先日、
相模原の「はせ川」というお店をレポートした。ミラクルワンダーランドな焼肉屋さんだ。楽しかった、
そのあと、はせ川について書いてあるサイトを見つけた。相模原のグルメに詳しいサイトで、そこには、こんなことが書いてあった。
「相模原の、かくれたB級グルメはカレーチャーハンだと思う。
昭和なメニューだが、他のメニューに押されて、絶滅危惧種。
でも、相模原は昔ながらの古い中華屋さんが多くあるので、カレーチャーハンが残っている。
自治体も、それで町おこしをしたらいいのに。
ところで、地理的、歴史的に似ている、西武線沿線も、カレーチャーハンがあるんじゃないだろうか。調べたことないけど。」
そこで私は、西武線、カレーチャーハン、とざらっと検索してみた、すると……。
東京都東久留米市、滝山団地に、美味しいカレーチャーハンがあるらしい、という情報をつかんだ。
相模原のカレーチャーハンも食べたいけど、まずは、滝山団地に行くんだ!
団地グルメを堪能するぞ! 唐突だけど!
というわけで8月某日、小平駅下車。
気温、37度。失敗した。
東京だけど自然が多いなあ。雑草生えてるとなんか安心するなあ。
気温、上昇。
駅から1.7キロメートルなので歩けるかな……と思っていたのだが、甘かった。
殺人的な暑さの中、同行してくれたTさんの機嫌は悪くなるばかり。
「これさあ、地元の人がきいたら、『エッ、この暑い中、そんな距離、歩いてきたんですか?』って驚くレベルだよね?」
う、うん、そう思う……。とにかく倒れないように気を付けて歩こう。
とりあえず氷菓を買って、コンビニで涼んでみたり。
ドイトに寄って、冷房コーナーで、冷風を身体に当てて、がんがん身体を冷やしてみたり。
そして死にそうになりながら、到着しました、滝山団地ゾーン。
レトロなたたずまいのサンドイッチ店、今日の目的の店のひとつだ。
ドンキホーテ。テイクアウトもイートインも出来ます。
店内で食べる時は、50円増し。
それにしても……メソチ?
はあっ、カレースパゲッティがある! これもレトロメニューだ!
静かで落ち着いた店内。
高齢者が多い気がした。
マスターは白いコックコートで、パリッとしてかっこいい。
私サンドイッチ食べるけど、Tさんカレースパゲッティ食べなよ、珍しいよ、とすすめたのだが、
「私、朝ごはん、あんまり食べてなくておなかすいてるから、この、こだわりカレー食べる! だって『こだわり』だよ!? こだわりたいじゃん!」
と、宣言するTさん。
まあ、別にいいんだけどさ……、
いろんな種類があるのね。
「このこだわりカレーって、どれがおすすめですか~」と店員さんにきくTさん。
そうですね、ポークとビーフは別々で作っておりまして、味はお好みかと…、
あとコロッケカレー、かつカレーのベースはポークカレーになります、
と、細かく説明してくれる店員さん。
結局、ビーフカレーをオーダー。
サンドイッチ、フレッシュな味。おいしいよ、これ。
カレー。カレーはポットに入ってやってきた。
Tさんに、どうですかね味は? ときくと、
「やさしい味だねえ。カレールーじゃなくて、粉から作ったカレーってこういう味になるよね。ああ、これ、時々食べたい味だな。二日酔いの翌日とかに食べたら、元気出そう……、」
だそうです。
そして次の目的地、たこやき1個10円の店、永井商店へ。
ここか!
この店も、テイクアウト&イートイン出来るようになっている。
イートインといっても、店先に、木製の机と椅子が置いてあるだけだけど。
とりあえず10個注文してみる。
あ、なんか、このルックスたまらないな。
食べると、当たり前だがタコが入っている。
味は……これで充分いいよ! という味がした。
普段食べるおやつだったら、銀だこよりも、日常に根ざした味のほうがいい。
ああ、セミの声がうるさい。
かき氷150円(練乳なしだと100円)も買った、暑い中で食べるかき氷、頭がおかしくなるほどうまい。
ぼんやーりとかき氷&たこ焼きを食べていると、住民のみなさんが、がんがん来客する。
30個とか、普通に買っていく。冷静に考えると、たこ焼き30個って、いくら家族がいても、量が多いと思うのだが……。まあ、永井商店のたこ焼きは小ぶりだからイケるのかもしれないけど……。
永井商店のなぞの商品、生からしうどん。
メニューを見ていると、「生からしうどん」というのがあった。
何ですかコレ、ときくと、唐辛子をねリ込んだ、オリジナル麺だという。
辛いの平気じゃないと食べられないわよ、と言われる。
うーん、多分平気です、と購入した。
ちなみに大判焼きもある(くろあん、しろあん、チーズ、パンプキン、リンゴカスタード、カスタード、チョコレート、ツナマヨ)。種類多い!!
サービス精神過多な店って、そこまでしなくていいですよ! って思うことあるよね。
団地、小さな商店街があるんだね。
私は団地に憧れがある。
団地の商店街を歩いていると、不思議な気持ちがした。
小さい頃、私は畑の真ん中の一軒家で育った。
「商店街」というものはテレビでしか見たことがなかった。「団地」もそうだった。集合住宅自体がないので、そこに友人が住んでいて、自宅を行き来するというのは、憧れだった。
だから、普通は、こういう場所にはノスタルジーを感じるのかもしれないけれど、私は、海外の町を歩くのと同じテンションで歩いてしまう。
知識としては知っているものを、生で見れる喜び、みたいな。
そして、そういうテンションで来てもいいのかな? と、少し反省したりもする。
さて、そして最終目的地、「新華飯店」に到着した。
ほんとにふつうの、中華料理屋さんです。
いろんな、本格中華メニューがあるけど…、
あったよ、カレーチャーハン! 加哩炒飯って漢字にすると格好いいね!
ああ、おいしそう。スープも嬉しい。
中には、刻んだ、肉、なると、ネギ、卵。
そして味は……
香りがいい、すごくいい香り。そして、結構辛い。爽やかな辛さ。
かなり美味しい。
なんで絶滅危惧種なんだろ、カレーチャーハン……?
チキンライスと同じくらい、美味しいのに。赤いのは残って、黄色いのは絶滅……? ナゼ?
「それはさあ、美味しくても、やっぱ地味だからじゃないかなあ。
真ん中にカリカリ梅を飾るとか、中にゆで卵を埋めるとか、
どうでもいいことだけど、何か工夫しないと、印象に残らないんだと思うよ。」
と、Tさんは、ザーサイをつまみにビールをあおるのだった。
そ、そんな雑な工夫で、B級グルメデビュー出来るのかなあ……。
簡易的な花屋さんがあった。ほおずきだ、夏ですね。
最後に、滝山中央名店街へ。
マトリックスの等身大フィギュアが飾ってある、古道具屋さんに寄ってみたら…。
ずーっと欲しいと思っていた、ベトナムの香水セットに遭遇。これレアものなんですよ。まさか滝山団地で会えるとは……。もちろん購入。
あと、ありえない値段で服を売る店に遭遇。Tシャツ買ってしまいました。滝山すごいな!
知らない町を再訪したい
いま、自宅に帰ってきて、
「あの10円たこ焼きの店、近所にあったらいいのに…」
とか、
「あの古道具屋で、格安で売ってたゲームウォッチ(ドンキーコング)、買っておけばよかった。」
とか、
考えている。
次に行く時は、「知らない町」じゃなくて、「一度来た町」だ。
また行こう、滝山団地。
そして、チャーハンに付いてたミニスープが美味しかったから、
今度はラーメン類も頼んでみよう。