仕送りリレーよ永遠に
というわけで、東京からはじまった仕送りのリレーは日本各地をかけめぐりまた東京に戻ってきたのでした。
安らかに眠れ……仕送りよ……。
と、思いきや、まだまだデイリーポータルZライターは各地にいるのです。シーズン2待ったなし。仕送りは止まらない。
一旦は終了となりますが、仕送りの火は消えずです。ひとまずバックナンバーであらためてリレーの輪をお楽しみいただければ幸いです!
旅先でスーパーに行くと、大メーカーの全国展開の商品にまじって見覚えのないメーカーの見覚えのないパッケージがしれっと並んでいるのに興奮するものです。
なにこれ見たことない!
ライターが地元であたり前に買っているものを、他県のライターに送る企画「仕送りリレー」。
前回沖縄から荷物を受け取ったぬっきぃさんが荷物を送るのは、東京の編集部古賀。そう、リレーの始点へ荷物が戻ります。
仕送りリレー、シーズン1最終回です!
仕送りリレー、読む・貰うを楽しんでたのですが、送る側が残っていました!
しかも最終回です。送り先は、仕送りリレーのスタート地点編集部古賀さん! 東京! ひー! ドキドキします。
私は夫の転勤で埼玉から群馬にきました。
引っ越して6年半です。でもまだ群馬の表面しか触れられていないと感じます。基本的に自転車移動なので、高崎から出ないのです。
そんな私で恐縮ですが、私が培ってきた群馬県をダンボールに詰め込みます!
悩んだ末に詰め込んだのはこちら。
仕送りを作るために向かったのは、とりせんとE’siteです。
まずは、群馬産の米と水です。
お米が育った田んぼの水と水質が似ている水を使用すると美味しいご飯が炊ける。と、美味しんぼか何かで見た記憶があります。尾瀬と川場村は少し離れていますが、群馬県内なので大丈夫でしょう。
我が家では米を尾瀬のおいしい水で炊いています。
正直、私はご飯の味がよくわかりません。米は食べられればなんでもいいと思っています。しかし、毎回ご飯の感想をくれる夫は、尾瀬の水で炊いたとき「今日のお米はおいしいね!」と言ってきます。それ以外で炊いた場合は米に言及しません。教えてないのに! 水が大事なのでは? と考え始めました。
正田醤油は、群馬県館林市に本社があり、館林出身の夫が推している醤油です。
最近は正田醤油しか使っていないので他の醤油の味がおぼろげなのですが、味が結構濃いです。煮物に使うと、味濃いめの田舎の味が楽しめるかもしれません。
群馬といえばこんにゃくです。ですが、タレの方に注目してほしい。
スーパーには農家の人が持ってきたものであろうコーナーがあり、もはや、スーパーに道の駅がある状態です。そこに玉こんにゃくのタレが売っています。地元の味をお楽しみください。
こちらも群馬といえば! の焼きまんじゅうです。テレビで紹介されることが多く、知名度は高いのですが、食べたことがある人は少ないのではないでしょうか。
1串でお腹いっぱいになるので、個人的にはこの量がちょうどいいです。基本的に焼きまんじゅうは4串1セットで売っています。
本当は、焼きまんじゅうを元に作られた、みそぱんも入れたかったのですが、賞味期限の関係で断念しました…。
私が大好きな饅頭です。
大きさがちょうど良く、あんこがなめらかでおいしいです。まんじゅうをたくさん食べたいときに重宝しています。
高崎で450年続く糀屋藤平の甘酒です。甘酒にハマっていまして、お財布に余裕がある時はこちらを購入しています。
そのまま飲んでもよし、味噌汁に入れると優しい味になります。お気に入りです。
お腹いっぱいになるので、小腹が空いたときにどうぞ!パンフレットも入れますね。
和のものばかりになったので、慌てて洋のものを購入しました。
だるまは高崎達磨、白衣観音は観音山にある観音様、薪能は毎年9月に高崎で行われる能です。
高崎のお菓子屋さんは、その店独自の高崎をイメージした創作菓子が必ず売っています。町おこしが盛んだと感じます。
続いては雑貨です。
私は、ご当地靴下が大好きです。友達や家族にご当地靴下を買ってきてもらったりあげたりします。そこでしか売っていないものだから。
デザインが最高です。靴下は履き潰せて穴があいたら迷わず捨てられるところもいいです。
ご当地キティやドラえもんも好きですが、知らないキャラクターだとテンションが上がります。どうだ、見たことないキャラだろう。と人に自慢しちゃうくらいご当地靴下が好きです。(キティちゃんやドラえもんでも自慢しますけどね)
群馬県限定のガチャポンです。Twitterで「こんなのがあった!」と紹介したらFF外(私をフォローしていない人)の群馬県民から「欲しい」とコメントをもらいました。
群馬県出身の夫は、上毛かるたの句が全部言えます。かるたは群馬県内の本屋さんで必ず取扱いがあります。
スーパーの装飾に上毛かるた、コンビニの装飾にも上毛かるた。かるたにかける情熱がすごいです。それをポーチにした情熱を受け止めてください。
最後に高崎市の不動産チラシです。高崎駅・その周辺の家賃・土地・一戸建ての相場を知ることができます。
以上です。
私がいつも食べているもの・知名度があるけど実際食べたことがないだろうものを入れてみました。
喜んでいただけると嬉しいです!
長崎住みのライター山本さんへ東京のあれこれを送ってからはや数ヶ月。めぐりめぐって手元に帰ってきた仕送りは、群馬のぬっきぃさんから!
私は東京在住も育ちは埼玉。埼玉感性からすると群馬は、けなされても気にしない、むしろおいしいと捉えるタイプの県としての一体感を勝手に抱いてきました。
お前はまだグンマを知らず、そして埼玉は翔んでいく。そういう仲間です。
そんな群馬からの仕送り……これはグルーヴ感じるぜ。
ダンボールから最初に出てきたのは、チラシ……。
仕送りリレーでは土地の色濃い香りを届けるべくみんなそれぞれに工夫してきました。
地元紙やタウン誌、地銀のノベルティなどが飛び交ったものですが、ここへ来てぬっきぃさんが送ってきたのは平屋のチラシ!
どうやら、群馬では(地域にもよるとは思うものの)平屋住宅が人気なんだそう。ぬっきぃさんによると最近もぼんぼん新築の平屋が建っているとか。
なにしろチラシの勢いが強くてめちゃくちゃ笑ってしまった。声に出して読みたい「平屋」。
いきなり「へぇ~」の洗礼を受けてうれしい……。
ここからは、せっかくなのでぬっきぃさんが紹介してくれた順番に食べていってみよう~。
最初は尾瀬のおいしい水で炊く、川場村が誇るブランド米「雪ほたか」。
幻のコシヒカリと呼ばれとんでもなく人気なんだそう。群馬といえば小麦のイメージだけど、二毛作でがっつり稲作もやるんだそうな。パンと米が両手にある県……群馬!
それにしても土地の水まで送っていただき、ばっちりのマッチングで炊けるのがめちゃくちゃうれしい。
お米がとにかく甘い! こういうのはきっと土鍋で炊くべきなんだろうななどと思いつつ、なんてことない炊飯器で炊いてしまったんですが、ガジェットのハンデをものともしないおいしさ。
一口食べたら、次のひとくちを食べようとしたタイミングでよだれが出た。それくらい甘い。
食後のデザートにもう一杯食べたいと思ったくらい。えええ、群馬……そんな実力者だったの……。
そして正田醤油!
くっきりエッジィで新鮮さがある(くさくない、ということかも)。ぼんやりしないから、安い豆腐とかお刺身が美味しく感じます。
お土産にちょっと持っていく推しの醤油があるって良いなあ。
たたみかけてこんにゃくですよ……。
こんにゃく、もちろん群馬の圧倒的生産力は認めますが、埼玉だって秩父はこんにゃくの里です。まけちゃいられねえわけですが……。
玉こんにゃく型という形態がこんなに良さを出してくるのか! と驚きましたわね……。ぶちっと噛んだどころに感じられる水分。ジューシーです。
タレは甘いのかなとおもったら案外そうでもなく、しょっぱくてさわやか、意外……。
そしてそして、まってましたの焼きまんじゅうですね……。群馬から仕送りが受け取れると聞いてこれはもしやと思っていましたが。ありがとうございます!
憧れの焼きまんじゅう!
実はおそらくちゃんとしたものを食べるのははじめてじゃないかと思うんです。
お米をついて小判型にしたものに甘い味噌を塗る五兵衛餅的なものは数回食べたことがありますが、これが群馬の小麦力が支える焼きまんじゅう……。
絶対にうまい、食べたらまた食べたくなると想像はしていましたがまったくそのとおりでした。
いつか呪術を使いこなせるようになったら群馬に立ち並ぶ焼きまんじゅう屋を領域展開したいと思うばかりです。
そしてそして、湯の花まんじゅうは以前もぬっきぃさんが推していたのを聞いたことがあって気になってたんですよね。
味、ちゃんとしょっぱいです! あまじょっぱいの「じょっぱい」が強ええ。
絶対つぶあん主義として長らく生きてまいりましたが、温泉まんじゅうにかぎってはこし餡にひれ伏さざるを得ない……。その思いがまた上書きされました。
甘酒、実はおいしいやつをずっと探していまして、これ飲んだら大好きになりました……。
めちゃくちゃに甘いんですが、麹のさわやかさですいすい飲んでしまい、ぬっきぃさんレコメンドの味噌汁に入れる暇もなくただ飲んでしまったのでした(そういうパッションに任せて冷静さに欠くレポートをするのがデイリーポータルZです)。
実は麹の甘酒はスーパーでよく売っているもので一度はずれを引いてしまって以来手が出ておらず、ずっと酒粕で作ってましたが、たまの贅沢にこれ買うのは良いですね!
甘酒は美肌効果があるらしいので今後誕生日などには家族にこれをねだっていこうと思います。
上毛かるたのポーチは「ループで名高い清水トンネル」が出ました。
わかんねー!
地元の人が見たら「ぎゃはははは!清水トンネル!」「ある~」「あるわ~!」と爆笑なんだろうな……と思ったら何も知らないのにはまって徐々に笑えてきました。これはめちゃめちゃ良いものだな。
身も心も染まったところで最後に入っていたのは住宅情報のチラシでした。
ぬっきぃさん & セレクトにご協力くださった群馬育ちのだんなさん、ありがとうございました。
ぜんぜん知らなかった群馬が一瞬で身近になってしまい感激し、すみやかに焼きまんじゅうのおいしい店を検索しています(原嶋屋総本店、オリタ焼まんじゅう店……)。
というわけで、東京からはじまった仕送りのリレーは日本各地をかけめぐりまた東京に戻ってきたのでした。
安らかに眠れ……仕送りよ……。
と、思いきや、まだまだデイリーポータルZライターは各地にいるのです。シーズン2待ったなし。仕送りは止まらない。
一旦は終了となりますが、仕送りの火は消えずです。ひとまずバックナンバーであらためてリレーの輪をお楽しみいただければ幸いです!
地元から地元へ荷物が飛び交う! 仕送りリレー
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