特集 2022年6月28日

謎解きゲーム版「ここはどこでしょう?」を作って解いてもらった

新しい謎解きゲームを作りました。今回は場所に関する謎解きゲーム。「ここはどこでしょう?」の謎解き版である。

1992年三重生まれ、会社員。ゆるくまじめに過ごしています。ものすごく暇なときにへんな曲とへんなゲームを作ります。

前の記事:動きや向きのセンサで遊ぶ~アンパンマンのおもちゃでレースゲームを爆走~

> 個人サイト ほりげー

またしても謎を解いてもらいます

謎解きゲームを解くのも作るのも大好きで、当サイトでは過去に4回も謎解きゲーム関係の記事を書いている。

1. 自宅脱出ゲームを開催した
2. 自分の作った謎解きを解いてもらうのを見ながら飲むお酒はめちゃくちゃうまい
3. 難易度MAX!激むず謎解きを作って解いてもらった
4. オリジナル謎解き「デイリーポータルZからの脱出」へようこそ

で、今回は場所に関する謎解きゲームを作った。謎解きゲームによっていろんな場所にたどり着くというもの。いわば、「ここはどこでしょう?」の謎解きゲーム版である。

念のため説明すると、「ここはどこでしょう?」というのは当サイトの西村さんによる名物企画で、1枚の写真を見て、それがどこで撮られたかを当てるというもの。
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いっぽう、今回作ったのは「ここはどこでしょう?」を謎解きゲームにしたもの。ここから実際に遊べます。

今回も当サイト編集部やライターによる「謎解きゲームを解かされる会 」に解いてもらう。これで4度目の対戦だ。

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井上マサキ
序盤の謎など秒で解きまくる、解かされチームのメインエンジン。全人口の上位2%のIQをもつというMENSA会員。ゲームマスターのライバル
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西村まさゆき
今回は場所に関わる謎解きということで、「ここはどこでしょう?」の主催者が初参戦。以前より地理への造詣には定評があったが、最近は原付を手に入れフィールドワークに精を出す。
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伊藤健司
有毒の生物に詳しいが、配信に参加するまで謎解き経験はなし。しかし過去3回の謎解き配信を経て実力をめきめきとつけてきている。
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爲房新太朗
リアル脱出ゲームが好きで15回くらいやったところ、1回だけ脱出成功するという驚異の成功率を誇る。ただし過去3回の配信で勝利したので実質4回脱出。
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古賀及子
元気さと声の大きさには定評があるがこの配信に参加するまで謎解き経験はなし。「私、もう一切解く気がなくなっちゃった。分かりようなくないですか?」
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石川大樹
過去回では回答欄に適当な文字を入れて総当たりで突破しようとしたり、ページのソースを解析しようとするなど雑な態度で参戦。謎解き経験はなし。低血圧。

 そして謎解き作成者でありゲームマスターでもあるのは筆者。

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ほり
アナログからWEBゲームに至るまで幅広いゲームを制作。根が優しいのでゲームマスターでありながらついついヒントを出しすぎてしまう。

今回もYouTube Liveで生放送。制限時間は2時間のガチンコ対決である。

動画で見ても面白いです。

ほり私はノンアルのレモンサワーを飲みながら観戦します。がんばってください!

Q1:小謎を解いて場所を求める

いよいよ始まり。

いきなり7個の謎が出てくる。それぞれが場所に関する謎である。

Q1は難易度低めの小問の集合だ。

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4つの小謎を解くとQ1の答えになるっぽい。

伊藤左上の答えは「上」じゃないですか?
伊藤:「おく」の間が「かき」、「えき」の間が「かお」
井上:矢印の向きに間を読むんですね
伊藤:答えは「おい」の間を右から読んで「うえ」ですね
西村:見た瞬間にわかるのすごいですね
伊藤:パッと浮かぶ時と全然浮かばない時があるんですよ(笑)

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あいうえお順に考えたときの間を読む。

井上右下の答えは神社ですね
伊藤:なるほど。ヘビー、アワー、ジンジャーだ
古賀:なるほどなるほど

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英語にして伸ばし棒を消して読む。

伊藤:左下は何だろうな429年後か
井上:時代から考えた方がいいですよね。奈良、平安、鎌倉…

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左下の問題。日本史っぽい。

西村諸説ありって書いてありますね
井上:「?」は同じ文字でしょ?たぶん
爲房:鎌倉で正倉院とか?
伊藤:なるほど。あとは年号が合ってればいいということですね
西村諸説ありといえば鎌倉時代の始まりが昔は1192年だったけど今は1185年と言われている
爲房:正倉院建立は検索したら756年と出てきました

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ちなみに今回の謎解きゲームは検索必須である。これも「ここはどこでしょう?」を踏襲している。ひらめき力と検索力の両方が問われるスタイル。

伊藤:だとしたら、新しい説の方の鎌倉(756年の429年後は1185年)じゃないですか?答えは「倉」ですね

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こういうことです。

西村:これ、秒速で解かれてません?大丈夫なの?
古賀:毎回序盤は良いペースなんだけど最後がめっちゃ難しくて…

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残された小謎はいわゆる和同開珎というタイプの問題。

井上:答えは「小」ですね。過小、微小、小話、小屋

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はやくも全部埋まった。しかしQ1全体としては郵便番号を答える問題のようだ。ここから郵便番号をどう導き出すか。​​​​​

井上:ということは、上、小、倉、神社上小倉神社ってあるんですか?ページの上に郵便番号を入れるところがある
爲房:あ、検索したら出ました。上小倉神社。郵便番号もある

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上小倉神社で検索したところ、存在する神社のようだ。

井上〒649-6263
石川 これを入力すると…

背景の色が変わり、Q1の「?」が埋まった。正解っぽい。

古賀:すごーい!
石川:よくできてる
西村:これ、正解ってことか

Q2:ワニマの場所を求める

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Q2。男たちが「やってみよう」と言いながらジャンプしている。

古賀ワニマじゃん。ハハハ。これだけでわかるのすごい
伊藤:なんでわかったんですか?
古賀:これ、ジーンさんがやってましたよね​​

ジーンさんの名作記事「僕たちはWANIMAのように写真に写れるか」

爲房:名作
石川:矢印が右から左にあるんですよ
西村:これを逆から読むということね。マニワ
爲房:岡山に真庭市がある
伊藤:右はサンセットサンライズ
古賀真庭サンセット真庭サンライズがあるんですかね
井上:検索すると真庭シティホテルサンライズがあるんですけど、これかな

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ワニマと朝日の絵だけで、真庭シティホテルサンライズにたどり着いた。

石川:郵便番号を入れてみましょう。〒719-3204

また色が変わった!正解。

井上:入った~!
ほり:いいですね~。いいペースですよ
井上:ほめられた

Q3:食べログの数字を追いかける

今回もいいペースで序盤の謎をサクサク解いている。

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食べログ、大晦日、ジャンボジェット、国鉄貨車…。

石川:大晦日(おおみそか)は12/31なので、12÷31かな
西村:ジャンボジェットっていくつもあるんじゃないですか?
古賀:でもジャンボジェットで検索するとボーイング747と出ますね
西村:ジャンボジェットはボーイング747なのか~
井上初の標準設計方式の国鉄貨車は検索すると35000系ですね
爲房これを計算すると食べログのお店のIDが出るんですかね
石川:計算してみましょう

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(12/31) * (747 + 35000) = 13837.5483871...と出た

伊藤:これが食べログに関係あるのかな

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「13837 食べログ」で検索したら「織田裕二の結び目」と出てきた。

西村織田裕二の結び目。なんだこれ
伊藤おだむすび本店
古賀:本当にこれ?(笑)
爲房:織田裕二はレビューの題名ですね。このお店の郵便番号いれます?
古賀〒160-0023。これで当たったらすごくないですか?

しかし、入力しても変化なし。はずれ。

西村:このへんから難しくなる感じかな
石川:端数を切り捨ててるのは変な感じがする
井上:12/31を1231にしてみます?

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8桁の数字が出た。

爲房「食べログ 44004557」で調べると食べログのお店が出てきますよ

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串焼き輝ちゃん志手店の情報が出た。

爲房串焼き輝ちゃん
古賀串焼き輝ちゃん!いつか行きたい。この縁で
伊藤:輝ちゃん行きたいですね
井上:でも大分県ですよ
古賀:輝ちゃんの郵便番号を調べると、〒870-0821

正解である。

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大分の居酒屋串焼き輝ちゃんで盛り上がる一同。

伊藤:おいしそうですね
古賀:おいしそう。いよいよ行きたいですね
爲房:輝ちゃん欲が(笑)

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Q4:場所を足して2で割る

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銚子駅と東漸院(とうぜんいん)を足して2で割る問題

爲房:足せるんですか?この二つは。駅とお寺
西村東漸院は草加市にある
爲房郵便番号を足して2で割ると?

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銚子駅と東漸院の郵便番号を足すと奇数になってしまう。2で割り切れない。

井上:足すと奇数になるので割り切れないですね
伊藤緯度経度?でもそんなわけないか~
井上東漸院と銚子駅の真ん中にある場所ということか
西村緯度経度はグーグルマップでポイントを置けば出ますよ

伊藤さんのつぶやきが正解へと導いた。

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東漸院と銚子駅の緯度と経度をそれぞれ足して2で割ると、中間地点が出る。計算の結果、成田市和田と出た。チーバくんのおでこのあたり。

井上:成田山の近くだ
西村:銚子駅と東漸院の間は成田になるんですね。ここの郵便番号は〒286-0834です

Q5:西村さんの出番

ちょっとずつ難しくなってきた。

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シンプルだ。

古賀:西村さん出番ですよ
西村市章かな?「カ」にみえる
ほり:西村さんの人力で解くところが見たいです

西村さんは市章事情に詳しい。これは楽しみだ。

西村:さすがに全部は知らないですからね
古賀:Googleレンズで検索すると…出た出た。北海道深川市

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画像をアップロードして検索すると深川市の市章と出る。結局テクノロジーでたどり着いてしまった。

伊藤:この2重丸は何なんだろう
爲房:2重丸って市役所でしたっけ?
古賀:爲房さん冴えてるよ!

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深川市の市章と市役所の地図記号。深川市役所の郵便番号…ってコト!?
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深川市役所の郵便番号は〒074-8650。しかし、これを入れても不正解のようだ。

石川:深川市役所の郵便番号を入れてもダメでした
井上「の周辺」って何だ?
西村市役所って独自の郵便番号があるんじゃないかな?だから、市役所じゃない場所の郵便番号だったら…
古賀:市役所の住所は深川市二条で、その郵便番号は〒074-0002

正解である。

古賀:さすが西村さん!
伊藤:なにその知識!
井上:建物独自の郵便番号があるんだ!人生経験だな~
西村:ふだん郵便を使ってるか使ってないかですね

西村さんは郵便事情にも詳しい。大活躍だ。

Q6:日本最大の吊り橋

謎を解きすすめているうちに画面の背景がどんどん暗くなってきた。あと2問。

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吊り橋で龍と白蛇(9匹)の夢を見ている。悪夢だ。

伊藤:白蛇は山口県の岩国とか有名ですね

伊藤さんは蛇に詳しい。この「謎を解かされる会」はいろんな専門家があつまるアベンジャーズ状態なのであった。

井上:あ、「白蛇」「龍」「橋」「夢」で検索すると出てきた

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なんなら「九重白蛇」だけで出てきた。郵便番号は〒879-4911。ここには九重白蛇参拝所・龍昇院九重“夢”大吊橋がある大分県の観光スポットである。

西村:これ、日本最大の吊り橋、九重“夢”大吊橋だ。言われてから気づいた

当サイトでも記事になっている。乙幡さん「九重“夢”大吊橋でケーブルに震える」より。圧巻の景色だ。

Q7:「ここはどこでしょう?」主催者との対決

いよいよ7問目。表示されている中で最後の問題だ。

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ただ1枚の写真。画像をクリックすると高画質の画像が表示されます。

石川:これはもう「ここはどこでしょう?」じゃないですか
ほり:一番楽しみにしていました

ついに「ここはどこでしょう?」主催者の西村さんとの対決である。この謎解きゲームを作ったときからずっと楽しみにしていた。

西村神社。後ろの電車が何線かってことですね。オレンジ色のJRだと中央線?
井上:関西にもこのカラーあるのかな
爲房:城跡に神社があって、電車が通ってるところですよね
西村鉄道が詳しくないからな……
ほり:えぇ?
井上鉄道、詳しくないの!僕たちは
ほり:え、井上さんも西村さんも路線図詳しいじゃないですか
西村:路線図だけ好きなの。車両は詳しくない

よく見るとオレンジのラインの下に白いラインが見える。さらにその下にわずかにぶどう色のラインも見える。

井上これ武蔵野線?武蔵野線だとすると…?
西村:たしかに武蔵野線の可能性はありますよね
井上:武蔵野線の城址で検索すると平山城址公園ってありますね
伊藤:平山城址公園に蛇探しにいったことありますよ
古賀:フィールドが広い!(笑)
西村:あ、上に神社があるじゃないですか!

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武蔵野線、城址公園、神社。これか…?

石川:平山城址公園の〒192-0355を入れてみます。…ちがう!
爲房:「武蔵野線」「城跡」「神社」で雑に調べると城山神社というのも出ます
西村:埼玉の東所沢の神社ですね
古賀:いい神社だなぁ

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城山神社。すぐ近くを武蔵野線が通っている。

井上:線路がこっちのほうが近いですね。
石川郵便番号は359-0013。入れてみますか?
井上:あっ!いった!

背景が真っ暗に。
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ラスボスとの戦い

表示されていた7問を全部解いて終わり~!と思いきや…

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一番下にラスボスっぽい謎が出現した。なんだこれは。

石川:いままでの集大成的なやつじゃないですか?
伊藤:いままでの答えをマッピングする?
西村:たしかに北海道もあった
井上:大分の答えが2つあったから左下2つが大分ってことか

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Google Mapにピン止めしてみる。問題の「●」の位置と一致する。

そして、この矢印をたどると、よく見ると問題番号とはちがう順番になっている。これに気づいた井上さん。

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地図をたどった順に問題番号を拾っていく

井上〒162-4357の場所じゃないですか?
西村:たしかに、7桁になってる
古賀:すごい!

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しかし、〒162-4357という郵便番号は存在しない。

このあと、今度は問題番号順に矢印の順番を拾って〒135-4627と出たが、こちらもハズレ。

伊藤:あれ、そもそも答えはひらがなを入れるんでしたっけ?

入力欄がひらがなを入力となっている。答えは5文字のひらがなのようだ。

石川:この図がちょっとサンタクロースの帽子っぽくないですか?

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どう見てもサンタクロースの帽子だ。

西村:ということは?
古賀:ハテナの5文字は?
全員」!!????
伊藤:いままで解いてきたものは何だったんだ

一同大爆笑ですがもちろんちがいます。

いよいよ停滞してきたのでここでヒントを出そう。

ほり:ふざけはじめたのでヒントを送ります(笑) こちらのページを使うとよさそうです

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日本郵便の郵便番号検索ページ

ほり:この「郵便番号から該当地域を検索する」でいままでの答えを整理しなおすといいと思います。
古賀:えぇ?
伊藤:いままでの?

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とりあえずQ1の答えを検索してみる。

西村町域っていうのが出てきますね。関係あるのかな

不安になりながらもQ1から順番に検索し町域を拾うとこうなる。

西村:この作業は合ってるのかな?
爲房「シテ」ってあやしくないですか?指示文になりそう
古賀:文章になりそうな雰囲気
西村:並び替えると「2乗して」ってなりそう
井上:本当?すごいな~
爲房:どうやって作ったんだ…
井上:これを矢印の順番に並び替えるということか

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矢印の順に町域を拾う。

井上シモミケタノソウワダシテ2ジョウシロ ですよ

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下3桁の総和だして2乗しろ という指示になった。

全員:おお~!
井上:こんなのよく作るな~
古賀:すごーい!本当すごい!

古賀さんの最高のリアクション。

西村:じゃああとは誰か計算してください
古賀:算数への興味のなさが(笑)

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いままでの郵便番号の下3桁の総和を2乗すると、7桁になった!
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今度は実在する郵便番号だ。石川県の上河合(かみかわい)。5文字だ。
入力すると…
ページが遷移した!

全員:(笑)
伊藤:神か、ワイ
井上:この謎解きゲームのタイトルが「Am I God ?」 ですからね
伊藤:「神か、ワイ」「上河合」「かみかわい」
井上:ダジャレだな~

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そして謎は続く。??に何が入るのだろうか

西村:2文字入れるってことですよね?
爲房:ノーヒントすぎませんか?
伊藤:「神か、ワイ」に答えればいいんじゃない?
石川:「はい」かな 

素直に質問への返事を入力。ちがいます。

西村:なんで墓に書いてあるんだろう
爲房:作者のほりさんの墓じゃないですか?

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勝手に死なせないでください

伊藤:そもそも上河合ってどういうところなんですかね?
西村金沢のちょっと北のほうですね
石川:この辺に墓のような形のものがあるのかな
伊藤:なんか神社の入り口の石碑に書いてあるんじゃないですか?道祖神みたいな

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ストリートビューを駆使して探す

石川:禁酒の碑がありますよ

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禁酒の碑周辺をストリートビューで見てみる。石碑っぽいものがあり禁酒と書かれている。

井上:禁酒って入れてみます?

クリアー!

古賀ほんとにー?
ほり:おめでとうございます!!!!
石川:目についたものを入れるだけだったのか~

最初に書かれていた"誓い"に辿り着くとは、禁酒の誓いのことだったのだ

爲房:それで今日ノンアルなんですか?
全員:あ!
ほり:はい。実は伏線を張ってました

檸檬堂のノンアルコール。ささやかな伏線を張っていた。

禁酒の誓い

最後の答えは禁酒Wikipediaによれば、舞台となった上河合では、小学校の新校舎建設費用を捻出するため、「全村民で酒を飲んだつもりで毎日5銭以上を貯金する」というつもり貯金をしたとある。

石川:いい話だなぁ
ほり:自分がその村民だったら最悪だと思いますけどね
伊藤:禁酒の規約もけっこう厳しいですね。アルカポネの世界じゃないですか
爲房酒屋は自主廃業したって書いてあります
古賀:当時は8軒も酒屋があったって書いてある
伊藤:僕の母方の実家の街ではPTAがゲームセンターを全滅させたんですよ
西村:「禁ゲーセンの碑」

謎解きゲーム制作秘話

いや~、楽しかった。自分で作った謎解きゲームを人に解いてもらうときのドキドキ・ワクワクには中毒性がある。これは作った人にしかわからない中毒性だ。

この中毒性のせいで定期的に謎解きゲームを作っているのである。苦労すればするほど、解いてもらうときの快感も大きい。というわけで今回の謎解きゲームを作ったときの苦労話を聞いてください。

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突然降りてきた「郵便番号」

それは突然の神の啓示であった。ベランダで夜風に当たりながらレモンサワー(アルコール3%)を飲んでいた時、「郵便番号で謎を作りなさい」というメッセージを受信したのである。「これだ!」と思った。この時点でおおまかなコンセプトは固まっていた。

①それぞれの謎で場所を導く
②場所をつなげると大謎を解くためのメッセージになる
③大謎では小謎の郵便番号をメッセージにしたがって計算し、別の郵便番号を導き出す

大謎を作るのが大変すぎた

しかしここからが大変。そもそも、場所って「県」「市」「区」「町」などの粒度によって呼び方にバラツキがあるので謎解きゲームには不向きだ。統一した呼び方をさせるにはどうすればいいか?

場所をつなげてメッセージを作りたいが、場所のどの部分を読んでもらおうか

で、たどり着いたのが郵便番号の町域である。郵便番号は基本的に町域ごとに設定されている。これを使おう。

次の問題が、メッセージをどうするか。謎を6個~8個ぐらいとして、それぞれの郵便番号を使って何らかの計算をして、郵便番号を導く。
そんないい感じの計算方法はあるのか?

なんとなく足し算や引き算だけでは面白くないので、2乗とか3乗をさせたい。しかしそうすると桁数が7桁より大きくなってしまう。そこで、郵便番号の下2桁とか下3桁を出して2乗とか3乗をさせることを思いついた。でもそんなメッセージを作れるのだろうか?町域だけで。

そしたら奇跡的にしもみけという町域を発見。

これで下3桁 (しもみけた) が作れそうだ。3桁を「みけた」と読ませるのはちょっと苦しいが間違いではない。

で、結局「下3桁の合計を2乗する」という計算方法にした。これで計算結果が7桁になりそうな気配がある。しかし次に最大の難関が待ち受けていた。7桁の数字が出ても、郵便番号じゃないことが多いのである。調べると日本の郵便番号の使用率はたったの1.4パーセントだ。てきとうな7桁の数字が出ても、98.6パーセントの確率でそれは郵便番号じゃないただの数字である。

では、この1.4パーセントの当たりくじをどうやって引いたのかというと、数うちゃ当たる作戦である。

日本には複数の「田野」、複数の「和田」がある。このように、下3桁の総和だして2乗しろというメッセージを作る方法は何パターンもある。

この画像に載っている以外のパターンも試しているので、実際に試したのはだいたい100パターンほど。

100パターンをいちいち手計算していては日が暮れるので、計算と判定を自動化した。ようやく1つだけ当たりくじが見つかり、思わず叫んだ。

このように謎解きゲーム制作には「しもみけ」のような奇跡と、「数うちゃ当たる作戦」のような泥臭さの両方が必要である。すべてはみんなに解いてもらうときの驚きや感動のため。なので謎を解く側の人には多少オーバーリアクション気味になってくれたほうが、謎制作者としては報われる。(もちろん無理にそうである必要はないですが…。)

現場に行った

「場所謎解きゲーム」を作るにあたり、1つ決めていたことがあった。それは、ちゃんと現場に行くこと。ぜんぶの謎の場所に行くのはさすがに大変なのであきらめたが、せめて一つぐらいはちゃんと現場に出て謎を作りたい。そこで、元祖場所謎解きゲームともいえる「ここはどこでしょう?」へのリスペクトの気持ちも込め、「ここはどこでしょう?」の問題だけは自分で撮影に行った

というわけで東所沢駅へ来た。
線路沿いを歩き
トラクターを追いかけるように町域「城」へと向かう。
来た。滝の城址。このあたりの町域が「城」である。
さすがにこれを問題にするのは難しすぎるか。
なんか面白そうだけど「ここはどこでしょう?」には向いてない。
ここはよさそう。神社 + 鉄道 + 城で場所をしぼりこめる。ちゃんと解き筋がある。

その後、電車が来るのに合わせて何枚も写真を撮り、最後はいい感じにトリミングして難易度を調整して完成。

こうして「ここはどこでしょう?」リスペクトのオリジナル問題の完成である。

検索謎について

ふつうの謎解きゲームでは検索禁止の場合があるが、今回の謎解きゲームはむしろ積極的に検索しないと解けない問題である。こういう謎解きゲームは検索謎と呼ばれている。

検索して正解にたどりつくことの楽しさを筆者に初めて教えてくれたのは「ここはどこでしょう?」である。「ここはどこでしょう?」がどうして楽しいかと言うと、自分が重大事件の刑事になったような気持ちを味わえるからだ。もしも犯人特定につながる重大な1枚の写真がよくわからない場所の風景だったらどうしようか?警視庁捜査第一課はGoogleを駆使して血眼になってその場所を探すであろう。つまり、刑事が本当にやっているかもしれないことをやれるのだ。

検索謎にはそういう面白さがある。もう少し一般化していうと、フィクションではなく本当に世の中に存在する事象にたどり着く面白さである。真実にたどり着く面白さだ。

そして「ここはどこでしょう?」の次に本格的な謎解きゲームとして検索謎の面白さを教えてくれたのは零狐春SICKS MONSTERS No.5 Σφίγξ(スフィンクス)である。友人と集まってワイワイと検索しながらポンポンと真実にたどり着くのがあまりにも爽快で、自分もそういう謎を作りたいと思っていた。

しかし、今回実際に作ってみて、検索謎を作るのには独特の大変さがあった。Googleが優秀すぎるので言葉一つですぐに答えにたどり着けてしまう。かといってヒントを減らすと今度は難しすぎてしまう。少しの味つけで難易度が極端にぶれるのである。おまけに今回は場所謎解きだ。言葉は悪いが、答えの多くがなんの変哲もない普通の場所である。特徴のない場所に対しどうやって謎を作るか、頭をひねりにひねった。

そのため、本来はスフィンクスのように「検索そのものが謎解きゲーム」にしたかったのだが、今回は主に「謎解きゲームの過程で検索を要する」というスタイルになってしまった。検索謎を作るのは本当に難しい。でも楽しい。まだまだ模索中です。

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