おうち時間に棒人間を
棒人間のフィギュアを作る前に、通販で買ったドールハウスミニチュアキットを作りました。10時間かかり、途中で投げたしたい。と10回思いました(1時間に1回)。
ミニチュアキットは完成したら、途端に興味がなくなりました。作るまでが楽しかったのかもしれません。
棒人間は作ったあとも楽しめたのでよかったです。
『STAY HOME(ステイホーム)』、『お家に居よう!』と行動様式を示すスローガンが提唱され、家にいる時間が増えました。
ホームセンターなどでも『おうち時間コーナー』が設けられ、ミニチュアキットや粘土フィギュア作成キットといったこまかい作業を伴った商品で賑わっています。
しかし!初心者には難しいキットばかりではないでしょうか!初心者こそ棒人間のフィギュアを作って自信を付けるべきだと考えています。
作った後は、気軽に持ち運びできるし何よりかわいい!作ろうじゃないか。棒人間を!
はじめに棒人間の写真を見てください。
だって、棒人間を作る意味がイマイチピンと来てないでしょ?
頭が◯(まる)なので、うまく耳にひっかけると肩にのせられます。
表情はないのですが、コンセプトや動きを付けてあげるだけでだいぶ表情豊かに見えます。
棒人間は持ち運びがラクです。頭の部分を握れば、電車のつり革を握っているようなしっくり感があります。
棒人間のかわいさが堪能できたところで、棒人間の作り方です。
棒人間の作り方ですが、先にお伝えしておくことがあります。作成中は心を無にしてください。それは何故か。作っていくうちにわかります。
材料です。
樹脂粘土を使用しました。店員さんに聞き、乾いても曲げ伸ばしができる樹脂粘土の黒を購入。
黒を選んだのは、棒人間を描くときは大体鉛筆なので黒だろう。と考えたからです。
棒人間は、丸い顔に棒の手足を付けるだけです。しかし、顔と体のバランスを見るために設計図を作りました。
Illustratorで棒人間を描き、紙に出力します。
すると…
私が紙を出力している横で、夫が「文明作ってるの?」と聞いてきました。
たしかに、洞窟の奥底の壁に描いてありそうな感じではある。「棒人間を作ってるの。多分、かわいいと思うから」と説明しました。「ふーん。意味がわからないな」と言われたので、以降は夫を無視して作成をします。
出力した紙の棒人間に合わせて樹脂粘土を盛っていきます。
ある程度形になりました。
できあがった棒人間を見た夫が、おそるおそる聞いてきました。
「え?呪いでもかけるの…?」
妻が訳のわからないことを言いながら黒い粘土で人形を作っている。という非日常が夫を襲います。
棒人間を作っているときはあまり気にしていませんでしたが、原稿作成で改めて写真を見返すと、いびつな黒い棒人間、そりゃ恐怖しかないよなぁ。とニヤニヤしてしまいました。
これが棒人間を作るときは心を無にするべし。の解です。
心を込めてしまうと何らかの儀式になりそうだから。黒がいけなかった気がするのですが、棒人間は黒以外考えられませんでした。
「文明」だの「呪い」だの言われ続けると、さすがの私も不安になってきますが、棒人間を立たせたら不安はなくなりました。
そのままだと立つことができないので、フィギュアを立たせるスタンドを使っています。
これを読んでるみなさんは「ふむ…棒人間か。悪くないな…」と、未知のものを知る怖さと理解したい気持ちが拮抗している頃でしょう。
理解したい気持ちを応援するべく、棒人間さんに来てもらいました!
ゲストに来ていただく前に、こんなやりとりがありました。
できた棒人間を編集部石川さんに確認してもらうと…
「話が違う」というのは、曲げられる柔らかい樹脂粘土。と聞いていたのに曲げたら腕がもげたからです。まぁ、力いっぱい曲げたからな。
でも形あるものはいつか壊れます。「ごめんね」といいながら接着剤をつけました。謝ったものの、罪悪感が消えなかったので家にあった包帯を巻いてあげました。
表情がないのに切なさが伝わります。腕がもげたことにより、エモいい写真が撮れたな〜。と思ってしまった私は非道だな。反省せねば。
棒人間のフィギュアを作る前に、通販で買ったドールハウスミニチュアキットを作りました。10時間かかり、途中で投げたしたい。と10回思いました(1時間に1回)。
ミニチュアキットは完成したら、途端に興味がなくなりました。作るまでが楽しかったのかもしれません。
棒人間は作ったあとも楽しめたのでよかったです。
・マイクスタンド芸を身につけるために必要な3つのこと(江ノ島茂道)
・ドラムスティックのような野菜スティックを作る(ネッシーあやこ)
・ランチやってますののぼりがあればランチをやってるように見えるのか(林雄司)
・特製麺棒付き! 山田うどんの手打ちキットを試してみた(玉置標本)
・河川敷で拾った木の棒を金色にして多機能にする(地主恵亮)
・「現状品」のフルートを落札しました(安藤昌教)
・棒グラフにしやすい野菜は何か(トルー)
・ヤクルトファンが好きな棒(べつやくれい)
・タピオカビスケット棒、他(古賀及子)
・山でよく見る棒(松本圭司)
・森にかっこいい枝を探しに行く(井口エリ)
・リコーダーについているあの棒を死ぬ前に正しく使いたい(いまいずみひとし)
・ハンコを作る(ヨシダプロ)
・棒人間を作ったぞ(ぬっきぃ)
・内部のひみつの音が聞こえる棒、「聴診棒」(石川大樹)
・これから働く人にバトンを渡しに行った(スズキナオ)
・おつまみDon't think棒(パリッコ)
・受肉せよ!サラミスティックロボ(藤原浩一)
▽デイリーポータルZトップへ | ||
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |