広告企画 2019年5月16日

奈良では絶品よもぎ団子を買ってシカと絶景を見るべし~地元の人頼りの旅 in 奈良~

鹿と見る絶景

ガイドブックに頼らずに、地元の人にお薦めの場所を聞いて周る旅はたのしい。

どんなところにたどりつくか分からないドキドキと、地元の人しか知らないような情報が得られて嬉しいからだ。

今回やってきたのは、鹿や大仏で有名な奈良市。いったいどんな旅になるのだろうか。

※これまでいろいろな場所で取材をした記事を読めば誰もが知ったかぶりできるはず。「知ったかぶり47」は、デイリーポータルZと地元のしごとに詳しいイーアイデムとのコラボ企画です。

愛知編:名鉄のナナちゃん人形の股を覗いてはいけない
鳥取編:まさか鳥取でうどんを食べるとは
滋賀編:彦根の心霊スポットが本気で怖い
宮城編:冷やし中華の元祖店では具を自分で乗せる
神奈川編:小田原にはトリックアートみたいな不思議な景色がある
佐賀編:佐賀には深夜23時から開く甘味処がある
静岡編:浜松で一番人気なのは小さな絵本屋さんだった
福岡編:福岡では70歳のおじいちゃんが作るハンバーガーを食べるべし
石川編:金沢ではニンニクたっぷりのステーキに気をつけろ!
愛媛編:松山には道路にみかんが転がっている島がある
栃木編:宇都宮では餃子があちこちで待ち受けている
兵庫編:神戸には空気が異常にキレイなカフェバーがある
富山編:富山市には市民が100%薦めてくる公園がある
岩手編:老舗わんこそば屋さんが薦めてきたのはカツ丼でした
京都編:京都の伏見稲荷大社は夜にこそ行くべし
長崎編:長崎では海辺でペンギンを見るべし
岡山編:ジーンズが破けたから出会えた岡山のやさしいオムライス

東京葛飾生まれ。江戸っ子ぽいとよく言われますが、新潟と茨城のハーフです。
好きなものは犬と酸っぱいもの全般。そこらへんの人にすぐに話しかけてしまう癖がある。上野・浅草が庭。(動画インタビュー)

前の記事:これが本当の大人の塗り絵だ~おばちゃん編~

> 個人サイト twitter

京都から45分

JR奈良駅にやってきた。13年ぶりくらいか。当時はガイドブック頼みでまわっていたけど、今回は地元の人の個人的に好きな所をききながらまわる。

きっと全く違う旅になるぞ。

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きれいで賑やかな駅前。
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立派な案内所でマップをゲットしつつお薦めを聞く

 

まずは、案内所の方が迷いなく「今のうちにいっとくといい」と教えてくれた所へ向かった。そこはまるで外国のお城のようだった。

 

お薦めスポット1:奈良少年刑務所の外観

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か、かっこいい!お城ではなく元刑務所。

しょっぱなインパクトのある場所である。明治に建てられた五大監獄の一つで、レンガ造りが重厚。刑務所としては2017年3月に閉鎖となり、売却されて今後はホテルとして使われるようだ。

これから雰囲気も変わるだろうから、今見といた方が良いということだった。

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中の様子は当ライター木村さんのレポートが詳しい「旧奈良監獄の“監獄としての最後の姿”を見に行った

眺めていると、定期的に車がやってきて外観を撮っていく人がチラホラ。車好きの間では車とゲートを撮るのが人気なのだとか。

私もレンタルした原付きと一緒に撮ればよかった。

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たくさん教えてくれた女性。

散策していたらここにたどり着いたという女性に出会った。刑務所の裏にお花見スポットがあるというので向かってみることに。

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元刑務所の辺りはちょっとしたお花見コースなのだ

 

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刑務所の裏手。地元の人に聞かなければ入って良いのかもわからない入り口。

フェンスを入るとすぐ、一気に景色が開けた。陸上競技場を見下ろすように桜が楽しめるようになっているのだ。

お薦めスポット2:陸上競技場を見ながらお花見

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「競技場の緑と桜の色の組み合わせが良いのよ」と言っていた景色。

芝生では家族やカップルがのんびりと日向ぼっこをしていた。おそらく地元の人しかこない穴場なのだろう、満開なのに広々とスペースを使えて羨ましい。

東京のようにカラスも飛んでないし、爽やかさ100%である。

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毎年ここでお花見しているというご家族。子供が走り回れるこの広場が一番お気に入りだそう

お薦めスポット3:その距離5キロ!佐保川の桜

次に向かったのもお花見スポットである。季節柄もあってこの旅ずっと桜の見所を薦められた。春の奈良は到るところで桜が堪能できるのだ。

 

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みごとな桜並木!これが5キロ続くってすごいな

 

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わんこも気持ちよさそう。

 

この撮影ポイントはまあまあ人がいたけれど、渋滞するほどではなく、のんびり穏やかに桜が楽しめた。そう、奈良にきてまだほんの数時間なのだけど「のんびり」とした感じが凄まじい。

お薦めスポット4:予約しとこう「優月」のよもぎ団子

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近鉄奈良駅近くの商店街にある優月。

 

元刑務所の前で会った女性がわざわざ電話してくれた和菓子屋さんである。こちらの団子がむちゃくちゃ好きらしいのだが、売り切れて何度も泣きをみたそうだ。

だが、電話すればお取り置きできるというのでキープしておいてもらった。

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ああ、見るだけでもう一回食べたくなる。上はよもぎの中にあんこ、下はあんこの中によもぎが入ってる。

食べた瞬間、あまりの美味しさに手のひらでオデコを叩いた。恥ずかしながら衝撃をうけたときの典型的な行動がつい出てしまったのだ。

これまで私が食べてきた団子とは違う、作りたての「生」感がすごい。よもぎの薄い衣から小爆発したかのように現れた甘いつぶあんの衝撃、、今でも忘れられない。

 

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「このお店のほんと美味しいのよ。私も好き」と店員さん。

キープしていたの以外は売り切れていたので予約しておいて本当に良かった。

なお夏の1ヶ月だけは暑さでよもぎの香りが変わってしまうため販売はお休みだそうだ。

お薦めスポット5:ならまち散策と、とんぼ玉「空歩」

 

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小さいお店がたくさん入っている長屋にきた

近鉄奈良駅の南一帯を「ならまち」と呼ぶそうだ。昔ながらの町家が並び、こだわったものづくりのお店やオシャレな喫茶店なんかがあるエリアになる。

近くに女子大があるのもあって、女性好みのお店が多め。

 

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団子屋さんが夢の中みたいで癒やされる、という「空歩」。吹きガラスやとんぼ玉が人気。

手作りというのがとても伝わる自然な風合いの作品がたくさん。お土産にじっくり時間をかけて選びたくなるお店だった。

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実は団子屋さんの常連だった店員さん。お互いのお店が大好きという相思相愛の関係。

なおこの「ならまち」周辺はお薦めに何度もあがっている。たまに横の小道に逸れてみると面白いお店に巡りあえるのが良い。

 

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落ち着きのあるまちなみで、散策が楽しい。
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つい寄り道したくなるような素敵なお店にたどり着く。

さて次はお薦めの食事処へ!

次はコッペパンと平城京!
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お薦めスポット6:固いパン好きなら「のもけまな」

とんぼ玉の店員さんお薦めは、少し移動した所にあるパン屋さん。大人な店構えだ。

フランスパンやチャバタなど、噛みごたえのあるパンが多いのが特徴。お店のご夫婦はもの静かな印象で、どこまでも大人好みである。

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かっこいいパン屋さんだな

 

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チーズクリームとマーマレードが挟まったパンと、コッペパン。丁寧に淹れてくれたカフェオレとおまけのクッキー。

マーマレードのちょっとした苦味となめらかなチーズクリームの相性の良さよ…。ジックリ時間をかけ、次第に変わっていく噛みごたえと連動した甘みを楽しんだ。

 

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奈良で大人になりたいならここだ!

 

お薦めスポット7:1キロ四方にも及ぶ平城宮跡

お次は何度も候補にあがった平城宮跡。奈良時代に天皇が住み、政治や儀式が行われた場所である。

 

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久々に見た「せんとくん」と、遣唐使船の前で。
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朱雀門前。だだっ広い!

「ほとんど原っぱなのだけど、歴史を感じられる」とお薦めされていた。

江戸時代末から研究・保存がはじまり、少しずつ1300年前の姿に復元されていっている。

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面白いのが、敷地内に電車が通るところ!聞いてはいたけど生で見ると不思議な光景だ
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線路の移設案が出ているそうなので、この光景はあと数年で見られなくなるかもしれない。

朱雀門から線路を渡り、さらに行くと即位式などが行われていた第一次大極殿という、平城宮最大の宮殿を見ることができる。

朱雀門から大極殿まで800メートルもある。入場時間ギリギリだったので本気できつかった。復元のスケールがでかすぎる。

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遷都1300年を機に2010年に建てられた大極殿。

ちなみに奈良では家を建てる時、地下に遺跡が無いか自腹で調べないといけないらしい。良くも悪くも歴史の保存に厳しいまちなのだ。

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大極殿の裏手に整然とならぶ木。なにこれ?!

謎めいた木々を眺めていると、ちょうど女性が通りがかった。

荷物が多いのを見て声をかけようか迷ったのだが、私と目が合った瞬間、その女性は満面の笑顔になり、「OK分かったわ」といった風にうなずき、ガイドを始めてくれた。

目が合ってすぐ、ガイド

 

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「この辺はね、むかしお酒や豆、サバなんかを保管していたところ。台所みたいな感じね。ちなみにこの木は年に6回切ってます」 細かいとこまでやたら詳しい!

 

この植木たちは、「大膳職」と呼ばれる役所があった所の柱の跡を表しているそうなのだ。

大量の木簡が出土されているため、当時ここになにがあったのか詳しく知ることができるのだそう。

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すぐ近所に住んでいるフクダさんは車まで出してくれた。この時点でまだお互いの自己紹介していない。

 

フクダさんは使命を負っているかのように、せっかくだから昔のこの辺の様子を見せたいといって車を出してくれた。

最初に狙っていた資料館は閉館していたが、2箇所目はギリギリ潜り込むことに成功!

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閉館準備していた知り合いを見つけ、入れてもらえることに。顔が広いのだ。

 

お薦めスポット8:遺構展示館

フクダさんとスタッフの方は急ぎ足で、遺構やこれから復原予定の築地回廊のミニチュアなどを見せてくれた。

とても興味深いが、私にはエネルギッシュなフクダさん自身も興味深い。

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建物の柱穴の遺構。奈良時代は今より地下1.5mに地面があったそうだ。

フクダさんはイベントのボランティアをしていたり、家が平城宮跡の近所とあって、奈良の歴史について熱心に勉強していたのだった。

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年に3回ある「平城京天平祭」などで、天平時代の髪型を結うボランティアをしているそう。

知識や好奇心もすごいけど、行動力ありますねと言うと「ダメかもしれないと思ってもとりあえず行くのよ。さっき資料館に入れたみたいな事おこるから!」と笑っていた。

ほんの少し話してただけだけどこういうパワフルな女性は憧れる。出会えてよかった。

 

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お次はホテルへ

そんなフクダさんのお薦めは奈良時代の宮廷料理がいただけるホテルのレストラン。

予約が必要かもと言われ電話で問い合わせ。すると材料の用意が必要なので急には難しいとの事だったのけど、ひとつだけ出せるものがあると言ってくれたので向かってみることに。

お薦めスポット9:奈良パークホテルの「そ」

 

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「蘇(そ)」200円。この金額でこんな素敵に出していただいていいのだろうか・・・
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奈良時代唯一の酪農食品。ほんのり優しいミルク味!

 

本来であれば、コース料理に出される一品だ。じゃあ今回は特別に対応してくれたのか…と思いきや、お願いすれば200円で誰でもいただけるそうだ。(普通のメニューには載ってない)

新鮮なミルクを長い時間かけて煮詰めた結晶で、駄菓子の「ミルクケーキ」がやわらかくなり、味が薄くなった感じだった。

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定番メニューから茶がゆを追加で頼んだ。すごくあっさり!

 

茶粥も古代から続く奈良名物のひとつ。ほうじ茶のお茶漬けですごくあっさりしているのだけど、一緒についてくるお漬物やあられの塩気と合わせるとなかなか美味しかった。

お薦めスポット10:ホテルの露天風呂付き温泉

ホテルの方達に聞き込みをしていると、別のお客さんにココの温泉いいよと薦められた。

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食事の用意をしている間に温泉に入るお客さんがけっこういるそうだ。最高じゃないか!
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もちろんホテルの方にも聞く

いやー、まさか奈良で温泉に入ることになるとは。お次はお薦めの夜の楽しみ方。

次は夜の興福寺へ
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お薦めスポット11:池にうつった大仏殿

フクダさんは奈良の夜の過ごし方を2つ教えてくれていた。1つ目は東大寺大仏殿のライトアップが池にうつっている所。だが残念ながら、この日ライトアップはしてなかった。

近くの守衛所で聞くと、夏か年末だけらしい。

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ライトアップはしてなかったけど一応撮影。するとさっき声をかけた守衛さんが近づいてきて、
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焦げ目の入った板きれをくれた。これまで人に貰った中で一番わからない

関係者しかもらえない板ゲット

なんでも、東大寺の二月堂で毎年行われる「お水取り(修二会ともいう)」で使われたものらしい。

お水取りでは、大きい松明を振り回し火の粉を撒き散らす「お松明(おたいまつ)」と呼ばれる人気の儀式があるのだけど、これはその松明に入っていた板なのだそうだ。

松明の担ぎ手や東大寺の関係者以外は手に入らない、とても貴重なものらしい。しかも台所や玄関に置いておくと火災除けになるという。

ライトアップされてたら守衛さんにも声かけることは無かっただろうから逆にラッキーである。

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いいもの貰って浮かれている所に鹿がいて驚いた。奈良にきて初鹿だ!

お薦めスポット12:池にうつった興福寺の五重塔

続いてもうひとつ、興福寺の五重塔が池に映っている所。今度はライトアップされていて、池にバッチリ映っているのを見ることができた。

このとき気づいたけど、五重塔は映ると串団子に似ている。大事にとっておいたよもぎ団子を思い出して美味しくいただくことにした。

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五重塔ながめていたら串団子に見えてきた。
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もう一回載せておこう。本当に美味しいの!

そして翌朝。先程ちょっとでた「お水取り」が毎年行われる二月堂へむかった。

お薦めスポット13:一番人気!二月堂からの景色

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シカたちがお出迎え。
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大仏殿から少し登った所にある。佇まいがかっこいい。
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二月堂といえばこの大きな提灯が印象的。
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そしてこの眺望!24時間入れるし無料だし、絶対来るべきだ

 高いところにあるだけあって、眺めがよく、静かでとても気持ちがいい。一番人気というのも頷ける景色だ。

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休憩所ではお水取りの儀式に使う松明があった。これに火をつけるのか!

お寺の方に、きのう私がもらった板きれが「サシ」と呼ばれるものだということや、一般の人は葉っぱの燃えカスをもらっていく程度なので貴重だということなど改めて聞くことができた。

ちなみに、使われるサシのうち1割に「二月堂」の刻印がされていて、それは更にレアだそうだ。

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お寺の方のお薦めは、この回廊から見る夕焼け。

お薦めスポット14:やっぱり奈良公園のシカ

奈良公園はすでにウロついているエリアだ。

大仏殿と二月堂のある東大寺や、興福寺、春日大社、正倉院といった歴史的文化遺産を含む広大な公園である。

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シカが約1200頭もいる。
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こんなにいたっけか、と思うほどいる!

平地にいるシカたちは野生ながらとても人慣れしていて、まるで飼い犬のように頭を撫でられているのもいる。

だが慣れすぎてるためか少し凶暴な部分もあって、鹿せんべいを取り出すやいなや激しく追ってくるので気をつけよう。

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後ろの小さい鹿にもあげようとしたら手前の大きいのが怒ってカメラを思い切り蹴られた。せんべいは近くの鹿にすぐあげるのがポイントです

一方、公園の上の方にある「若草山」に出没する鹿はあまり人馴れしておらず、おとなしいそうだ。

若草山は1月になると山焼きされるため、一面が美しい芝となり見晴らしがめちゃくちゃいい。

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遊歩道コース(無料)が滝などがあり楽しいと教わったが、時間の都合でハイキングコース(入山料150円)へ。

ふつう山登りをすると景色が木々に隠れてしまうものだが、ここは山頂でなくとも奈良の美しいまちなみを見下ろせる。

お薦めスポット15:若草山で鹿と見る絶景

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下にいた鹿たちより、気持ちおとなしめな鹿。

頂上はまだまだだが、たった15分ほど登るだけでも奈良市内が一望できる場所にたどり着く。ベンチがポツポツ置かれてて、そこに座ったらもう景色独り占めという贅沢な場所だ。

そんななか、美味しそうにお弁当を食べていたお父さんがベンチに誘ってくれた。

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京都から日帰りでハイキングにきたというお父さん。「中心地に原生林が残っている所が好きだなあ」。

私も旅の間ずっと感じているけど、奈良はなんと言っても「のんびり」しているのが良いですよねとうなづきあった。

お父さんは他にも、京都とは違う白鳳・天平時代の様式が見られる所や、自然をしっかり残しているのが良いと教えてくれた。

確かに、たくさんいる野生の鹿もしかり、自然をあちこちに感じられるから心が穏やかになるのかもしれない。

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奈良公園の案内所にいた笑い上戸のお姉さん。気づけば奈良市内のほぼすべてを薦めてきて可笑しかった。周りすぎてひとつに絞れないらしい。

さて、お腹が空いてきたので食事処へ!

次はびっくりうどん定食!
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お薦めスポット16:でかくて安い!「びっくりうどん三吉野」

地元の人は口をそろえて「奈良はコレといった名物がない」と言っていたが、そんな中でもうどんの候補が多かった。

今回は最初に声をかけた男性がたまに行くといううどん屋さんへ。

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ならまちの商店街にあるうどん屋さん。
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お店は大盛況。ひとつひとつイラストが入ったメニューが美味しそう
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びっくりうどん定食。写真では伝わらないかもだけど、これがでかいのだ。しかも530円!

柔らかめのうどんが2玉分も入っている。空きっ腹のため勢いよく食べたが、噂に聞いていたとおり途中から無くならない不思議との戦いだった。

出汁は薄めながら、となりにある巨大ないなり寿司のジューシーなお揚げの味とマッチしていた。

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通常の3個分はあるいなり寿司。お揚げ好きにはたまらない!

お薦めスポット17:わらび餅を食べながらの池

ならまちを散策して少し腹ごなしをしたあと、向かったのはわらび餅屋さん。

奈良パークホテルでお世話になった女将さんがわざわざ地図を描いて激推ししてくれた場所である。

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先程のうどん屋さんからも近い「柳茶屋」。
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靴を脱いでふすまを開けると、窓から光がたっぷりあふれる部屋に

きのうの夜、暗がりで団子を食べていた猿沢池の真ん前に建つお店だった。

窓が一面ガラス張りのため、きらめく池や、まわりでのんびり散策している人たちの様子を眺めながら休憩できるのだ。

窓にかかるすだれが静かに揺らめくのを見ると、田舎の夏休みのお昼寝タイムのようでより一層心が落ち着いた。

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豪快にかかった砂糖と白蜜。プルップル。

お薦めスポット18:薬師寺の壁画殿

さて次に向かったのは薬師寺。「法話がおもろい」と地元でも人気のお寺だ。

時間が合わず残念ながら法話は聞けなかったけど、見どころはたくさん!

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二月堂や平城宮跡と並び人気の高かった薬師寺。
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若草山で出会ったお父さんのお薦めの回廊。五重塔と一緒に眺めると美しい。

さらにここには法相宗の始祖であり西遊記でお馴染みの三蔵法師をまつっている場所がある。

あのパワフルなフクダさんが熱っぽく「ぜひ見てきて!」と言っていたのは、その一番奥にある壁画殿だった。

壁画には日本画家の平山郁夫さんの絵が並んでいた。三蔵法師が旅したシルクロードを実際に旅し、その風景を30年もかけて描いたものである。

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この玄奘三蔵院伽藍の一番奥に壁画がある。

数億円にもなると言われるラピスラズリの絵の具が天井までふんだんに使われ、とても壮大で美しかった。

フクダさんに言われてなければ気づかなかったことだけど、最後の絵をよーく見ると、本来描かれるはずではなかった先代の住職さんの人影がある。

なぜなのかは長くなるから割愛するけど、スタッフの方に聞くと事細かに話してくれるのでもし訪れた際にはぜひ聞いてほしい。

お薦めスポット19:きなこたっぷり「たまうさぎ」の団子

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通り雨が降ってより神々しく見える団子オブジェ。

今日もまた団子である。奈良パークホテルの女の子が学生時代よく食べていたというお店だ。

柔らかいながらしっかりと噛みごたえのあるお団子で、一つ一つが小さいためきなこがたくさんからまって凄く美味しい。

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近鉄奈良駅にも支店があるけど、1本から買えてその場で食べれるのは本店だけ。1本77円。
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常盤貴子さん似の店員さん。「ベタですけど奈良公園が好きです」。

さて、日も暮れてきて旅の終わりが近づいてきた。最後に訪れたのは、二月堂で出会ったお寺の方のお薦め。

実はこの日偶然に、お水取りと同じ儀式が見られる場所があったのだ。

お薦めスポット20:新薬師寺のお水取り儀式

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ついてみると既に人がたくさん!
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二月堂でお松明について説明してくれた方にも再会した

昨夜、守衛さんからもらったあの板きれ。その使われ方を生で見るチャンスなのである。

肌寒い中、まつこと40分。すっかり暗くなった本堂に雅楽が流れ、厳かな雰囲気になった。

そしてゆっくりと、本堂の左端から燃え盛る炎があらわれた!

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でかい火の玉がきたー!これが「お松明(おたいまつ)」か!

11人の練行衆と呼ばれる僧侶の道明かりとしてお松明は運ばれる。

お松明を持った男性のあとに僧侶が続き、本堂へと案内されるわけだが、みんなの注目はすべて燃え盛る炎に集中だ。

次々とゆっくり、合計11本のお松明が運ばれていく。

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見どころはお松明を激しく振り回す所。火の粉が一気に舞い上がるのだ。

舞い上がる火の粉が大きいほどに「うおお」という声があちこちから漏れ出る。

火の粉を浴びると健康になったり、幸せになるといわれている。

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生き物のような炎。火傷しそう!
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振り回すと姿も見えなくなる。命がけだ!
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最後の11人目は一層大きい籠松明と呼ばれるお松明。見れてよかった!

という感じで、旅の最後は1300年近くも続く歴史ある行事を見て締めることができた。

あの板きれを貰わなければたどり着かなかっただろうし、その前にフクダさんに出会わなければたどり着かなかっただろうし、、と考えるとつくづくご縁の旅だなと思う。

今回も楽しい旅ができた。奈良の皆様ありがとうございました!


おだやかだけど前のめりなまち

奈良はとても穏やかなまちだった。それは、観光地の割に散策しやすい、というのもあるだろうけど個人的には鹿の存在が大きいのではと踏んでいる。鹿や、鹿のフンの野生の香りがなーんか落ち着く気がするのだ。

そして印象的だったのは、目が合った途端に案内を始めたフクダさんや、暗闇のなか板切れをくれた守衛さん、ベンチに誘ってくれた若草山のお父さん、奈良市の全部を薦めてくる奈良公園のお姉さん、自ら写りこんでこようとする薬師寺のガイドさん、といった前のめりな人たちが多かった事だ。

奈良にいるともしかしたら積極的になれるのかもしれない。

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前脚をピーンと伸ばしてるの、可愛い
対談は奈良のお雑煮、そして金魚の話など
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