特集 2023年10月17日

仙台にはマーボー焼きそばがある(ものすごくおいしい)

前々から気になっていた食べ物を食べに行きました。

仙台にはおいしいものがある。ずんだ餅、牛タン、笹かま、萩の月など、上げればきりがない。

そんな仙台のおいしいものたちの中に「マーボー焼きそば」があるのをご存知だろうか。 え、私知らないです。なので、どんなものなのか、行ってみることにした。

1988年神奈川県生まれ。普通の会社員です。運だけで何とか生きてきました。好きな言葉は「半熟卵はトッピングしますか?」です。もちろんトッピングします。(動画インタビュー)

前の記事:ランチパックを進化させろ!「スーパーランチパック」食べ比べ


仙台駅についた

今回深夜バスで来たのだが、行きのバスで前の人がものすごく席を倒してきて、すごい一夜を過ごした。(寝れなかった)

そんな思いで着いた仙台。朝日がまぶしい。あと、思っているよりも寒い。ただ、おれ半そでいけます! 半そでいかせてください!(ただ、風邪をひきたくない思いが勝って上着を着た。)

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仙台の朝、ものすごく眠い。眠い。
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眠いなーと思って空を見上げたら虹が出ていた。なにか良いことが起こる気がする。

マーボー焼きそば発祥のお店

仙台駅から歩いて2時間、もしくは仙台駅から泉中央駅まで行き、歩いて数分。電車で行った方が近い。そこにあるのはマーボー焼きそば発祥のお店「まんみ」である。

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並んでいる。ということは間違いのないお店だ。

元々マーボー焼きそばはこの「まんみ」でまかない料理として提供され、1日1食ほどしか出ないメニューだったらしい。

しかし、2013年にテレビ番組で「仙台市民なら誰もが知っているメニュー」として紹介されたところ、仙台マーボー焼そばを注文する人で行列ができるほどに。

その後、まんみを中心にて「マーボー焼そば推進委員会」がつくられて、仙台の新たなご当地料理になったそうだ。テレビってすごいね。

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マーボーやきそば認定店。ちゃんと組合から認められたお店だ。安心。

並びながら外にあるマーボー焼きそばとは何かを勉強する。看板によると「麻婆を使い、具は豆腐に限定しない」「麺は焼くか揚げたものとする」「中華組合公認認定人が認定したものとする」ものをマーボー焼きそばというそうだ。

仙台市内には仙台マーボー焼きそばを提供するお店がなんと50店舗ほどあり、それぞれに特徴があるそうだ。全部行きたいが、胃袋が持たない。

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並びながら見ていた。看板の焼きそばを見てこんなにもよだれが出るものなのかと自分でも驚いている。
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店内に座ると入り、お水が出てきた。お水おいしい。
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あと、ここでいうことじゃないが、あまり寝てない体で2時間ぐらい歩くと疲れるのでおすすめしないです。(お腹を限界まで空かせて行こうと思ったから)

店内は観光客のような人もいるが、地元の人たちでにぎわっている。そして、マーボー焼きそばを頼んでいる人が多い。

そんなにみんな食べるのなら、おれだって食べたいじゃん。食べさせてくださいよ。

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これが虹がもたらした幸運か。おれには虹色に見えるよ。

そして、やってきたマーボー焼きそば。見た目から脳に直接語りかけてくるおいしいさがある。

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そして、この麺。焼いただけじゃないらしい。

お店のホームページには「使用する麺は一度せいろで蒸したあと、パリパリになるまで乾燥させ、お湯で戻してから焼きます。そうすることで外はパリパリ、中はもちもちとした食感になります」と、麺をただ焼いただけでない。

あと、お店のマーボー焼きそば紹介ページの最後に「いつかマーボー焼きそばが学校給食で使われる日を願い、今日も鍋を振ります」と書いてあってそんなすてきな文章あるかよと思った。そんな文章を書いていきたいですね。

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そんな思いをのせたマーボー焼きそばをいただきます。
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その思い、たしかに受け取りました。

パリパリとしながらもモチモチしていて、初めての食感の麺だ。

そして、町の中華で出てくる麻婆豆腐、あの辛さひかえめでうま味がすごい、白飯がもりもり食べられるあの麻婆豆腐。それがかかってる。

何が言いたいって、最高においしいということだ。たぶん、仙台に来るたびに行くと思う。牛タンとかのお店はめちゃくちゃ並んでいるから。

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そして、スープを飲んで完食。
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満足した。大盛りにしなかったことをこんなに悔やんだ昼飯はない。

牛タンのお店で並んでいる人たちにも教えてあげたい。と思いながらニヤニヤにして、横を通った。不審者だ。

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四川のマーボー焼きそば

仙台駅に戻ってきた。牛タンを食べたいと思ったが、マーボー焼きそばの撮影で来たので耐えた。えらい。

どこに行こうかなと思い、観光案内所に聞いたら「駅の近くに四川の辛さが味わえるマーボー焼きそばがありますよ」と教えてくれた。よし、そこに行こう。

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「囍龍」というお店。

ちょっと高級な感じがする。大丈夫か、襟付きのシャツがなくても。でも普通に入れてくれた。こんなおれにもやさしいお店。

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名物の麻婆豆腐。こちらのマーボー焼きそばがあるらしい。
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そして、龍がいた。ものすごくいいことがありそう。

席について、マーボー焼きそばを頼む。お茶をのみながら待っていると「お待たせしました」と言われた。

運ばれてきたこれが本場四川のマーボー焼きそばだ。ごめん、本当の四川にマーボー焼きそばはないかもしれない。

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いい香りがする。
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寄りでも見て。

本格的なにおいがする。食欲をそそるにおいだ。そして、麺も焼かれており、パリッとしているがモチっとしている。

そして、味は、花山椒の香りがブワッときたあとに、しっかりした辛さを味わえる。

食べ進めるほど辛さと痺れが癖になるマーボー焼きそばだ。

豆腐やひき肉の食感もしっかりと感じられて、高級な味がする。

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これは高級なお店のマーボー焼きそばだな。おいしい。
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いや、暑いな。
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これが本場のマーボー焼きそばか……
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これ、残った具にご飯を入れたらおいしいだろうなーと思いながら食べきった。暑い。
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辛くて口が燃えている中で飲む水、一番おいしいかもしれない。

このあと、別の取材をしようと思っていたら、お腹いっぱいだったので電車の中で寝てしまい、降りようとした場所を寝過ごした。気づいたら石巻にいて、今日が終わった。1日って早いね。

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寝過ごして着いた石巻の観光時間、10分だった。短い。

カレーマーボー焼きそばなんてあるのか

翌日、別のお店に行こうと調べると竹竹というお店もおいしいと評判とのことで向かった。

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翌日、違うお店に行った。竹竹というお店。

仙台駅から歩いて15分ほどのお店。おれ、絶対ここでマーボー焼きそばとライスを頼もうと思っている。麻婆豆腐とライスなんて絶対おいしいじゃないか。

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マーボー焼きそばにライスを頼むか……とメニュー表を見ていたら、
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いや、カレーマーボー焼きそばがあるじゃん!!おい!!あるじゃん!!!

マーボー焼きそばも食べたかったが、カレーマーボー焼きそばなんてそんなずるいものがある。ずるい。ずるいので注文する!!

ホテルのプランを朝食付きにするか、素泊まりにするかで迷ったが、素泊まりにしてお腹を空かせてきてよかった。

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じゃあ来るまでの間、マンガを見て待つ。
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ドラゴンボールの最終巻を読んで待つか。
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「カカロット、お前がナンバーワンだ!」の部分、いつ読んでも泣いてしまう。まさか仙台で泣くと思わなかった。

写真を見ると泣いて泣いているように見えないかもしれないが、本当に泣いている。なんなら、泊まったホテルにあったマンガを見ても泣いた。毎日、泣いている。

無事に魔神ブウも倒せたところで、カレーマーボー焼きそばがやってきた。

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これがただのマーボー焼きそばじゃない。カレーマーボー焼きそばだ!

カレーのスパイシーな香りってどうしてこんなにも食欲を刺激してくるのか。このカレーマーボー焼きそば、見た目もおいしそうだが、食べたらこれがものすごくおいしいのだ。もうさ、踊りたくなるほどおいしい

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麺が焦げ目がついて香ばしくてパリパリした食感、そして時間が経つごとにシナッとしてきて食感が変わってくる。
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めちゃくちゃうまいけど、それを上回る熱さ。
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熱うまい。

カレーマーボー焼きそばおいしすぎる。家でも麻婆豆腐にカレー粉を入れたい。だって、みんなの笑顔がきっと見られる料理だから。

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ライスも頼んだ。おいしいに決まっているから。
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決まっているやつだ。
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どう、おいしい?
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決まっているだろう。200点あげます。
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日本一のマーボー焼きそば

まだまだお店はあるがもう食べられないので次で最後だ。次はスーパーのマーボー焼きそばだ。

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ウジエスーパー。宮城県を中心に展開する地元スーパー。

ここの惣菜にもマーボー焼きそばがある。しかし惣菜のマーボー焼きそばなんてそんなにおいしいのか?という疑問があるだろう。わかるよ、その気持ち。

しかしウジエスーパーのマーボー焼きそばは、お弁当・お惣菜大賞2023にて麺部門最優秀賞を取っており、日本一のマーボー焼きそばなのだ。

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そんなマーボー焼きそばとチーズを買った。
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マーボー焼きそばにチーズをのっけてやった。おれはやってやったぞ!

マーボー焼きそばをそのまま食べたいという気持ちとスーパーに来たのだからカスタマイズして食べたい気持ちが争っている。

争いはよくない。みんな、平和な気持ちを常に持とう。イライラしないで。

イライラしたくないので、チーズをのせた。チーズをのせて食べたい気持ち、誰よりもあります!やらせてください!

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温まるのを待つ。
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マーボー焼きそばのチーズのせ。

見た目のインパクトがすごい。中華の見た目だったのに、急にイタリアがやってきた。ボンジュール。ボンジュールはフランスだ。

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しかもこれに半熟たまごをのせてしまう。

愛のままにわがままに生きていきたい。そんな想いが半熟たまごをのせた。止まらないその想い。

これがもうハチャメチャになりたいときに食べるマーボー焼きそばです。

ほら、頭からっぽのほうが夢をつめこめるし、僕たちは天使だったから。だから食べます。食べたすぎて文章がすごく適当になっている。多めに見てほしい。だって、おいしそうだから。

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食べるぜ!
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ずるずる…
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こんなのおいしいに決まっているだろ!
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いや、もしかしたら間違いかもしれないのでもう一度食べてみます。
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いや、おいしいに決まっているだろ!

全部のおいしい味がする。全部とは世の中にあるおいしいものの全部の味だ。なのでおいしい。

仙台に来たら食べてみてください。おいしいので。


お腹いっぱいで取材できなかった

2泊3日で仙台にいたので「3本ぐらい記事を作って帰るぜ!」と思っていたが、毎日2杯食べて電車に乗ったら寝てしまって、寝過ごすとう状況で、もうダメだとなった。でも、おいしいかったので大丈夫です。

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移動の電車でゲームをしていたらトンボが止まった。いいのを見た。
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