特集 2023年7月29日

ストレスフルな毎日を過ごす現代人へ。「暗食」のススメ

(やってられっかよ)。分かる。普通に、優しく、真摯に生きようとすればするほど、心がすり減っていく毎日である。なんなんだ、これは!

でもご安心を。今回は私が編み出したストレス解消法を皆さまにもお伝えするので、お役に立てれば幸いである。
 

1980年、東京生まれ。片手袋研究家。町中で見かける片方だけの手袋を研究し続けた結果、この世の中のことがすべて分からなくなってしまった。著書に『片手袋研究入門』(実業之日本社)。

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> 個人サイト 片手袋大全

なんだか心が疲れる

くっそ~。なんか太陽の光すら鬱陶しい

「太陽がまぶしかったから」

かつて、そんな理由で最悪の結末を迎える小説があった。不条理な話に思えるが、確かに太陽の光が鬱陶しく感じるような時はある。それに加えて「なんかやる気が出ない」「何をやってもすぐ疲れる」。よくよく自分を振り返ってみると、心が若干弱っている時の危険信号だ。

そんな時、あなたならどうする?綺麗な海を見に行きますか?
 

ロタ島という島の海です

ツーリングで美しい紅葉の中を走り抜けますか?

小豆島の寒霞渓をバイクで走った時の紅葉です

確かにそれも良いだろう。しかしもっと手軽に、今すぐにでも実践できる方法がある。私がお勧めするのは…「暗食」である。 

「暗食」とは何か?

「暗食」とは読んで字の如く、電気を消して暗い中で飯を食うことである。説明がてら、ちょっと実際にやってみよう。

ずっとぬるま湯に浸かってるような暑さにうんざりしてるので、今日はひんやりサッパリ、冷やし中華を作る。具材を切って、麺を茹でて準備完了。

準備OK!あとは盛り付けるだけ

そしたら部屋のカーテンを閉めて… 

電気やテレビを消して…

これが暗食である。たったこれだけのことで、心がとても落ち着く。

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何が良いのか?

当たり前の話ではあるが、料理にとって色彩や盛り付けはとても重要な要素である。

料理も器も美しくて、目にも美味しい

私自身、DPZに自分で作った料理の写真を上げる時、色彩には注意を払っている。 

エルヴィスサンドの記事を書いた時に作った、エルヴィス蕎麦がき。色合いに気を使った

だが視覚のみならず、味覚、嗅覚、聴覚、触覚すべてが刺激される、「ご飯を食べる」という行為の情報量の多さ。心が弱っている時は、その情報量が仇となる。鮮やかな色彩が美味しさのスパイスではなく、心の落ち着かなさに変換されてしまう時があると思うのだ。

そこで、あえて部屋を暗くして視覚情報をカットし、情報量や刺激を減らして心の平穏を保つ。これが「暗食」である。 

⏩ もうひとり暗食を実践している人がいた

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