ワクワクする名づけの妙、シーフランク
伝統的なかまぼことともに、遊び心あふれる商品も開発する鈴廣だ。
その商品名がまたニクいのである。
たとえば、マグロのカマの漬けを「マグロのスペアリブ」と名づけたり、エビのすり身を合わせた甘い卵焼きを「海のすふれ」と名づけたり、ネーミングがうまい。
さすがフィッシュケーキの老舗、鈴廣である。
シーフランクも、魚肉ソーセージのイメージを脱却する、聞くからにジューシーで美味しそうな名だ。
(シーセージというダジャレっぽい姉妹商品もあるが、そこはご愛嬌)
そんなことを思っていたら、本当にたまたま親戚が送ってくれて超びっくりした。
大理石のようなイカの断面におどろきつつ、パエリアをつくる
ということで、さっそく食べていきたい。
写真のとおり3種類あるシーフランクだが、一番インパクトのあるのがイカ味だ。
調理をせずに生でつまんでみる。
おお、美味い。
イカの弾力と風味が口の中であばれだす。口内がスプラトゥーン状態だ。
そのまま食べたくなるが、パエリアみたいな煮込む料理にも合うんじゃないか。
いわゆるソーセージらしさというか、加工肉の食感のよさもありつつ、生のシーフードを食べているような満足感もある。
一般的な魚肉ソーセージなら煮込まれてふにゃふにゃになりそうなところ、しっかりと食べ応えがあるのだ。
イカそのものとも、カマボコとも、ポークソーセージとも、魚肉ソーセージとも異なる、あらたな味覚のジャンルであった。
海老でもあり、肉でもある、チャーハンの具としてのシーフランク
次はエビ味を紹介したい。
ちなみに、便宜上「味」をつけているけど商品名は「シーフランク エビ」。
フレーバーというよりそのものなのだ。
ちなみにこのシーフランク、鈴廣の姉妹ブランド「SEAtoYOU suzuhiro」から出ているのだが、洋食やワインにも合う商品をつくるというコンセプトでつくられている。
だから、味付けもバジルやスパイスが入っていてちょっとお洒落だ。
でも、ここは我らがチャーハンにしてみたい。
チャーハンの定番具材といえばチャーシュー、家ならハムやベーコンだろう。小さい頃、実家ではカマボコも入っていた。
それに対してエビの入ったチャーハンというのは、お店で食べるちょっと高級な料理なのだ。
そこでシーフランクだ。
チャーハンというものが美味しいのは当然として、ぷりぷりした食感の楽しいチャーハンとなった。
ホタテはシンプルにそのまま焼いて食べてみる
最後はシンプルにいきたい。
フランクなのだから、朝食にそのまま焼いて食べるのだ。
重みのあるフランクを持ち上げ、食べる。
シンプルに焼いて食べるのがやっぱり一番の正解かもしれない。
魚のすり身を使っているので魚肉ソーセージっぽさもあるのだが、違うのは天然の羊腸を使った皮を噛んだときに弾けるうまみだ。ギュッとしてプリッとしてジュワッとする。
プリッとした食感の先に、ホロホロっと繊維質のホタテがやわらかくほどけていく。
魚肉ソーセージやかまぼこの美味しさに、強いプラスアルファがあるシーフランクであった。