羽釜をセットして、火をつける。

火加減については、「はじめチョロチョロなかパッパ」などと聞いたことがあるけど、よくわからない。はじめから、中火と強火のあいだくらいを保って加熱する。

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携帯コンロに意外とフィット(お試しされる際は、輻射熱でガスボンベが熱くならないようにご注意ください)!

当然、釜はアツアツになるので、その場から離れず見守る。倒れると危険だから!

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なるべく平坦で、子供や犬や酔っぱらいから離れた場所が安全です

火力に問題がなければ、10分くらいで白い蒸気が吹く。

いよいよ炊きあがりは目の前だ!

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もう美味しそうな匂いがします!

水が無くなると、釜の底の方からチリチリと音がしたり、ちょっと焦げたような香りがしたりするので、すかさず火を止める。

あとは10分くらい蒸らせば完成だ!


ここまでくると、花見メンバーの期待も高まり、自然と火のまわりに集まってくる。
原始の人類もこういう感じだったのではないか。アルミ釜を土器と交換すれば、古代の光景と変わらないはずだ。

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炊きあがりを待ち望む人々

炊きあがりを待ち望む人々

では、いよいよフタを開けましょう。

うまく炊けているか、不安と期待が入り混じる瞬間。思い切って開けます!

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炊けてる!!

炊けていました!!うまそうな「おこげ」もできている。
この日いちばんの盛り上がりをむかえ、拍手と歓声があがった。

そう、手元で5合の釜飯が炊きあがると、ウケるのだ。自宅で炊くときも笑ってしまうのだけど、外で米が炊きあがると楽しくなってしまう。

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どうですか、この輝き!

美味しそうなご飯が完成したことに加えて、内部を確認することができない不安から解放される、安堵も含めたプリミティブな喜びがある。
もしも釜が透明だったら、この興奮は味わえないだろう。

土器でお米を炊いていた時代は、毎日こういう気持ちだったのではないか。うらやましい。


ちょうど風も出てきて寒くなってきた。冷めないうちにいただきましょう!

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いただきます!

肌寒くなってきた夕方にありがたい、炊きたてご飯!

きんぴらのゴボウとニンジンもいい味を出していて、ご飯にも濃い目に味がついている。
家から持ってくるあいだ、ずっとお酒に浸かっていた鶏肉も柔らかく炊けていてうまい!

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「外で食べるご飯はおいしい」とよく聞くが、外で食べる炊きたてのご飯はもっとおいしい!

花見の途中に釜飯を炊くと、期待以上に充実感のある会になった。

温かいご飯としての機能はもちろんのこと、準備から完成までのエンタメ度が高く、場が盛り上がるのだ。手間も少ない。言うことなしである。

それに、言葉通り仲間と「同じ釜のメシを食った」関係になれる。
不思議と、以前よりも関係性を深められるような気がします。


そもそも、普通の飲み会でも釜飯が炊けるといいのではないか。
最後にちょっぴり食べるだけでは物足りなかったような気がしてきた。
座敷で炊かせてくれとは言わないが、シメは羽釜でドカンと持ってきてほしい。

いつでもどこでも、盛大にメシを炊く!それくらいの意気込みで盛り上がっていきたいものです。

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ちょうど桜も満開でした

花見の記事として書いてみたが、こんなに楽しいことを桜の季節だけに限定するのはもったいない。今後も、気候のいい時期を見計らってどんどんご飯を炊こうと思う。

もしも鴨川で見かけたらお声がけください!一杯ごちそうします。

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温かい茶を沸かすのもおすすめです!
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