答えはピンホールデジカメ
安く新しいレンズを手に入れる方法の答えはピンホールカメラです。ピンホールのレンズなら自分でも簡単に作れます。おおっ、これだこれしかない。早速聞きかじりの情報を元に製作に掛かりました。
工作的にレンズを作ります
カメラをアルミホイルでおおって穴を開ければピンホールカメラになると聞きました。では早速、という事でアルミホイルとセロテープ、針を持ち出してピンホールカメラを作ります。
写真の左にあるものがレンズを外した状態のカメラです。丸く黒く空いてる部分にレンズはまります。
そこを、アルミホイルでおおってセロテープで固定、ピンホールを開けます。
ピンホールデジカメ、完成
さて、5分ほどの作業で出来上がってしまいました。こんな簡単で良いんでしょうか。まぁいいでしょう。
穴は位置も大きさも適当に真ん中へんにプスッと開けました。良いんでしょうか。まぁいいでしょう。
デジタルピンホールカメラが完成しました
ダメだこりゃ
最初に撮った写真が上の画像です。うっすらノートパソコンが写っています。ピントも相当に甘いです。
恐らく原因は穴が大きすぎる事と推測し、穴を出来るだけ小さく、そしてちゃんと中心に来る様に調整して作り直しました。これは0.5mm程度の穴でしたが、次の写真は0.1mmのピンホールで撮りました。
カメラに興味ない方には退屈だと思いますがこの調子で淡々と続きます。よろしくお願いします。
一気に奇麗になりました
穴を小さくしたところ上の写真とは比べものにならないほど奇麗に撮れました。しかし露光時間は長くなりました。穴が小さい分、カメラ内部に入る光量が減ったからです。
穴が大きい→光が沢山入る→露光時間は短い
穴が小さい→光が少なく入る→露光時間が長い
という関係になります。
これだけ奇麗に撮れれば十分実用的ではないでしょうか。半分冗談で始めたのに奇麗に撮れてうろたえてしまいました。いいのか、これで。
でも一つ問題があります
奇麗な写真が撮れる様になったデジタルピンホールカメラですが問題が一つあります。レンズを変えるたびにアルミホイルとセロテープで工作をなしなければなりません。
これは大変に面倒くさい。
家で撮るだけならいいですが、外に持ち出して使う事を考えるとアルミホイルの耐久性も気になります。鞄の中でホイルが破れてしまうかも知れません。
そこで、解決策としてカメラキャップを使ったピンホールレンズの作成を思いつきました。
作るのは簡単。アルミホイルピンホールレンズの時と大差ありません。
1.カメラキャップを買ってくる。これが252円です。
2.カメラキャップの真ん中にドリルで穴を開ける。
3.ジュースの空き缶を切って金属板を作り、その中心に針で穴を開けます。出来るだけ小さく。
4.金属板のバリ(穴を開けて盛り上がった部分)を紙ヤスリで削ります。
5.2で開けた穴の中心に金属板の穴が来る様に貼り付けます。
完成。
これで僕もピンホールレンズオーナーです。新しいレンズを手に入れたら写真を撮りまくりたくなるのが人情ってもんなので、次のページで思う存分写真を撮ります。合計で1000枚くらい撮ってきましたのでご覧下さい。
というわけで撮りまくってきました
いろいろとカメラの設定を変えながら写真を撮ってきました。デジカメなので撮ってすぐに確認できます。超便利です。
シャッター速度が遅いので動いてる物は写りません。これがなかなか面白い効果を生み出しました。
長いシャッタースピードを逆に利用
シャッタースピードを長くしておいて、消したい部分を動かすと腕や頭を消す事が出来ます。しかしこれがまー、15秒間腕やら頭やらを動かし続けるわけでなかなかしんどかったですよ。
猫は撮りやすい
鳩や犬、人間の子供、などを撮って判ったんですが動物の中で猫が一番撮りやすかったです。なぜなら動かないから。猫写真を撮ってきたのでご覧下さい。
手持ちでも撮れちゃう
ピンホールカメラは露光時間が長いので三脚が必須ですが、デジカメの場合、設定で感度を上げると三脚無しの手持ちでもそれなりに撮れてしまいます。
ただ、それでも1/2秒程度なので手ぶれしない様に気合いを入れなくてはなりません(通常、シャッタースピードが1/30秒より長いと手ぶれしやすくなります)。
あー、楽しかった
まだまだ撮りまくったんですが、紹介するスペースも問題もありますのでこの辺で終わりにしたいと思います。ああ、200枚くらい載せてしまいたい。
とにかく、楽しかったです。ピンホールカメラがここまで楽しいとは知りませんでした。写真を撮ると言うよりも、写真を作る感じが味わえます。
作るの簡単、お金も掛からない、ということでお勧めのカメラ遊びといえましょう。
デジタルピンホールカメラ
最初は本当に冗談で始めた企画だったんですが、最後にはピンホールレンズが生み出す画像にすっかり夢中になってしまいました。252円で買ったカメラキャップでここまで楽しめるなんて!
穴の大きさで解像度や露光時間が変わるし、天気や撮影場所でも結果が全然変わってきます。その手間が楽しいのがピンホールカメラです。手間は掛かるけど、結果をすぐに確認できるので気軽に何枚も撮れます。
ピンホールカメラこそ、デジタルがあっているのではないでしょうか。これからもピンホールデジカメで写真を撮ってみようと思います。花火とか撮れたら楽しいでしょうね。無理だろうけど。