環境を変えて
作業場としての浴室。窮屈で脚がのばせない、マウス操作がしづらいなど、不満はもちろんある。不快ではないが100%快適な場所ではないという点が「早く仕事を終えてデスクに戻ろう」という気持ちと作業スピードを高める。これがおすすめする一番の理由である。
在宅ワーク。家のどこなら集中できるだろう。私のおすすめは浴室です。
※この記事のための撮影、執筆は勤務時間外に行っております。
外出自粛要請により、筆者の勤務先にも在宅ワークが導入された。
業務自体はパソコンが一台あれば可能だが、問題は環境。我が家のデスクは、その気になれば即刻寝られる入院ベッド仕様なのである。
この環境をご自分の寝室でイメージしていただきたい。ベッドの上に置いた座椅子に座った状態で背伸びをする。そのまま背後に倒れると、ごろんと睡眠モードになれる。それはもう驚くほど仕事が捗らない。
常に睡眠欲、そして己の弱い心と闘う必要があるのがこのデスクなのだ。
通常の作業環境を紹介したところで、なぜ浴室がおすすめなのか説明したい。
仕事や勉強に集中できる部屋の条件に「余計なものを置かない(気が散るので)」「室温を低めに設定する(温かいと眠くなるので)」というのがあるらしい。
浴室にはまず余計なものは無いし、全体的にひんやりしている。条件に合致しているのだ。
気が散らない、眠くなりにくいだけではない。浴室ならではの利点もある。
なんと作業用BGMを用意する必要がない。
スイッチを入れるだけで換気扇の可動音を聴くことが可能となる。「ゴォー」という音が天井や壁にやわらかく反響する。巡る風と若干の湿気っぽさとがあわさって、露天風呂を感じさせる。
雨の音やカフェでのざわつきなどの環境音はリラックス、集中力を高める効果があるとされているが、換気扇の音も同じ効果があると私は信じている。
浴室最大の利点は飲み物やおやつの持ち込みである。
こぼしてしまっても「まあお風呂だし」で済ませることができるのだ。そう、浴室ならば!
作業場としての浴室。窮屈で脚がのばせない、マウス操作がしづらいなど、不満はもちろんある。不快ではないが100%快適な場所ではないという点が「早く仕事を終えてデスクに戻ろう」という気持ちと作業スピードを高める。これがおすすめする一番の理由である。
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