説明の前に、この動画を見ていただきたい。再生の前に、パソコンやスマホと、Youtubeの音声がONになっていることを確認してほしい。
わずか9秒の動画だ。見逃さないように注意深く見ていただきたい。
おわかりいただけただろうか……。
カマキリの赤ちゃんがカワイイ
まえに野外でカマキリの赤ちゃんを見つけたことがあって、かわいいので動画に撮った。
家に帰って見返してみると、カマキリの赤ちゃんは左右に体を揺らすような動きをしている。
これは踊ってるみたいだな、と思って、動画にダンスミュージックを入れてみた。
映像を再生/逆再生で行ったり来たりさせているので、背景の船も行ったり来たりしている
踊ってる…!カワイイ…!
体の揺れもかわいいのだけど、途中でちょっとこっちを振り向くのがまた良い。
特にリズムを合わせたりはしてないのだけど、音楽を入れるだけで、確かに踊ってるように見える。不思議だ。
怖くする
その後、おもしろくなっていろんな効果音を入れて遊んだ。
そして最終的に行きついたのが、冒頭の動画である。
再掲します
赤ちゃんがふりむくようすを可能なかぎり怖く演出してみた。
低音の効いた不協和音に重ねて心臓のドキドキ音、音が突然止まると同時にクローズアップ、ドーンという衝撃音のあと、甲高い楽器のような音。
この演出になにか元ネタがあるわけではない。テレビの心霊番組に近い気もするけど、ホラーゲームやホラー映画など、恐怖もの全体のイメージからそれっぽくつまみ食いした感じだ。
赤ちゃんのかわいさと、効果音の恐ろしさが食い違っていて、妙なおかしみがある。
他の動画も怖くする
この感じで、家の動画フォルダから他の動物の動画も探して、怖くしてみた。
鴨川シーワールドのイルカショーだ。水の中から突然飛び出してくる黒い動物。シチュエーションだけ抜き出せば十分ホラーだが、水族館の楽しげな雰囲気や周囲に多数の観客がいることとの矛盾を、脳が受け入れられない。
どこの動物園か忘れてしまったけど、アルマジロが行ったり来たりしている動画から切り出した。こうしてみると完全にUMA(未確認生物)である。アルマジロと知ったうえでも、なじみがなさすぎて、ちょっとオカルト感があるのだ。
もっと日常的な光景も怖くなるだろうか。
作るにあたり、青になるシーンを使うか、赤になるシーンを使うか、2つの選択肢があった。
どちらかというと赤の方が怖い気がするが(横断の自由が奪われるので)、しかし赤は黄色を経由するため、クローズアップのタイミングが難しいのだ。
歩行者信号は黄色こそないけど点滅期間があるので、やはりタイミング的に微妙。パッと突然変わる青信号にした。(超どうでもいい話ですが)
ロボットアームが物を持ち上げる瞬間。もうだいぶ意味が分からなくなってきた。
連作にしてみた。消防艇の放水ショーで水をふきあげる瞬間と、その水がカラーに変わる瞬間。
赤信号と同じで、放水は一瞬で始まるのではなく、じわっと水が出始める。色が変わるのも同じ。こういう変化の時間が長いものはタイミングが難しい。本当に怖くするなら、また別の演出方法を考えるべきなのだろう。
衝撃的瞬間をホラーに
最後に、ちょっと衝撃的な画像に、この演出を加えてみたい。
ちょうど風が強い日だったので、傘が裏返る瞬間を撮影してみた。衝撃とホラーは近いようでちょっと違う。むしろ心拍音による過剰な前フリと、画面をクローズアップすることでコミカルさが際立ってしまった。
以前作ったすね毛はがしマシンで、すねに貼ったガムテープをビリっといく瞬間。
元の映像には表情まで写っていたのだが、クローズアップしたせいで見切れたため、想像力を喚起させる絵になっている。本当はイテェ~つってヘラヘラ笑っていたのだが、想像の上では苦痛にゆがむ顔が見えてこないだろうか。
以上、8本の動画をお送りしたが、トイレに行けなくなるどころかすっかりホラーSEに慣れて普通になってしまったことと思う。怖くて積んでいたホラー映画やゲームがあるなら、今がチャンスである。
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この記事は2020/06/22~26に行われる「ばかばかしい記事まつり」に奉納された記事です。ライター総勢15名がばかばかしきをまっとうします。
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