だいすき! 牛肉特集
いつだって食べたいものと言えば牛肉……。5人のライターが、いまあらためて向き合いました。5日連続でおおくりします。
7/24 豚を牛に置き換えて作る二郎風ラーメン「牛二郎」は予想以上にうまかった(玉置標本)
7/25 牛肉どまん中をできた瞬間に食べたい (江ノ島茂道)
7/26 七色ステーキ(パリッコ)
7/27 牛汁は、豚汁よりちょっとごちそう(べつやくれい)
7/28 焼肉で牛タンだけを食べて満たされたい(月餅)
そしてそして! 「デイリーポータルZをはげます会」では、2023年7月31日まで牛肉のプレセントキャンペーンを実施しています。えっ……急に……なんで……? 怖すぎてすみません。事情はこちらからどうぞ!
牛タンが食べたい
子供の頃、筆者にとって焼肉といったらタレをたっぷりと絡めたカルビで白いご飯をかきこむ、という行為を表す言葉だった。ごはんが好きなのは今も変わらないが、30歳を目前にしてタレと脂のコンビネーションに圧倒されてしまうようになった。
それでも牛タンだけはいくらでも食べられる。レモン汁で食べるだけで脂がリセットされる気がするし、サクサクコリコリとした食感がうますぎる。
通常の焼肉をしつつ、食べる肉は牛タンのみ、ということにしたいので以下のルールを定めた。
・お肉は牛タンだけ
・野菜やご飯などのサイドメニューは頼んでもよしとする
・お酒もOK
・無理はしない
牛タンのうまさに世界が気づいた
牛タンだけを食べられるなんていい企画にあたったなあ。背後の壁に貼られた張り紙に気づいたのは、そうひとりごちた次の瞬間だった。
牛タンが高騰しているらしい。確かに2年前くらいからやたらと高くなったな、と思っていた。
どっかの焼肉屋では「世界が牛タンのおいしさに気づいてしまい仕入れがむずかしくなってしまった」と言っていた。本当かどうかはわからないが、納得のおいしさなので世界のみんなが牛タンの魅力に気づくのはいいことだと思う。でもかなしい。
実際には日本でよく食べられているオーストラリア産の牛肉が干ばつや森林火災の影響で高騰したからとか、中国で人気になったからとか、単純に円安の影響とか、調べると色々出てきた。なんか、そういうことらしいです。
確認したら1種類1皿までとのことで、厚切り牛タンと、上タン塩と裏メニューのタン下の3皿を注文した。1皿きりじゃなくてよかった。
牛肉ってミルキー
前菜のキムチとナムルをつついていると、厚切り牛タンがきた。
この焼肉屋は肉の種類によって店員さんが焼いてくれる。焼く前に写真を撮らせてもらったときに「今日は牛タンしか食べちゃダメな日なんです」と話したら苦笑いをされた。変なことを言ってごめんね。
この厚切り牛タンは表面をさっと焼いてレアめで食べるのがおすすめらしい。1分もしないうちに裏返していた。こんな牛タン初めてだ。
表面はサクッとしているが、中が想像以上にレアで、噛めば噛むほどに牛肉の香りが広がる。こういうとき、牛乳ってほんとに牛の乳なんだなあ、と思う。ミルキーさがあるのだ。
最高の出だしだ。しかも次に来るのも牛タンだ。これはごはん何杯でも行けちゃうぞ。
牛タンとネギという友愛の象徴
お次はねぎ上タン塩。おいしいが約束されたコンビだ。
これも店員さん焼いてくれるという。ねぎを乗せるタイミングがわからない素人の筆者からするとものすごくありがたい。
ねぎと塩とレモンってそもそもなんにでも合うけれど、なかでも牛タンとの相性は頭一つ抜けていると思う。ねぎと牛タンは友愛の象徴。
ねぎがより一層、牛タンとごはんとの相性を加速させる。うますぎる。最後の晩餐は牛タンにしたいと真剣に思っています。