寿司を食べるだけのゲーム
というわけでアバター作成が終わり、いよいよエクスペリエンス(ゲーム)を案内してもらうことに。
田中:今回紹介するのは、アメリカの子が作ったゲームなんです。ゲームというか、ゲームではないんですけど…。
田中:じゃあついてきてください。……あ、ここ空いてる。席取りますね。
林:フフッ。席に座った。
田中:で、どうやるかというと、まず…
林:寿司を取る…
林:箸を持つ…
林:寿司を食べた
田中:おわり。
林:ははははは。めちゃめちゃいいですね。
田中:これだけなんですけど、作り込みが異常なんですよ。寿司を食べて寿司ポイントをためるとガチャガチャができたり……
石川:くら寿司だ!
田中:猫の配膳ロボットがうろうろしてたり、タブレットでも注文できたり。あとマウスホイールでずっとズームしていくと、一人称視点になるんです。
林:いまこんなことになってるの!?世界は!?
田中:今この瞬間に1400人がこのゲームをプレイしてて、累計でいうと1億回くらい。
林:すげー。人気作じゃん。
田中:前に作者の子に会う機会があって「なんでこれ作ったの?」って聞いたんですけど、「いや、好きだから。回転寿司。」って。日本に来たときに楽しかったんですって。
アメリカにもあるの?ってきいたら、「あるよ。KURA。」って。
石川:やっぱくら寿司なんだ(笑)
林:めちゃめちゃいいですね。
田中:ただこうやって、集まって寿司を食べるだけなんですけど、増築に増築を重ねてもう町のようになってきてますね。週に1回くらいはアップデートされてるんじゃないかな。
林:これで遊んでる子たちは、こうやって集まって寿司を食べておしゃべりして楽しんでるんですよね?
田中:そうですね。現代版のままごとというか、ごっこ遊びみたいなものかもしれない。
石川:なるほどー。
林:大人にとっても、こうやってパクパク食べられるの気持ちいいですね。もう現実ではそんなに食べれないじゃないですか。すぐお腹いっぱいで。(笑)
田中:ははは。5皿くらいでね。もういいやって。
個人的には、作り込みにめちゃくちゃ愛を感じるゲームだと思った。回転寿司店の再現度の高さから始まって、サイドメニューを含む寿司の種類の多さ、そしてきれいな景色の場所がちゃんと本当にきれいに作ってあるのもこだわりを感じた。
絶対に、開発者が楽しんで作ってるタイプの作品だ。
そう思いながらゲーム内を散策していて、一番ぐっと来たのはこれ。
めちゃめちゃ愛されている…!
こういう作品が、作者が生まれる土壌がここには育っている。たまらんな、と思った。
最後に、もう一つ個人的に気になったことを田中さんに聞いてみた。
石川:これってどうやってゲーム作るんですか?
田中:RobloxスタジオっていうUnity(※プロも使ってるゲーム開発環境)みたいなのがあって、それで作ります。
石川:うわ、本格的。
田中:いま活躍してるクリエイターはだいたい25歳くらいで、開発歴10年くらいなんです。Robloxで最初遊ぶ側で始めて、だんだん作る側になっていって、みたいな。
石川:めちゃめちゃ才能育っとるじゃないですか。
この連載は月2回くらいで続きます。次回もお楽しみに!
メタバースの端っこ探訪
メタバースサービス「Roblox」にある変わったワールドを訪ねるシリーズです。
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