推す飯 第15回(辛いもの編)
「推す飯」とは、明るくてらいない気持ちでただ好きな飯を推す活動です。
登場人物
サイト関係者きってのカレーファン。ただ辛いだけじゃなく、旨味も感じる辛さが好き。激辛も食べられなくはないが、余力を感じられるくらいの辛さを愛好する。
デイリーポータルZラーメン部部長。うまいものを心から愛し探訪を続ける。唐辛子系の辛さが好き。
辛いものにも酸っぱさを。辛味の分類でいうとエスニック系が大好き。胃が丈夫でたくさん食べられる。
編集部員で当企画の仕切り役。こだわりなく今ここにあるものを食べるのが基本姿勢のため特に推せる品が無いのが悩み。辛いものは大好き。
インドカレーだけで32種類あるレトルトカレー屋さん
江ノ島:
うまいものを食べたいです。
古賀:
開始早々めちゃくちゃプリミティブなこと言ってるな……。大丈夫です。今回もみなさんからめちゃくちゃうまそうなものを4品すすめてもらってます。楽しみ!
最初はネッシーさんからのおすすめ、レトルトのインドカレー「ポークビンダル」ですね。
ネッシー:
はい!
江ノ島:
カレーだ! やったー!
古賀:
ビンダル……ってなんですかね……?
ネッシー:
南インドカレーの一種で、ポルトガルからインドのゴアに入ってきた料理みたいですね。インドではめずらしく豚肉が使われていて、酸味が効いています。
古賀:
ほほ~~っ。このレトルト食品メーカーの「にしき食品」のことはずっと気になってました。もうずっと「噂の会社」であり続けてますよね。食べるのはじめてなのでわくわくしております。
ネッシー:
おお………! おすすめしがいがあります!
古賀:
通販すごいですよね、種類が異常。カレーだけで各ジャンル合わせて50種類ってパンフレットにあってびっくりしました。
ネッシー:
前はもっとあったんです。インドカレーだけで32種類とか。その頃よりも今は減ってしまったんですが、それでもだいぶ多いですね。
古賀:
えっ! しぼっての現在なんだ。
江ノ島:
パンフのメニュー見てるだけで1日すごせる。
山本:
私は実は名前を初めて聞きました…! なぜもっと早く知らなんだ。これ、無印のカレーより多いですよね……?
ネッシー:
どっちが多いんだろう。ちなみににしき食品は、無印のカレーの製造会社でもあります。
山本:
おおーーっ。
古賀:
いま調べてみたら、無印も40種類以上ありますね。レトルトカレーすごい。
ネッシー:
私が噂を耳にしたのは2018年で、当時はまだ無印ではパッケージに製造会社の記載がされていなかったので(今はされてます!)、にしき食品さんが無印のカレー製造に関わっているということは、表には伏せられていたはずなんです。でもなぜか記事にはなっていたり、カレーマニアの間では知られていて。
江ノ島:
マニアならではの情報だ。
ネッシー:
最初、その件をTwitterで知りまして。それで、直接取材してみたいなと思い、当時勤めていた会社で担当していた媒体で、若干こじつけのような企画を提案して、どうにか通ったので、取材させていただいたんです。
古賀:
好きさで突き進んだんだ。
ネッシー:
自由が丘に店舗があるんですが、そこを取材しつつ、本社の広報の人に話を聞きました。そのときの対応があまりにも気持ち良かったので、すっかりファンになってしまいました……。
古賀:
今回通販で買ったんですが、梱包がかっこいいし、中に入ってる冊子もおしゃれだし、商品のパッケージもきれいだし、うわーーめちゃくちゃ上手に商売をなさっているなこれは……とおそれおののいたんですよね……。それで広報さんが優しいなんて会社として強すぎる。
ネッシー:
ですよね……あ、もちろん味も好きです!
江ノ島:
ネッシーさん、めちゃくちゃカレー好きという印象があるので今回カレーを出してきたときに信頼できる、と思いました。
量が少ないのは合掛けの赦し
江ノ島:
もう食べ終わったのですがレトルトカレーの域をこえてますね…。
ネッシー:
もう食べ終わったんですか! 早い!
山本:
同じくです。美味しすぎました。もっと量がほしいと思うのは野暮でしょうか。
ネッシー:
そうなんです、これ、量が少ないんです。
古賀:
なんでですか?(怒っているのではなく……!)インドカレーシリーズは一袋が普通のレトルトカレーの半分ですよね。100gしか入ってない……。
ネッシー:
2種がけできるように、小さいパックになっているらしいんですよ。
山本:
……! 2種掛け! なるほどですね!
江ノ島:
合い掛けだ! いいんだ!
ネッシー:
そうなんです……!
山本:
真ん中に黄身を乗せる的な!
江ノ島:
もう一種類買ってあいがけすればよかった
古賀:
一同のざわつきがでかい!
江ノ島:
これ、ちょっとトマトっぽい酸味があって、風味がすごいですよね。
古賀:
ネッシーさんが言う通り、これはまったく「旨味」のカレーですね……。
山本:
スパイスの層が厚いです。
古賀:
味が複雑、でも難しい味じゃない。
ネッシー:
ひとくちの中にいろんな味がありますよね
山本:
この酸味たまりません、リピートしたいです。
古賀:
山本さんは酸っぱい味好きですもんね。
山本:
皿の隅っこすくってます
江ノ島:
明日も食べたいです。
古賀:
これさ、本当にめちゃくちゃにうまいですよね。語彙をどうしたらいいんだろう、うまい本当にうまい。
逆です
古賀:
今回ポークビンダルを選んだ理由ってどんなところですか?
ネッシー:
いろいろ種類があって本当に悩んだんです。ゴルゴンゾーラのカレーとかもおいしいんですけど、なんというか、私の思うにしきやさんの象徴みたいなカレーかなと思ったのと、酸っぱいカレーが好きだからです。
山本:
酸っぱいカレー、レトルトで出会えるとは思いませんでした。
古賀:
確かにこの酸っぱさを味わわせてもらえた喜びがすごいです。
江ノ島:
酸っぱいカレーって食べたことなかったですよ。
山本:
スリランカの方が作ってくれるイベントで食べましたが、それを超えてました。
古賀:
ひとつむちゃくちゃ心配なのが、通販の同梱のカタログにポークビンダルが載ってない気がするんですよ、大丈夫かな、廃盤になってないかな……。
ネッシー:
逆です。
古賀:
えっ……!
ネッシー:
逆なんです。
山本:
ざわざわ
江ノ島:
すごい展開だ。
ネッシー:
いっとき廃売になってたらしいんですが、お客さんの声を受けて復活を遂げたそうです……!
古賀:
ウォー!!!!
ネッシー:
と、この前店舗に行って聞いてきました。
山本:
うおおおおお。
江ノ島:
ジャンプ漫画みたいだ!!! あいつが帰ってきた。
山本:
復活を望んだお客さんらと語らいたい!!
知れば知るほど食べきれない
古賀:
ネッシーさん的にはほかにおすすめありますか?
ネッシー:
インドカレーは全部おすすめです!あと「スパイスと和風だしのかけあわせ」というのがあって、混ぜるの?どうするの?どうなるの?って思って食べてみたんですけど、おいしかったです。
江ノ島:
和だしのカレーってうまいですよね!!
山本:
それでいてクミンとカルダモンメインなのも熱いです。
江ノ島:
食べたあと、和の風が口の中にひろがってきそう。
山本:
味の想像がつかないけど絶対に美味い、蕎麦屋のカレーならという安心感がありますね。
古賀:
江ノ島くんと山本さんの盛り上げる掛け声が研ぎ澄まされてるな。
ネッシー:
情報なかったら和風だしの存在に気がつけたかは定かじゃないんですが、でも、とにかくうまかったし、スパイスの粉までついてます
山本:
追いスパイスですか!
江ノ島:
スパイスって追いをしていいんだ。
古賀:
「追いをする」新しい日本語だ。
江ノ島:
「レモンスパイシーチキンカレー」というのが気になっていたんですけどどうですか?
ネッシー:
あっ、これもおいしいです!クリーミーですね。
山本:
パッケージの手書きの感じがAbemaっぽいですね! 美味しそうです。
古賀:
デザインきれいだからギフトにも最適……。
ネッシー:
期間限定じゃない、甘口に全振りしているこっちも好きです。
古賀:
なんだもう一生楽しめるんじゃないか。
ネッシー:
無印にも「シチリアレモンのクリーミーチキンカレー」という似たカレーがあって、製造はにしき食品のはずなんですがむかし食べ比べてみたら、びっみょうに味が違いました。
江ノ島:
「ネッシーさん、世の中のカレー全部食べているんですか?」というぐらい情報が出てくる。
ネッシー:
食べてない! たぶん一生かかっても食べきれないです!
古賀:
ファンならではの未達成意識! でも知れば知るほどそう思いますよね。
カルディもなの!?
古賀:
ちなみにポークビンダルは辛さ5段階のうち3段階の中辛ですね。
山本:
美容室で顔に掛けられるタオルのような心地良い辛さでした…。
古賀:
たとえが独特!
5辛になるとだいぶ辛いんですか?
ネッシー:
結構辛いです!5段階評価でマックスの5は大辛って呼ばれてます。
山本:
大辛!!
ネッシー:
この「マトンパンジャビー」 とかがそうなんですが、でも辛いだけじゃなくて、味がすごく「俺マトン!!!!!!」って感じです。わかる人だけわかればいいよ! っていう振り切りの良さみたいなものを感じました。これがレトルトとして売っているの素敵だなぁと思っています。
古賀:
おお……すっかり我々もファンになりましたね……。
江ノ島・山本:
はい……。
江ノ島:
もうさっきのカレーが食べたいです
古賀:
後ろ髪をひかれながら次にいきましょうか! 続いては山本さんの推しのカルディの商品ですね。
ネッシー:
そうだ、カルディといえばこれもにしき食品さんが作っているというの、言い忘れました。
古賀:
レトルトカレー界の裏番長ぶりがすごい!
「ロイタイグリーンカレーライス」へ続きます!
推す飯 第15回(辛いもの編)
「推す飯」とは、明るくてらいない気持ちでただ好きな飯を推す活動です。
登場人物
サイト関係者きってのカレーファン。ただ辛いだけじゃなく、旨味も感じる辛さが好き。激辛も食べられなくはないが、余力を感じられるくらいの辛さを愛好する。
デイリーポータルZラーメン部部長。うまいものを心から愛し探訪を続ける。唐辛子系の辛さが好き。
辛いものにも酸っぱさを。辛味の分類でいうとエスニック系が大好き。胃が丈夫でたくさん食べられる。
編集部員で当企画の仕切り役。こだわりなく今ここにあるものを食べるのが基本姿勢のため特に推せる品が無いのが悩み。辛いものは大好き。