コンセントの魔法陣
コンセントで周りを囲うと、何かを召喚しているみたいになった。 充電もできる魔法陣、あったら便利である。


野外で記事を書くことはないが、気温もちょうどよく気持ちよかったので、ちょっと書いてみようかなとパソコンを開いた。

wi-fiだけは、雰囲気じゃなくて実際にないと1文字も記事が書けないという現実を知った夕暮れだった。
シールで安心感を得るには、賃貸だと難しい。他にいい方法はないものか。
沢山なくてもいいのだ。ただ1つのコンセントを、壁に貼って静かに眺めたいだけなのだ。1枚の絵を見るように……。
コンセントと同じサイズのパネルを作った。これに絵を描いていこう。
写真を貼ってもいいのかもしれないが、一度柄に見えてしまったこともあり、写真だとどこか記号のようにも感じる。
自分で描いた、世界に一つだけのコンセントの方が、もっと味わい深く、身近なものに感じられるのではないか。
家のコンセントを観察しながら描いていく。よく見ると、ザラザラの面とつるつるの面があるので、できるだけそこの違いも描きたいところ。
いい……!!充電できそう……!安心感がある!!
絵画というものは、生活を豊かにするためにある。コンセントの絵は確実に毎日を豊かにしてくれるだろう。
自分が生み出したコンセントというところも味わい深い。我が子のようなコンセントである。いろんな意味で充電される。
いつでも充電できるってなんて素晴らしいんだ。これで、安心感に包まれて生活できる。
シールは家の中しか貼れないが、絵画ならどこにおいても問題ないだろう。コンセントのないカフェに持って行ってみよう。
後ろからのやさしい視線。スマホの充電が切れても大丈夫だ。
なかなか筆が進まない。書くのけっこう時間かかりそうだな……。
私にとって大事なのは実際に充電できるかどうかではない。充電できる雰囲気かどうかだ。
こういう「雰囲気」という役に立たないものが、意外と毎日の生活を支えているのかもしれない。
コンセントで周りを囲うと、何かを召喚しているみたいになった。 充電もできる魔法陣、あったら便利である。
野外で記事を書くことはないが、気温もちょうどよく気持ちよかったので、ちょっと書いてみようかなとパソコンを開いた。
wi-fiだけは、雰囲気じゃなくて実際にないと1文字も記事が書けないという現実を知った夕暮れだった。
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