特集 2015年8月24日

冷凍うどんのようなツルツル、モチモチの麺を作る方法

冷凍うどん。これと同じ食感のうどんを作ります。冷凍保存も可能です。
冷凍うどん。これと同じ食感のうどんを作ります。冷凍保存も可能です。
サッと茹でたり、電子レンジで加熱したりすれば食べられる冷凍うどん。手軽で、便利な、美味しいうどんです。

食べたことがある方ならばご存知のとおり、冷凍うどんはツルッとした滑らかさと、モチモチとした弾力のある食感が特徴的です。

実は、このような食感にするにはある秘密があります。家庭でも実現可能です。
1972年生まれ。元機械設計屋の工業製造業系ライター。普段は工業、製造業関係、テクノロジー全般の記事を多く書いています。元プロボクサーでウルトラマラソンを走ります。日本酒利き酒師の資格があり、ライター以外に日本酒と発酵食品をメインにした飲み屋も経営しているので、体力実践系、各種料理、日本酒関係の記事も多く書いています。(動画インタビュー

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> 個人サイト 酒と醸し料理 BY 工業製造業系ライター 馬場吉成 website

材料に秘密あり

市販の冷凍うどんは袋から出すとこんな感じになっています。
カッチカチに凍っている。でも解凍すればツルツル、モチモチ麺。
カッチカチに凍っている。でも解凍すればツルツル、モチモチ麺。
ひとかたまりに凍っている麺を熱湯で1分程度茹でるか、電子レンジで加熱すれば食べられます。
簡単にツルツル、モチモチのうどんが食べられる。普通の麺を一度冷凍して戻してもなかなかこうはならない。
簡単にツルツル、モチモチのうどんが食べられる。普通の麺を一度冷凍して戻してもなかなかこうはならない。
初めて食べた時には、「冷凍なのに食感とか本格的で美味しい!」と驚いたものです。
冷凍うどんは全体的に白く、表面がやや透き通った感じ。
冷凍うどんは全体的に白く、表面がやや透き通った感じ。
この一度冷凍しているのにツルツル、モチモチとした冷凍うどんの食感。冷凍技術の向上というのもあるのですが、もう一つ大きな理由があります。

それがこちら。
「加工でん粉」と書かれていることもあります。
「加工でん粉」と書かれていることもあります。
通常、うどんを打つ際には小麦と塩と水で作りますが、冷凍うどんにはもう一つ、タピオカ粉が入っています。

タピオカ粉はキャッサバという熱帯地域で多く生産されている芋からとれるでん粉。丸い粒状になったものが入ったジュースやゼリーを見たことがある人も多いかと思います。
製菓材料店などで買えます。
製菓材料店などで買えます。
このタピオカ粉は透明度が高く冷えても固まりにくい、粘り気が少ないなどの特徴があります。こういった特徴を用いて冷凍うどんのツルツル、モチモチとした食感を出すのです。うどんの他、モチモチした食感のドーナツなどにも使われています。

熱帯の植物から作られるものですが、モッチリ好きの日本人には割と身近な存在なのです。

家庭でも作れます

中力粉が無かったので薄力粉と強力粉をブレンドして使用。
中力粉が無かったので薄力粉と強力粉をブレンドして使用。
冷凍うどんのようなツルツル、モチモチのうどんは家庭でも作る事が出来ます。

材料は、小麦粉、水、塩、タピオカ粉。タピオカ粉は製菓材料店などで入手可能です。アマゾンなどでも買えます。

では、実際に作ってみます。
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材料以外普通のうどん作りと同じ

ツルツル、モチモチとした自家製の冷凍うどんの作り方は通常のうどん作りとほぼ同じです。

まずは材料となる粉を混ぜ合わせます。
薄力粉75g。強力粉75g。タピオカ粉50g。水100ml。塩大さじ1の配分で作りました。
薄力粉75g。強力粉75g。タピオカ粉50g。水100ml。塩大さじ1の配分で作りました。
小麦粉は中力粉を使います。無ければ薄力粉と強力粉を半々で混ぜても構いません。
水は少しずつ加えて混ぜ合わせていく。
水は少しずつ加えて混ぜ合わせていく。
小麦粉とタピオカ粉をよく混ぜ合わせたら塩水を少しずつ加えながらこねてまとめていきます。
こねてひとまとめにしたら、袋に入れて15~30分程度熟成。
こねてひとまとめにしたら、袋に入れて15~30分程度熟成。
手につかない程度にまとまったらしばらく置いて熟成。
熟成させた生地を足で踏むなどして伸ばしてから折り畳み、再び踏んで伸ばす。製麺機欲しい。
熟成させた生地を足で踏むなどして伸ばしてから折り畳み、再び踏んで伸ばす。製麺機欲しい。
続いて足で踏むぐらいの圧をかけてなんども伸ばします。
踏んで伸ばした生地を30分程度休ませ麺棒で伸ばす。
踏んで伸ばした生地を30分程度休ませ麺棒で伸ばす。
しばらく生地を休ませたら打粉をふって麺棒で伸ばします。
茹でると太くなるので、思った太さよりも細めに切るのがいい。
茹でると太くなるので、思った太さよりも細めに切るのがいい。
折りたたんで適当な太さに切り分けたら麺は出来上がり。これを茹でていきます。
10分弱茹でる。硬めに茹でます。
10分弱茹でる。硬めに茹でます。
時間にして10分弱。冷凍後、食べる際に再加熱されるので少し硬めに茹でます。
この時点で食べてもツルツル、モチモチです。
この時点で食べてもツルツル、モチモチです。
茹で上がりは全体的に白く、表面はやや透明。冷凍うどんを調理した時と同じようになります。
冷水でサッと流してシメる。
冷水でサッと流してシメる。
茹で上がったら冷水でサッと流します。この時点で食べても、もちろん冷凍うどんのようにツルツル、モチモチのうどんとして美味しく食べられます。

自家製タピオカ粉入りうどんも冷凍OK

通常のうどんとタピオカ粉入りのうどんはここからが違う所。タピオカ粉入りの麺は、茹でた麺を冷凍で保存できます。
そのまま冷凍。クッキングシートを敷くとよい。
そのまま冷凍。クッキングシートを敷くとよい。
茹で上がった麺の水気を切ったら冷凍庫に入れます。冷凍するときはクッキングシートを下に敷くと皿や冷凍庫内のプレートに貼りつかず便利です。
自家製冷凍うどん完成。
自家製冷凍うどん完成。
食べるときは市販の冷凍うどんと同様に、熱湯で1、2分加熱すれば食べられます。
熱湯で1、2分。自家製冷凍うどんもすぐに食べられる。
熱湯で1、2分。自家製冷凍うどんもすぐに食べられる。
解凍調理したものはボソボソにはならず、茹で上がりと同じようにツルツル、モチモチのまま。美味しくたべられます。
解凍調理してもツルリとうまい自家製冷凍うどん。太さのバラつきは私の切る技術のせいです。
解凍調理してもツルリとうまい自家製冷凍うどん。太さのバラつきは私の切る技術のせいです。
保存用に自家製で乾麺を作るとなると、乾燥工程などかなり大変です。これなら通常のうどん作りと同じ工程で作る事が出来て、あとは冷凍するだけ。簡単に出来ます。

是非試してみてください。

ちなみに、他の粉でやるとどうなるか

ところで、タピオカ粉はキャッサバ芋から出来るでん粉ですが、日本ではスーパーなどで簡単に手に入るでん粉の粉があります。
片栗粉。本来はカタクリの草の根茎からとったものですが、今は主にジャガイモからつくられたでん粉。
片栗粉。本来はカタクリの草の根茎からとったものですが、今は主にジャガイモからつくられたでん粉。
片栗粉です。こちらでも同様の配分でうどんを作ってみました。結果としてはタピオカ粉同様に白く表面がやや透明で、ツルツル、モチモチの麺となり、同じように冷凍できます。
食感以外、見た目も味も大体同じです。
食感以外、見た目も味も大体同じです。
ただし、タピオカ粉の物よりもやや弾力が強く、硬めに出来上がります。

更にこちらのでん粉の粉でもやってみました。
コーンスターチ。トウモロコシのでん粉。お菓子によく使われている。
コーンスターチ。トウモロコシのでん粉。お菓子によく使われている。
コーンスターチです。こちらもスーパーなどで簡単に手に入ります。こちらも同じ配分で作ってみました。
こちらも食感以外、見た目も味もほぼ同じ。太さのバラつきは気にしないでください。
こちらも食感以外、見た目も味もほぼ同じ。太さのバラつきは気にしないでください。
結果としては、わずかに透明感が少ないもののほぼ同じような色合いで、タピオカ粉同様のツルツル、モチモチの麺となります。しかし、片栗粉よりも更に弾力が強くかなり硬めです。

タピオカ粉がすぐに手に入らない場合は片栗粉、コーンスターチでも代用可能ですが、分量を少な目にするなどの調整が必要なようです。

いずれにしろ、家庭にあるもので出来るので、興味のある方は是非試してみてください。

面倒な人は買いに行こう

勝手に続けていた夏の手作りシリーズ、ミントタブレットミロ砂糖ときて、今回は冷凍うどんでした。

世の中にある加工食品もやろうと思えば家庭レベルで結構作れるもので、実験的にやってみるのは面白いです。しかし、基本的に手作りというのは面倒なものなので、特に何か強い思い入れが無いのであれば、完成品を買ってくることをオススメします。

ちなみに、カールなどのお菓子は家庭で作る事はほぼ無理です。エクストルーダーという特殊な食品加工装置が必要です。マーガリンなども結構な設備が必要なので、家庭では出来ません。出来ないものは買ってきましょう。
手づくりは楽しいけどね。同じように作るのは難しい。そういうのはプロに任せるのがいい。
手づくりは楽しいけどね。同じように作るのは難しい。そういうのはプロに任せるのがいい。
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