ビルの合間に山が見える
上野から新幹線で約2時間半。山形駅にやってきた。
東には奥羽山脈が連なり、宮城県との県境になる。
高い建物は少なく、圧迫感がない落ち着いたまちなみ。
建物の合間からはところどころ山がのぞき、さすが「『山』形」だと思わされる。
さっそく地元の人におすすめを聞こう。ちなみにペーパードライバーのためいつものごとく車無しの旅である(旅の間「致命的!」と何度か言われる事になる)。
まずはまちのあちこちで無料で借りられる自転車をこいで、賑やかな七日町商店街へ向かった。
すると、本当に一角ではあるが趣のあるエリアを発見!
お薦めスポット1:突如現れる小京都とレトロ建築
そこは約400年前に生活用水や農業用水を確保するために作られた「御殿堰(ごてんぜき)」と呼ばれる水路が復元されていて、かつての雰囲気(あくまで雰囲気らしい)を表している場所だった。奥には蔵が並び、飲食店や雑貨屋さんが入っている。
ショップの人たちにも話を聞いてみると、この辺一帯は空襲にあっていないため古い建物があちこちに残っていて散策が楽しいとのことだった。
昔ながらの喫茶店も多く、最近は特に5~60代の女性グループに人気のエリアなのだとか。たしかに、少し散策するだけでレトロな風景に出会うことができる。
ミニチュアにして並べたい位どれも味わいがある。市街地は目的を持ってどこかに行くというよりは、適当にブラブラ歩いてレトロな雰囲気を味わったり気になるお店をのぞくのが良いみたいだ。
お薦めスポット2:たまに見惚れちゃう「三角形の山」
また、まち並みでいうと、山形市ではあちこちで見事に三角形の形をした山を見ることができる。そんなオニギリのような姿を愛でる地元の方もいた。
お薦めスポット3:セレクトショップ「栗の実洋品店」
お次は、声をかけた女性3人が立て続けに候補にあげた洋品店。そこは洋服の他にも女性好みの雑貨がたくさん並んでいるお店だった。
店員さんは声をかけるとまるで馴染みのような感じで対応してくれた。よく道を聞かれる事が多いらしく、案内も情報交えててうまい。誰でもすぐに心を開いちゃうような雰囲気で、私が近所に住んでいたら暇があれば寄っちゃうだろうな。
初めて旅するエリアなのに、今のところマッタリ。いつもの日常の延長を過ごしている感じ。Theオトナの女性好みの旅である。
お薦めスポット4:大阪人は認めない?!「山形風たこ焼き」
栗の実洋品店のスタッフさんたちが「是非食べてみてほしい」とお勧めしてくれたのは、超老舗デバートの地下のフードコートにあるたこ焼き屋さんだ。
両国屋さんという、山形に展開しているたこ焼き屋さんで地元の人達にとってはたこ焼きといえばここの味だそうだ。お持ち帰り用の箱での販売もあるが、その場で食べる、と言うと串を刺して食べやすくしてくれる。
普通のたこ焼きとは違うおいしさ
いわゆるたこ焼きと違って鰹節も青のりもかかっていないし、天かすも入っていない。外はカリッ、中はトロッがたこ焼きの定番となりつつあるが、こちらはとにかく「モッチリ」なんである。
確かにタコが入っているし、見た目もたこ焼きに近いのだけど、知らないで食べるとちょっと驚いてしまう。
ちなみに山形には「どんどん焼き」というソウルフードがあるのだけど、それと同じ食感だった。味も似ている。
山形では粉ものはモッチリが定番なんだろうか。独特なので来たらぜひ味わってみてほしい。