半径50センチ以内から愛を込めて
先日
年間の記事ベスト30を発表したとおり、今年もヒット記事もりだくさんの1年となりました。この総集編はヒットいかんにかかわらず、選者(おれな!)の独断でセレクトしております。
で、この4ヶ月。攻撃的なまでに身近なものごとを扱った記事に名作が多かったように思われました。近さが過激。
「近い! 近い! 近い!」っていうたわむれがありますが、ほとんどあれです。
カプセルにきな粉入れて食べてみたらおいしかったという記事。
ミニマルが極まってます。
お弁当に入ってるあの魚の形の醤油入れ。たくさんあるから合体させて、うわ、そうか、スイミーか~~っ! という「そうきたか」感がすごい。身近さが暴走するとこうなります。
ちなみにこの醤油入れは
プープーテレビの長編動画撮影のため手配したもの。この動画紹介記事も話題になりました。
これぞ日常の徹底解剖。靴ひもがほどける様子は判明するも、じゃあどうしたら紐がほどけなくなるかの完全解決まで至ってないところがまたクール。
「へんな布地」というおもしろさって確かに日々あると思うんでですよ(あれ、よく見たらこの柄なに?! という)。そこがつき詰まった記事でした。
普通のものに対して過激に真剣になってます。ナイススティック側もナイススティック側でその真剣さに答えるように思いも寄らぬ(長さが違うなど)期待のこたえ方をして、お互いで高めあっている感すら。
まだまだあるぞ身近を見つめ記事
デイリーポータルZ開始当初からずっと書き続けてくださっていたライターの大塚さんですが、この記事を最後に亡くなられました。改めてこれまでの執筆に感謝したいと思います。
さて、かなり目が半径50cm以内と近いところにむきましたので、続いては旅やイベントの記事をみていきましょうか。
泣かされて心臓も止まる、旅とイベント
子供をびびらす鬼的なものといえばなまはげですが、なまはげだけじゃないぞ! ということを知らしめる記事。よくニュースや新聞でみる地方イベントのご家庭取材ってどうなってるの? というところもよく分かります。
かなりディープな場所まで行ってもらう憧れの「木鷽」。これがものすごくかわいらしいんです。
場内の静寂、選手の身体能力のとんでもなさ、たえられないほどの緊張が伝わります。
まだまだあるぞ旅とイベント
滋賀の選挙戦ののぼり旗は未知の文化でした。ライター松本さんが選挙事務所のなかまで入って話を聞いていて必見です。
続いて、うまいもの記事もうなりを上げていましたぞ。
行列の店は隣の店もうまいあとヨーグルトメーカーがほしい
65℃という保温機能を使って真空パックの低温湯煎調理に果敢に攻め入ります。鶏も牛も豚も全部うまそうだ!
隣の店もうまいし穴場だしで大収穫。1軒だけ隣が八百屋さんで食事がゴリラっぽくなってます。
もうなんでもうまい北海道、スーパーで買うべきはウニとイカです。そんなスーパーって! そんなスーパーって!
まだまだあるぞ、うまそうな記事
ハンバーグとチーズで英語を学ぶのは「グルメ記事」としてくくっていいのか分からないのですが、それじゃあどこに入れたらいいかというとどこにも受け入れ先がなかったのでこちらに紹介した次第です。
さあ次は工作。みんな大興奮の「5mの自撮り棒」はこちらです。
そうだ、自撮り棒を長くしよう!
三脚を使わずに引きの画像を撮りたい、そうだ、5mの自撮り棒だ! というナイス短絡的発想。
紹介映像のクオリティの高さも異常なことで話題になった記事。
棒を長くするのに釣りの知識が役立っているのも意外です。
なぜ! というツッコミもおいていかれたまま連結される12個のけんだま。できあがっちゃったらなんだかいい物風なので黙らされます。家族が力をあわせるところまで全部何がなにやら。
冬場は手がかじかむことが確かにありますが、ペンをこたつにするというのが「その発想はなかった」すぎる。手先の器用さがうなりまくってちゃんとヒーターでもってあたたかくなるものができ上がっているのがにくい。
まだまだあるぞ、へんな工作!
塩ビ管の自転車は娘さんの誕生日プレゼントとしての工作。2秒で壊れてるのに読後は娘っ子の笑顔にあたまが支配されているのに気づきます。
さて続いてはこれもやっとかなければなりません。
外にでましょう。
やりたいからやる。外でパジャマで走る。
今年前半に話題になったあのドレス、話題になった瞬間に買った当サイト編集長の瞬発力をまずは誇りたい。自ら着用して部下に写真撮らせてます。
壁を通り抜けまっすぐ歩いてみたらどうなるか。見よ、これが本当の直行だ。
自分がやるだけじゃない、人に話を聞く記事ももちろんたくさんありました。それを人は取材と呼びますが、われわれくらいのサイトになると「なんでおいしいんですか?」って店に聞いてます。
教えて、なんでおいしいの?
22のチェーンに聞きまくり、おいしさの秘訣一覧表が完成。おいしさの秘訣とは「おいしさの秘訣を知ること」と、さとり開きエンドになってるのにも注目。
あらためてタイトルを読むと、欲望をそのままかなえすぎもはなはだしい企画ですが、3時間貸しきっただけに内容が濃い。タクシーの雑談を本気でやるとどうなるか、こうなります、という記事。
では、最後に分類しきれなかった記事をご紹介して、2015年1月~4月の総集編はお別れしたいと思います。
祖父母の海外旅行の記念品がまるっと出てきた…!
ジャルパックと書かれたカバンからどわどわ出てきた45年前の旅行の資料たち。なにもかもがいちいち丁寧に古くて圧倒されます。当時の醤油まで出てくるのが気合入ってる。
あおむろひろゆきさんの衝撃の「家」シリーズも今年の前半の連載でした。エピソードトークの最新兵器というおもむき。
以上、8ヶ月前の世界からお届けしました!
今年の1月~4月、このころ私は何を考えていたっけなあと思いまして自分のツイッターをさかのぼったところ、息子の学童の保護者会で指導員の先生から
「学校が春休みの間はお弁当持ちになりますが『さけるチーズ』はできれば入れないでください」「子供たち、いつまでもいつまでもさいちゃって食事がぜんぜん終わらないんですよ」
と説明を受けていたことが判明しました。
内容の大変に濃い総集編でしたので、最後の最後に軽い話をお伝えして終わりにする次第です。
明日は2015年5月~8月の総集編を編集部 橋田よりお送りします。橋田さん、よろしくお願いします!