おいしいチャーハンを求めて本駒込にきた
前回は「チャーハン王に、おれは行く~チャーハン部活動報告~」で王の貫禄を感じてきた先月のチャーハン部だが、今回もおいしいとうわさのチャーハンを求めて、文京区向丘にやってきた。本駒込とかあのあたりだ。
こちらのお店、行列ができる人気店で1時間も待つことがあるらしい。おいしいチャーハンを食べるのに長時間待つのも、それはそれでいい体験なのでしてみたい。
今回、はじめて参加した米田さんは昔、この近くにルームシェアで住んでいたらしく、一度、兆徳に来たことがあるらしい。餃子がおいしかった印象とのこと。あと、安藤さんが満身創痍なことを愚痴っていた。誰か休みをあげてほしい。
お腹が空きすぎて、店内の様子を見る。店内ではテーブル席で知らない大人が笑顔でシュウマイを食べている。それ、おれにくれないかと言いたい。もしくは急に入ってそのシュウマイを食べてしまいたい。
それぐらい今すごくお腹が空いているのだ。今、シュウマイ泥棒が生まれようとしている。おれに理性と止めてくれる仲間がいてよかったな。
少し並んだが20分ほどで入ることができた。チャーハンだ。おれにチャーハンを食べさせてくれ。
でも、名物の揚げ餃子も食べたい。というか全部食べたい。そこで部長の自分がこう言った「今日、めちゃくちゃ食える日なのでめちゃくちゃ食べていいですか?」
そうして、ピータン、揚げ餃子、砂肝の黒胡椒風味炒め、そして玉子チャーハンを頼んだ。本当は麻婆豆腐を頼みたかったが、チャーハンの量が多いかもしれないと思い、断念した。だって、人間って腹8分目がいいって聞いたから。
他のメンバーはエビチャーハンや玉子チャーハンの餃子セット、玉子チャーハンのシュウマイセットなどを頼んでしらばく待つ。
熱くて涙目になっているが、今、世の中で一番うまいものが目の前にある。ちょっと今までに食べたことのないうまさ。
揚げたてでパリパリの餃子に甘酢だれがたっぷりとかけてあり、最初はサクっとした揚げたての食感を楽しめて、少し時間が経つと、この甘酢だれが染み込んだ、モチフワな食感になる。餃子単品でもうまみが詰まっているのに、このあんがすごい。
とてつもなくおいしいのだ。酸っぱさと甘さ、そして、うまみの全てがこの食べ物にある。あまりのおいしさいに「この餃子、50個食えますね」と言ったら、あまりの量に引いていた。引かないでほしい。
あまりのおいしさにこの甘酢をチャーハンにかけたい想いが全員の心の中に生まれ、店員さんに片付けられそうになったとき全員で死守した。部員たちの心がひとつになった瞬間である。
春も近づき、本駒込にもきれいな花が咲いたのかと思ったら、砂肝だった。焼き鳥屋などで見る丸い形をイメージしていたのでびっくり。
この砂肝、驚くのは見た目だけではなく、食感にも驚く。砂肝特有のコリコリした食感がありながらも、コリコリの食感が軽く、タレがものすごくからむ。ビールがものすごくすすむだろうな。
塩味であっさり、具材も玉子とネギのみというシンプルさ。なのに奥深い味。さらにおいしさともに来るやさしさはなんだ?バファリンか?
このお店に来たことのある米田さんも「このチャーハンを食べなかったのを後悔してます」とは言っていなかったが、言っているような雰囲気を笑顔から感じた。
月餅「ああ、なんか、マイルドでやさしさに包み込まれてる」
安藤「味がやさしいよね」
米田「こんなやさしいチャーハン、食べたことないかも美味しい」
安藤「完成された感じするなー」
ガツンとじゃない。全てをやさしさで包み込むチャーハン。母のようなやさしいチャーハン。結構な量があったが、あまりのおいしさにすぐになくなった。おいしいチャーハンははかないものなのだ。
そして残しておいた甘酢たれである。
甘酢たれをかけたら、私自身はおいしいと思ったのだが、他の人たちは「おいしいはおいしいけど、このチャーハンのおいしさを感じなくて、甘酢だれのおいしさだけが印象に残ってしまう。別で食べたほうがいいかもしれない」という結論になった。
部長はほら、味にインパクトがあればあるほど好きなタイプだから。
あまりのおいしさにまた行こうという話をした。だれも行かなくてもおれは行くぜ。チャーハンが大好きだから。
次回は変わったチャーハンを食べたいなと思ってます。
おれたちチャーハン部!
部長、江ノ島茂道 以下、ライター10人が部員として所属する、チャーハンを食べる部、チャーハン部。その活動記録です。