ヤマザキのおまんじゅうはいつもあなたのそばに
座ってめをとじたあなたはいま、森の中にいます。
歩き疲れてもう限界です。歩みを一歩進める原動力がほしい。
たとえばそれは……おにぎり? いいえ、おにぎりでは重い。では洋菓子は? いや、しゃれたものを食べる気分ではない。
すると和菓子ですね。はい。お団子? いいえ。おはぎ? いいえ。
では……おまんじゅう?
はい。
そこにあるスーパーに入りましょう。そして、目をあけて。
あなたの手に、ヤマザキのおまんじゅう3種が手に入りました。
おまんじゅうそのものをぴちっとビニールで包んだご存じこのたたずまい。
ヤマザキのおまんじゅうは、すごい。本当に驚くほどに多くの場所で売られている。
特に小型スーパーふくめ、スーパーに行けば確実にある。
入手が圧倒的に容易であり、緊急的におまんじゅうが食べたくなったときこれ以外のおまんじゅうは選択肢としてなかなか上がってきづらいのが現状ではないか。
では、この記事で一番言いたいことを言おう。
ヤマザキのおまんじゅう3種について違いを知っておけば、急におまんじゅうが食べたくなったときに自分の欲求に対し確度の高いセレクトができるのだ。
人生に必要な知識というのはつまりこういうことではないか。
黒糖、よもぎがこしあん、吹雪が粒あん
ヤマザキの和菓子はお団子や大福など様々あるが、おまんじゅうについては基本この3種である。
手のひらに乗せたときの堂々たるたたずまい。ひとつ単位でころんと箱にも入らず売られている、個としての独立感が頼もしい。
違いとして押さえておきたいのは以下の3点のみだ。
・あんの種別
・味わい
・重量(カロリー)
複雑な食べ物ではないから、逆にこれ以上に知れることがない。そこも良さだろう。
まずは、あん。
ここでもう、買うべきものが決まってしまう方も多いかもしれない。
3種中、黒糖とよもぎはこしあん、吹雪が粒あんである。
世の中には粒あんのみをあんこととらえ、こしあんは「粒あんの粒がないやつ」くらいに思っている方もいるのではないか。
そういう方にとっては吹雪一択、ということになるが……ここはどうか早合点をせずこの先まで読んでいただきたい。
甘さのパンチは圧倒的に黒糖・よもぎにある
この先まで読んで…といったのはほかでもない。甘さだ。
とにかく甘いものが食べたいというとき、選ぶべきは黒糖、よもぎのこしあんツートップのいずれかなのだ。
ヤマザキのまんじゅうはこしあんが、とにかくしっかり甘い。
吹雪のあんはあっさりしていて、やや甘さが押さえられている。ちょっとイモのような、ほこほこした豆の味を生かしたあんなのだ。
黒糖もよもぎも、皮の部分の風味がしっかりしている。皮に対し、あんこが負けない設計になっているのではないか。
吹雪は皮に山芋が使われている。一般的な薯蕷(じょうよ)まんじゅうのようなたっぷりした皮ではなく、きんつばくらい薄く、山芋っぽさは強くない。それだけに全体がかなりマイルドなのだ。
つぶあん絶対主義だけど、甘さのパンチは欲しい、そういう方はここはこしあんでいく選択肢もあると私は思う。
重いのは吹雪
重量も重要なポイントでありどうかこれも知っておいてほしい。
3つのまんじゅうを並べるとどれもサイズとしては同じように見えるかもしれないが、そうではない。
あんの量の多さからか、重いのは圧倒的に吹雪なのだ。カロリー値としても重さから吹雪が一番高い。効率的にカロリーを取りたいのであれば吹雪を選ぶ、ということになる。
実際、吹雪にはしっかり食べ出を感じることができて満足する(私は吹雪派です)。
黒糖とよもぎ間の差は誤差レベルともいえるが、黒糖の方がやや軽い。
狭い店では黒糖のみが売られがち
とにかく手に入れやすいこのまんじゅうだが、店によっては3種すべてを網羅していない。そんななかで選ばれているのはどうも黒糖のようだ。
複数店舗で実勢を確認したが、3種中2種のみを扱う場合、黒糖とどちらか、もしくは黒糖1種のみを並べる店も多いようだ。
黒糖しかなかった場合はこの記事を見なかったことにして静かに黒糖を買って食べてください。
「風味豊かなあん使用」
この3まんじゅう、先にもお伝えのとおりぐるっとフィルムでおおわれて、うしろをラベルのシールで貼られているのが特徴だ。
その風袋で長らく売られている商品だから、最近フィルムに「風味豊かなあん使用」とプリントされるようになったのにはちょっとだけ驚きがあった。
「風味豊かなあん使用」の表記は一時的なものなのか、それとも今後も続くのか。
続くとしたらポスト「レターパックで現金送れはすべて詐欺です」に名乗りを上げる文章になってくるかもしれない。
言いたいことは以上である。
ありがとう。目を開けてください。解散しましょう。
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