特集 2016年10月10日

かっこよくなるためのたった155の方法(14周年企画まとめ)

ひとつぐらいは使えるものがある
ひとつぐらいは使えるものがある
2002年10月7日にデイリーポータルZがはじまった。毎年この日には特別企画を行っている。
今年は14周年にちなんで140本更新だった。14本にすればいいのに勢いあまって10倍にしてしまった。

テーマは「かっこいい」。

ライター全員に呼びかけて155本もの記事が集まった。12時間で155本なので5分弱に1本追加していた計算になる。

当然見落としている記事もあると思うので、改めて155本をカテゴリに分けて振り返ってみたい(林)。
インターネットにラブとコメディを振りまく、たのしいよみものサイトです。

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アイテムひとつでファッショナブルになる

日常にひとつ足すことでかっこよくなる方法である。例えばこんなのだ。
刑事ドラマのワンシーンのようだが実際は「実際は、iPadでヒカキンのYouTubeをみたいという息子が、パスコードロックのパスワードを教えろと電話をかけてきた」
などファッショナブルな方向でかっこいいを実現した記事があった。最後のはファッショナブルと言うには度胸がいるが、いい切ってしまおう。

ほか、このカテゴリに入るかっこいいは以下5本
前掛けをつけて一升瓶を持っているとかっこいい
柄on柄がかっこいい
和装で和傘をさした時は下を向くとかっこいい
大人になった今、敢えてカバンの「中学生持ち」をするとかっこいいし楽

○○に見えるからかっこいい

もはやデイリーの記事の頻出パターンになった、なんとかに見える系のかっこよさである。
今日から使えるかっこよさばかりである。ちなみに紀伊国屋のジップロックに入っている肉はまいばすけっとで買ったとのこと。

この撮影のまま、僕のノートパソコンにはKGB管理のシールが貼ってある。駅前のタリーズで注目の的だ。

ほか、○○に見える系のかっこよさとしてはこんなのがあった。

フラフープを片手で持って構えていると猛獣使いに見える!
でかい器がかっこいい
4人ぐらいで横一列にならんでモノクロにするとバンドっぽい
地面にぴったりしてると、チャンスを伺う忍者みたいでかっこいい

頭がよく見えるからかっこいい

このカテゴリの名前の頭の悪さといったらないが、そのままその意味だ。例えば
「人がそういうことを言ってるのを聞いて、通っぽいなと思っただけなのである。内容に触れないで済むところがいい。」だそうだ。
頭がよくというか、外国語への畏怖を露わにしてしまった気がする。このジャンルにはこんなかっこよさが寄稿されている。

おもむろに本を読み始めるとかっこいい
ブックバンドがかっこいい
親父の小言もヒエログラフだとかっこいい
PCで黒い画面に英語を並べるとカッコイイ
同時に2本の電話はかっこいい

強そうだからかっこいい

一転してフィジカルなかっこよさである。あくまでもそう見えるだけだが。
頭が良さそうに見える方法も頭が悪かったが、こちらはひねりのない頭の悪さである。外に強そうに見せる方法はこの通り。

堂々としているからかっこいい

いつでも堂々と何にも怯えずに生きていたいものである。そんな願望をインスタントに叶える方法である。
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この撮りかたがかっこいい

かっこよく撮影テクニックである。使えるものはすぐに実践してもらいたい。

かっこいい食べかた

もっとあるかなと思ったが、4つにとどまったのがかっこいい食べかただ。
インドではこの飲み方をしているそうだ。うまく飲んでるなと思ったがよく見るとこぼれてる。

小袋こそ歯で開けるとかっこいい
雪見大福は串にしても意外に自然
お弁当には3本のバナナを公園で食べよう

これとこれを組み合わせるとかっこいいぞ

平凡なもの同士の組み合わせでも意外なかっこよさが出現する。奇跡のようなかっこよさである。

かっこいいものを作ったぞ

いっそのことかっこいいものを作ってしまった猛者がこの3つである。
ダースベイダーだ!主にキャップがそうだ!

かっこよく既読スルーを伝える方法
腕にマジックでウロコ描くとアロワナみたいでかっこいい
アロワナの写真は個人的に苦手な模様だった。

これ本当に便利だ

155本のかっこいいのなかに、これは使える記事として出せるものがあった。3本だけなので全て写真付きで紹介したい。
片手パスワードはこんどからそうしよう。これなら片手で1台ずつ操作することも可能である。左手でツイッター投稿、右手で別アカウントでRTしよう。
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世間にかっこいいものがたくさんある

これまでは自分がかっこよくなったり、かっこよくする方法を考えたものだったが、世間には意外なかっこよさがあるのだという記事もある。
このパッケージについて「風邪がなおるどころかちょっとした知的生命体くらい形成し始めそうな勢いで」と書いている。
ここ10年ぐらい前から風邪薬が強くなってパッケージが派手になっているが、コルゲンコーワ(カエルの牧歌的なイメージのだ)がここまでカッティングエッジになっていたとは。

足で見つけたかっこよさ

かっこいいものとの邂逅。街で見つけたかっこいいものたちである。
同じ皿でもチャーハンとラーメンがある。
おじさんの躍動感たるや。デイリーポータルZにはおじさんを撮るのが得意なライターがふたりいるが、こちらは住さんの記事(もうひとりは安藤)。
ガムテープとは思えないクオリティである。顔のリアルな表情に目が行くが、よく見るとザビエルのような襟がついているのもいい。

高円寺の配電箱、さすがなかっこよさ
藤子不二雄Ⓐ先生が本当にカッコイイ!

かっこいい景色

景色がかっこいいという素直な記事も4本あった。こちらである。
巨大な建築物ってCGのようである。まわりの質感にまったく馴染んでないところがかっこいい。

人工物のない景色を歩くとかっこいい
バンコクの交通渋滞がかっこいい
プチパリを感じるセメントタイルがかっこいい

生きてるものがかっこいい

ネットで大人気の動物ネタを集めようとしたがあまりなかったので虫と植物も入れてしまった。生きとし生けるものはかっこいいのだ。
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そしてかっこよさは再び内省的なトーン戻る。

中2的なかっこよさ

かっこいいというテーマ自体が中学生っぽいのだが、それにこたえての中2マインドあふれるかっこよさについての記事もあった。
腕時計をふたつつけることに関してこの記事を書いた井口さんは「私のおすすめは時間をちょっとずらしておいて、写真屋にある受付時間・できあがり時間の時計みたいにすることです。」だそうだ。
そのかっこよさ難解すぎるだろう。

ほか、血管がかっこいい、筆記体がかっこいいなど中学校の教室が見えるようなものばかりでキュンとする。

頭蓋骨はどこにあってもかっこいい
血管を浮き上がらせるとかっこいい
手を交差してキーボードを打つとかっこいい
筆記体で書くとどんなワードもかっこいい
階段二段飛ばしはかっこいい
3つめの荷物は口でくわえる

ロボットみたいでかっこいい!

中2の進化系である。自分がロボットみたいでかっこいいという記事だ。
フエラムネを目にはめている写真は、こういうお調子者のクラスメイトいたわーという猛烈な既視感に襲われる。タイムスリップできる写真だ。
しかし乙幡さんと北村さんという群馬出身のライターが登場して群馬の人たちのロボットになりたい情熱が浮きぼりになった。

パワーグローブを装着すると何をしていてもカッコイイ
基盤シールを肌に貼ると機械人間っぽく見えてかっこいい

ひらきなおり

ひらきなおって堂々としているのがかっこいいという理屈での記事である。
堂々としているあまり、後ろの人たちがうつむいているのがおかしい。

「引」を全力で押す私かっこいい

かっこいいくすりの飲みかた

薬を扱った記事が2本あった。ちなみに1本目を書いたべつやくさんは実際に頭が痛かったらしく、このあと発熱して特別企画からリタイアした。
!

かっこいい=サングラス

かっこいい記事を集まって書こうとしたら3人がサングラスを持ってきたのだ。かっこいい=サングラス。おれたち永遠の中学生である。
!

それ、顔芸じゃないかのかっこいい

カテゴリ分けを考えているときに、これ、ただ顔を作っているだけなのでは?と気づいたのがこの2本
!
無理な体勢で真顔だとかっこいい
白髪染めを塗っているときはかっこよくなれる
これまた中学のクラスメイトにこんなやついたなと思わせる写真である。もしくは自分だ。

単純に見た目がかっこいい

スカッと見た目だけで言っているかっこよさである。気になったのはこちら。

情緒があふれててかっこいい

一転してストレートなかっこよさではなく、そこに潜むポエジーに惹かれるかっこよさについての記事もいくつかあった。
情緒というか、「愛」というカテゴリにしたいタイプのかっこよさである。

妄想かっこよさ

そんな状況ないけどあったらかっこいいよねーという脳内イメージを具現化した記事である。

分類不可能

どうしてかわからないけどかっこいいものがこれらである。かっこ悪いわけではないのだが(たぶん)、理由が説明できない。

かっこいいってなんだろう

かっこいい理由もわからなければ、かっこいいかどうかもわからないものである。
長時間更新の後半に彗星のように現れるオルタナティブである。

余計な話

最後に紹介するのは、記事に余計なことが書いてあるものである。写真ではなく文章を引用していこう。
木の枝に引っかかったボールがかっこいい

「野球といえば、中学生の時に山下君とナゴヤ球場(まだドームはできていない)に中日戦を見に行った帰り、カツアゲにあって1000円取られたが、山下君は500円で済んだという。お互いに無言で1時間かけて地元に帰った。」
カチ割り氷にストローをさして一日中飲み歩く


「そのコンビニの店長(後にビデオの違法コピーの罪で逮捕される)に聞いたのだが、彼らはカチ割り氷にストローをさして、溶けた水を吸っているのだという。」
噴水をバックにするとかっこいい

この記事、バックにするとかっこいいと言いながら噴水にはいってびしょびしょになっているところが趣深い。

かっこよくなった

どれかひとつは琴線に触れたものがあったのではないかと思っている。

ちなみに知人は琴線を「ことせん」だと思っていた。
打ち合わせなどでも「それはことせんに触れるね」と言っていたが、その言い方があまりにも堂々としていたので周囲の人がわざとだと思って誰も注意しなかった。

155本を読んだ後だとその話すらかっこいいと思えるようになっている。

そしてデイリーポータルZがなにひとつ役立ったり儲かることをしないまま15年目に突入というのもかっこいい。

もちろんそれを読んでいるみなさんもかっこいい。
15年目もよろしくかっこいいお願いします。
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