おれはきな粉ご飯を知らなすぎる
きな粉ご飯とはなんなのだろう。
そりゃきな粉をかけたご飯なのだろうけど、せっかくの出会いなので少しずつ距離を詰めていきたい。さて、きな粉ご飯さん、休日は何をされてらっしゃいますか?はあ、製粉。けっこうなことで…。

もとい、きな粉ご飯について周りに聞いてみると次のような証言が得られた。
証言1:「保育園で餅つきをした次の日の昼にきな粉が出てきて、持参の白ご飯にかけて食べた」
なんでも、主食の白ご飯を家から持参する仕組みの保育園が世の中にあるそうだ。そのご飯にきな粉をかけて食べたとの由である。
きな粉は餅つきをしたときの余りもので、砂糖が入っていたらしい。ぜんぶの要素が聞いたことなさすぎる。
証言2:「保育士をしている親が家で食べていた」
保育関係の食べ物なの?
証言3:「(きな粉は)貧乏なときの貴重なタンパク源だった」
保育関係だけじゃなかったし急に差し迫る現実の話になった。怖い。

ネットで調べてみると刑務所ではきな粉が人気のある食べ物のひとつらしい。錯綜する情報のなかできな粉ご飯がハレとケをいったりきたり。分からなくなってきた。

無糖・きな粉ご飯の味を知る
実際にきな粉ご飯を試してみよう。まずは炊飯からだ。


ここ最近は分づき米ばかり食べている。
分づき米とは白米と玄米の中間のような、要するにハンパに精米してある米のことだ。玄米の栄養素を残しつつ白米の美味しさを楽しめるのがいい。そもそも余計にお金払って米の栄養素を削り取るのって不思議じゃないですか。
でも、黄色い分づき米にきな粉かけたら本格的に刑務所のご飯みたいになりますね。わたし、幸せです。



きな粉ご飯は香ばしく甘い大豆の香りがする。節分のときに豆をたらふく口に含んで、もそもそと噛み砕いているときに鼻から出す息の感じ。好もしい。
さっそく食べてみよう。


まるで違和感がない。おはぎに似てるからとかじゃなくて、初めて知ったはずの味なのにすんなり胸におちる。「どこか懐かしい味」の本気のやつだ。懐かしさの正体は豆か。
味のない米と比べると、味があって美味しい。これは豆の本来のうまさだろう。さしたる感動はないのに驚くほど箸が進む。
口の中の水分が粉でもっていかれるぶん、ちゃんと咀嚼しないと飲み込めないので噛む回数が増えるのもいい。水を飲むきっかけにもなる(助かる)。

うまい、確かにうまいが、人に勧めたりするようなびっくりするほどのうまさじゃない。その絶妙な味わいゆえに、32年生きたぼくの耳に入ってこなかったのだろう。
砂糖を足すとシームレスにおやつ
無糖きな粉ご飯のことは大体わかった。今度はこれに砂糖を足してみよう。きな粉ご飯の王道を往くのだ。



これは、おはぎだ。きな粉ご飯に砂糖をかけたらシームレスにおやつになった。さっきまでの瞬間は食事の時間だったのに。この移行の速やかさは楽しいのでぜひ体験してもらいたい。



ただ、これをおやつとして捉えると、ガブリチュウだのポイフルだの他にうまいものが無数に世の中にあるのだ。君は勝てない勝負をするべきじゃない。唯一無二の価値で楽しむなら無糖がいいだろう。
「黒ごま きな粉 アーモンド」かけご飯がぶっちぎりでうまい
買ってきたきな粉のなかに「黒ごま きな粉 アーモンド」という名前の変わり種があった。まずもって構成物を並べただけのネーミングにシビれる。

何種類かきな粉を買ってきたが、これがすこぶる美味かった。
きな粉だけだと味が単調になるところ、ゴマの風味が頼りになるのだ。栄養も取れて隙がない。そもそもパッケージ裏でご飯にかけることが推奨されていた。

もっと言えば、黒ごまきな粉アーモンドかけご飯に醤油をかけるとさらに美味い。名付けて黒ごまきな粉アーモンド濃い口醤油かけご飯である。
醤油単体をご飯にかけると舌を刺すようなエグみを感じるが、きな粉とあわせることで刺激をマイルドにしてくれるのだ。ご馳走と言っていいほどうまい。


黒ごま きな粉 アーモンド 醤油 マヨネーズかけご飯
さらにさらに、それにマヨネーズを足すともっと美味しくなることに気づいた。こんなに足し算ばかりしちゃって、まるで小学一年生の算数だね。


マヨネーズはラーメン以外のすべての食べ物に合うので、これも最高に決まっている。ただでさえ欠点のなかった黒ごまきな粉アーモンド濃い口醤油かけご飯に脂質が加わったのだ。誕生日のごちそうとして供されてもいいくらいうまい。
あ、いま家のインターホンが鳴りました。たぶんミシュランの人です。たぶん星3つもらえます。ご足労いただきありがとうございます。



というわけで、読者諸兄姉の皆様も「マヨネーズ黒ごまきな粉アーモンド濃い口醤油7分づき米」をお試し下さい。ちょうど57577の短歌のリズムになっているので覚えやすいですね。
短歌のリズムなので記事は終わりです。