
コラボ企画
2015年1月21日
ドキュメンタリー 5mの自撮り棒

これぐらい伸ばすのが2015年のスタンダード

自撮り棒が欲しくていろいろ調べていたのだが、一番長いものでも1.2mだった。
もっとばかみたいに長いものはないだろうか。
一人で三脚も使わずに引きの映像が取れる棒が欲しい。
5mぐらいあれば十分だろう。
もっとばかみたいに長いものはないだろうか。
一人で三脚も使わずに引きの映像が取れる棒が欲しい。
5mぐらいあれば十分だろう。

1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)
前の記事:模式図で自分をだましたい
> 個人サイト webやぎの目
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)
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ドキュメンタリーチャンネル風にまとめた
今回は5mの自撮り棒を試すようすを短い映像にまとめてあるので、それをまずは見ていただきたい。


見終わりましたか?ディスカバリーチャンネルとナショナルジオグラフィックチャンネルを意識したのだ。
日本人しか出てなくて日本語のウェブサイトに載せるのに、意味なく英語にしてまた日本語字幕を入れた。すべてはそれっぽくするためにだ。
英語ナレーションは現役のDJ・ナレーションの仕事をしているジョーダンチャンさんと岡田朗さん。女性の吹き替えはスカパー!の杉原さんである。
日本人しか出てなくて日本語のウェブサイトに載せるのに、意味なく英語にしてまた日本語字幕を入れた。すべてはそれっぽくするためにだ。
英語ナレーションは現役のDJ・ナレーションの仕事をしているジョーダンチャンさんと岡田朗さん。女性の吹き替えはスカパー!の杉原さんである。


けっこう正統派のドリカム状態

杉原さんはイギリスの大学を出ていることが分かってお願いした。先月のギャルのコール役とは180度違う役割である。おかしなところにコラボ頼んじゃったなーと思ってないか心配だ。

ドキュメンタリーチャンネルあるある
海外のドキュメンタリー番組にありがちなこととしては


なんだか全体に画面が青い


しゃべってる時にいきなりアップが挿入されたりする


識者のコメントが入る


象徴的な映像が挟まる

ロイヤリティフリーの映像にスマホを使っている外国人の映像があったので入れてみた。素材なのでまったく知らない人だし本編には登場しない。雰囲気作りに協力してくれてありがとう、知らない人。
ちなみに英語吹き替え前の映像はこちら。
ちなみに英語吹き替え前の映像はこちら。


アーティストよしだ、かすやの両名(テクノ手芸部)が全く違うことを言っているが、否定的なことを言ったほうがストーリー的に盛り上がるので意訳した。
あと、5mの自撮り棒で撮影したあとに「できました!」と吹き替えているが、実際には「重いっすねー」みたいな低いテンションだった。
あと、5mの自撮り棒で撮影したあとに「できました!」と吹き替えているが、実際には「重いっすねー」みたいな低いテンションだった。


動画の撮影と編集は今回も住さんです(自撮り棒で撮った写真)。




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映像は3分ちょっとにおさめるためにはしょってしまったので、細かい作り方やその過程の手に汗握るできごとを改めて書きたい。

素材を何にするか
最初から5mの自撮り棒は釣り竿を使おうと考えていた。ライター玉置さん(釣り好き)に聞いたところ、釣り竿よりも網をつける棒がいいのではないかとのこと。釣り竿よりしならないし、5mの長さがあるという。
もう正解が出てしまった。
「タモ網用のロッドください」と言えば買えることを教えてもらって釣具店に向かう。
もう正解が出てしまった。
「タモ網用のロッドください」と言えば買えることを教えてもらって釣具店に向かう。


歌舞伎町のど真ん中に釣具店あるんですね。

「タモ網用のロッド」を無事購入。しかししなる自撮り棒も試してみたいので釣り竿も買っておきたい。
店員さんに「釣りじゃなくてカメラをぶら下げるんですけど…」と言ってみると、じゃあこれがいいと渡されたのがのべ竿という竿。
店員さんに「釣りじゃなくてカメラをぶら下げるんですけど…」と言ってみると、じゃあこれがいいと渡されたのがのべ竿という竿。


竿の先に糸がついているだけのシンプルな竿

カメラをぶら下げるだけなので糸を通すガイドはいらないだろうという判断である。なるほど。iPhoneの重みが130グラムであることを伝えると「おもりにするとXX号だから…」と言って1本選んでくれた。
特筆すべきは釣具店で釣りじゃなくてカメラぶら下げたいと言っても全く驚かれなかったところである。もしかしたら一般的なのかもしれない。
特筆すべきは釣具店で釣りじゃなくてカメラぶら下げたいと言っても全く驚かれなかったところである。もしかしたら一般的なのかもしれない。

5mの竿で自撮り棒
のべ竿の先にiPhoneホルダーをヒモで結んでぶら下げてみる。


余裕で持ちあげることができた。釣具店の店員さんありがとう。

竿もしっかりしているし、iPhoneも気にしていたほどの重さではない。130グラムぐらいの魚なんてたくさんいるだろう。釣り竿でも全然行ける。


予想外だったのはiPhone5とシャッターがなぜか同期せずに、iPhone6を使うことになったこと

万が一落として壊してもいいように使ってないiPhoneで試す予定だったのだがシャッターとのBluetoothのペアリングがうまく行かずに僕が現役で使っているiPhoneを使うことになった。
iPhoneが落ちて割れたりすると記事としては盛り上がるが、アップルケア(保険)に入ってないので数万円自腹修理である。数万と記事を盛り上げる責任感のあいだで迷う。
iPhoneが落ちて割れたりすると記事としては盛り上がるが、アップルケア(保険)に入ってないので数万円自腹修理である。数万と記事を盛り上げる責任感のあいだで迷う。


が、iPhoneホルダーはしっかりと固定してくれて落ちる気配もない


iPhoneからの写真

ちゃんと高い位置から撮れている。バーベキュー禁止の看板が目立つが今回はバーベキュー禁止とのコラボではない。スカパー!だ(でもこういう撮影の現場に看板立てておくコラボもいいですね)。

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釣り竿自撮り棒の改良
ただこの釣り竿自撮り棒、ふらふらしてしまって被写体の方にレンズを向けるのが難しいのだ。


ふらふらしてしまうのでこっちを向いたタイミングでシャッターを押しても…


こんな写真が撮れていることもしばしば

そこでイノベーションである。


テープで固定した。

テープのどこがイノベーションかと思う人もいるかと思うが、この千年で最高の発明はねじとねじ回しだと言われているように(らしいです)真のイノベーションはシンプルなのだ。
しかしこれで劇的にカメラをコントロールしやすくなった。
しかしこれで劇的にカメラをコントロールしやすくなった。


竿を回すとiPhoneも回るようになった

これでカメラの向きを変えることができる(おおまかに)。狙い通りの写真が撮ることができる(おおまかに)。


こんな感じで撮れば


まるでドローンで撮った写真のように。

ただ、釣り竿の先が魚じゃなくてiPhoneだとバカっぽい。釣りバカじゃないただのバカ日誌という映画ができたらきっとこんなカットが続くだろう。

しならない棒でリアル5mの自撮り棒にしたい
釣り竿でも面白かったがやはり気になるのは竿がしなって実質5mではないことである。しならない棒できちんと5m先から撮ってみたい。



そこで登場するのが最初に購入した「タモ網用のロッド」である。カーボンファイバー製で5mもあるのに軽い。


天を突かんばかりのこの頼もしさよ


しかもストラップが付いているので持ちやすい

これまで買ったなかで最高の棒である。なにかにつけて棒を買ってきたが、これがいちばん軽くて丈夫で使いやすい。
僕が辻仁成さんなら「ようやく逢えたね」と言うだろう、それぐらいの棒だ。
僕が辻仁成さんなら「ようやく逢えたね」と言うだろう、それぐらいの棒だ。


しかも先にネジ穴があいているのだ(1/2インチねじ)


このネジ穴にボルトとアルミの金具を組み合わせてiPhoneを固定すれば…


5mの自撮り棒の完成である

進化論で言えば首の長いキリンが登場した瞬間である。これでこれまで食べられなかったところの草が食べられるぞ。
そんな気分で見たことない景色を撮ってみよう。
そんな気分で見たことない景色を撮ってみよう。

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これが5mの自撮り棒からの写真だ


ロッドをもちあげる


これが5mの自撮り棒が実現した景色である。

しなっている自撮り棒よりも引きの写真になった。三脚のように地面に近くないし不思議な景色である。幽体離脱しているみたいだ。
ただちょっと気になるのが、棒を持っている僕がいつも長毛種の犬みたいな顔をしていることである。
ただちょっと気になるのが、棒を持っている僕がいつも長毛種の犬みたいな顔をしていることである。


遠くにいるとよくわからないが


拡大すると…


遠くにいても


挟まれた犬みたいな表情

この棒をもつと自然とこんな表情になるのだ。


簡単に言うと、重い。


棒とバランスをとるのでこんな反り返るポーズも可能

iPhoneと金具をあわせても500gちょっと。学校で習った物理の計算だと0.5kg×5mで2.5㎏程度の力で棒のこちら側を下に押せば釣り合うことになる。
釣り合うだけではなく持ちあげなければならないのでそれ以上の力が必要になるが、それがどれぐらいかはよくわからない。
自分が物理の教科書に出てくる人みたいなことになるとは思わなかった。
釣り合うだけではなく持ちあげなければならないのでそれ以上の力が必要になるが、それがどれぐらいかはよくわからない。
自分が物理の教科書に出てくる人みたいなことになるとは思わなかった。

でも大丈夫、角度を高くすれば楽
恐怖はその環境に15分いると慣れるのだという。それとは別の話だが(じゃあなんで引用したのか)、この自撮り棒も角度を高くして頭上から撮るようにすればさほど辛くないことがわかってきた。


これぐらい持ち上げてしまえば平気だ


撮れる写真もこんなにリア充

棒がまっすぐなので釣り竿よりも自撮り棒らしくなった。やっぱりこちらが正当な進化である。




自撮り棒の新しい時代が開けた

5mの自撮り棒は可能だった。
通常の自撮り棒の約5倍である。5倍になるだけでこんなに興奮するのだ。
そういえば(!)BSスカパー!のドキュメンタリー一挙放送も通常1時間の番組を1日5時間も放送するのだ。5倍である。興奮するに違いない。
通常の自撮り棒の約5倍である。5倍になるだけでこんなに興奮するのだ。
そういえば(!)BSスカパー!のドキュメンタリー一挙放送も通常1時間の番組を1日5時間も放送するのだ。5倍である。興奮するに違いない。


モニターに自分たちがうつっているかどうかは、ほぼわからない





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