食後に誰にもばれずにきなこを食べられる!
「薬みたいに食べる」というのはこういうことだ。
そのへんで食事をした後に
「そうそう、飲まなくちゃいけない薬があるんですよねー」
「これこれ」
これがきなこなのだ。こんな薬みたいなきなこは売っていないので、あらかじめ作っておく必要がある。
カプセル型きなこドラッグの作り方
実は空のカプセルはドラッグストアで売られている。その中にきなこと砂糖を混ぜたものを入れるのだ。
きなこと
カプセルの夢の競演!
手でカプセルに詰める
妙な満足感あり
ザ・手作業という感じで、一つ一つきなこをカプセルに詰めてゆく。めんどうくさそうだな……と思っていたが、やり始めるとこれが意外とハマる。だんだん効率的に詰めるコツなど見出して、たくさんのきなこドラッグを作成してしまった。
袋は歯医者で本物の薬もらった時のをとっておいた
これが予想外にうまい!!!
で、話をファミレスに戻します。
こいつをしれっと食後に食べても、誰も「こっそりきなこを食べている」なんて気づかないわけだ。
パクッ
……どうしよう!!! すごくうまい!!!
ここで本当に初めて食べたのだが、意外なうまさに焦る。
ドラッグストアで買ったカプセルは意外と分厚く固い。これ自体に味はないのだが、かみ砕くと一気に咥内にきなこがはじけ飛ぶ。ちょっときなこにはちょっと甘めに味付けしており(これが良かった)、味のないカプセルも含めて美味しくいける。こういうお菓子あっても全然いい。
「なにこれ、うまッ!」と口走ってしまった。全然こっそりできない!
矢継ぎ早にもう一口、二口と手が出てしまう。きなこオーバードーズだ!
パンシロンにきなこを仕込む
……取り乱してしまった。実はもう一つ飲まなくてはいけない薬がある。
「最近胃がもたれてまして……」
胃薬のように見えて、もちろんここにもきなこが入っているのだ。
いったい市販の薬のパッケージにどのようにしてきなこを入れるのか? まさか大手製薬会社とのコラボ? と勘ぐる読者もいるかもしれない。
しかし、やり方はシンプル。
また地味な作業
この時にできるだけ小さく切るのがポイント
小さい穴にきなこを入れるのは根気のいる作業だった
一度開けた穴を埋めることはできないのだが、人前に出す時に工夫をすればいい。さりげなく穴を指で隠すのだ。
大胆すぎて誰も気づかないトリック
後はさっさと端を切ってしまおう。これで一度封を開けたものだとバレない。手早く、しかし穴は決して見せないように慎重に。
ドキドキする
トリック成立の瞬間だ
そして一気に口の中へ! だれもきなこを食べているなんて疑わない状況だろう。……しかし、また誤算があった。
「……なにこれ……おいしい……」
そう! これもめちゃくちゃうまいのだ。
穴を小さくしたばかりに、胃薬がパッケージからは完全には出なかった。わずかに残った胃薬と、きなこの味が絶妙にマッチしている。甘いだけのきなこに複雑な味わいが加わり、きなこ好きも思わずうなる逸品になっている。
胃薬ときなこって合うんだ……と思わずパッケージをまじまじと見つめてしまった。
これはバレますね。「おいしい」って言っちゃったし。
きなこのポテンシャルすごすぎる
最初は「薬型にしてこっそりきなこを食べよう」という試みだったが、きなこのポテンシャルにあえなく失敗した。
でも、もっと素晴らしいもの(薬型のきなこがうますぎるという事実)を発見したのだから、そのあたりのことはもうどうでもいい。このきなこカプセル、どこかで売り出してほしい。
思わず撮影者(編集部古賀さん)も手を出すほどのおいしさ。「なにこれめちゃくちゃうまい!」って言ってた