特別企画:安い店の高いメニュー 2024年1月2日

やよい軒の肉1.5倍のステーキ定食はごはんが進みすぎる

好きなチェーン店で一番高いメニューを食べてきてというありがたいオファーがきた。

筆者は定食が大好きなのでまずやよい軒が浮かんだ。社会人になったばかりの頃、やよい軒が家なんじゃないかというくらい通い詰めていたからだ。

近所にやよい軒がない街に引っ越してからめっきり食べる機会が減ってしまった。この機会にかこつけて行ってみたい。待ってろおかわり自由ごはんと漬物!
 

* こちらは「シリーズ・安い店の高いメニュー」の1本です。

1993年東京都生まれ。与太郎という柴犬と生きている普通の会社員。お昼休み時間に事務員さんがDPZを見ているのを目にしてしまい、身元がバレないかハラハラしている。

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やよい軒で一番高いメニューはビーフステーキ

さっそくやよい軒日ノ出町店まで来た。この店舗は新卒で入ったIT企業から転職し、エステティシャンをしていたときにお昼休みでよくお世話になっていた。すぐ近くにJRAがあるので、土日は新聞を広げたおじさんたちでにぎわっていた記憶がある。

英語表記は「TEISHOKU YAYOI」というのをはじめて知った。軒はどこへ。
店先にあるメニュー表を覗く。いつも鯖味噌かしょうが焼きばかり食べていたのでまじまじと眺めるのははじめてかもしれない。
「特ビーフカットステーキ定食【牛肉1.5倍】」税込1,720円!ロイヤルホストか??

通常の肉の量で1,150円とあった。570円分の肉を上乗せしてくれていることになる。
他の定食よりも圧倒的に高価格だが、肉がたくさん食べられるとなったらいいんじゃないでしょうか。意気込んで入店し、券売機で注文へ。 

味付けは悩みに悩んで和風ソースを選んだ。ごはんが進みそうなので……
ごはんはもち麦の普通盛り。どうせ白米をおかわりするので大盛りにするほどでもないという理論です。

注文を済ませ、席に着く。年末の15時過ぎ。店内は2組だけと閑散としているが、そこそこ大きい音量でジャズが流れており、気まずさはない。ゆっくりと肉を楽しめそうだ。

チェーン店最小単位のバイキングブッフェ「ごはんおかわり処」 

各席にお冷や漬物、ごはんのおかわりはセルフサービスであるとお知らせがある。

よく通っていた5年前くらいは席に漬物があったように思う。コロナ禍を経て変わったのだろうか。セルフサービスのコーナーはどこか店内に目を配る。

絶対にここだ。
ごはんおかわり処。漬物はこのまま持って行ってもいい。うれしい。
席に漬物と小皿を持っていき、ステーキを待つ。

ごはんおかわり処には漬物、お茶漬け用のだし、おわかりのごはん、お水とお茶があった。すべておかわり自由だ。ごはんおかわり処はチェーン店最小単位のバイキングといってもいい。おしぼりとか子供用のカトラリーもあってありがたい。

「ごはんおかわり処」という語感が気に入ってつい何度も打ってしまう。ごはんおかわり処。すてきなネーミングだ。筆者がもしもアパートを持つことがあったら、ごはんおわかり荘とか、メゾンごはんおかわり処と名づけようと思う。おかわりは各自の部屋で用意して適宜してください。

1.5倍ステーキとのご対面、進みすぎるごはん

店内のジャズを聴きながら、ここらへんで働いていたときのことを思い返す。売り上げを入金しようとATMに行ったら会社の口座が凍結されていて入金できず、その翌月に倒産したんだよな。未払い賃金回収するの面倒だったな。

香ばしい思い出に浸っていると本当に香ばしいにおいがしてきた。ステーキの登場だ!

「特ビーフカットステーキ定食【和風ソース】」よくきたね。
肉がどっさりだ!!!

野菜はブロッコリーとポテトサラダのみという思い切りがいい。変にミックスベジタブルとかでごまかさない。あとナポリタンもうれしい。 

つやつやでうつくしい肉。去年も年末に肉を食べたな。
この日15時にして初ご飯だったのでカロリーを前に余裕のない顔をしています。
口いっぱいにものを入れることに勝る幸福があったら教えてほしい。
うめえ~~~!

おそらく赤身肉なのに、ちゃんとやわらかさがある。こりゃうまい。和風ソースにしたのもよかった。米がばくばく進む。 

漬物にもぴったりだ。お互いを引き立て合う食感。
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3切れくらい食べただけで米がなくなった。まずい。

1切れ当たり3口以上米を食べている。肉は15切れくらいある。このままだと胃袋3つくらい必要になってしまう。軌道修正する必要がある。

ひとまずおかわりだ。胃袋が満腹に気づかないスピードで平らげてしまえばいい。
ごはんおかわり処で米を調達する。昔は大きい炊飯器がどーんとあり、自由によそう方式だったが、今は自動で盛り付けてくれる機械がある。
 

ごはんがぷりぷり出てくる。かわいいね。
おかわり1杯目。今配膳されてきた定食と言われても全く違和感がない。
白米もちゃんとうまい。

脂たっぷり!という感じの肉ではないので飽きがこない。それどころか2杯目でもどんどん米を食べてしまう。参ったな。

漬物と醤油で味変。さっぱりしてこれもこれでおいしい。
とはいえ腹にたまってきたな……

苦しいというよりも、米の糖分が直接頭に回ってきている感じがする。ぼーっとしてくる。
このまま肉を平らげて終わらせることもできる。しかし近年のやよい軒のすばらしいところはお茶漬け用にだしサービスをはじめた点だ。これを堪能しないで帰ることはできない。

店先でもだしアピールをしている。
漬物とだしがおかわり自由だったらもう住めちゃうよな。だめだけど。
ここに漬物を乗せますでしょ。
そして肉をライドオン。

合う合わないよりも、やよい軒に来たものの礼儀としてお茶漬けにする義務感に駆られた。
上品なだしの香りのなかに明らかに浮いているわんぱくな匂いのやつがいる。

味の調和を探っている。だしはうまい。

ソースのパンチで感じなかったが、肉自体に下味がつけられているようで、コショウの存在に気づく。でもまたやるかと言われたらやらない食べ方です。肉を食べきり、残りの米をだしで流し込む。
 

ごちそうさまでした。
このあと電車に乗って帰ることを思い出して固まっている。

欲張らない者がやよい軒を制す 

おかわりするタイミングを図るために度々ごはんおかわり処を監視していた。

2回おかわりをした。米を計3杯たべた。1.5倍の肉と3杯の米だ。大満足である。

大満足であるが、そのあとしっかりおなかを壊した。欲張りすぎたのだ。こういう余裕のなさで痛い目をみる人生だった。おかわりできるといわれると絶対してしまうし、バイキングでカレーを見たら絶対に食べてしまう。味の予想はついているのに。

今年で31になる。そろそろ落ち着いた大人になっていい頃だ。バイキングでカレーを食べなくても満足できるように、ピノを3粒食べて残り半分を明日の自分に分けてあげられるように、そんな余裕のある欲張らない大人になってやよい軒を楽しむ年にしたい。 

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