特集 2022年11月5日

賞をもらったエピソード集~原寸大F1づくり優勝、お笑いサークル団体戦一位など

苦労して作品を作ったり、一生懸命活動に打ち込んだりした結果なんらかの賞に輝くと、世の中に認められえたようで報われた気分になります。いっぽうで何の気なしにやった行動がポロっと小さな賞に輝いてしまうこともあります。それはそれで「お得!!」と思います。

栄光からお得まで、今までにもらった賞についてのエピソードを、ライターに聞きました。

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意外な受賞歴の数々

こんにちは、編集部 石川です。
当サイトで10月にヒットした記事がこちら。

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10月1日(土)、2日(日)の2日間、「妖怪盆踊り」というお祭りが開催された。そこで行われた「妖怪コンテスト」で、なんと優勝してしまった。

圧倒的完成度の化けわらじ(舌が動く!)にくわえ、妙にコミカルで社交性の高いその振る舞いも話題となりました。

そんなわけでこの記事にちなみまして、この記事ではライター&編集部のメンバーに「優勝/入賞したこと」をきいてみました!

 

エアライフル射撃・九州大会優勝
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受賞した人:
山本千尋

大学生の頃、エアライフル射撃部に所属してまして、ある年の九州大会で優勝しました。止まった的に弾を撃って総合点を競うシンプルなものです。

決勝戦は、ギャラリーに囲まれての10発打ち込みです。撃つたびに点数を読み上げられ周りからリアクションされるという、メンタルがめちゃくちゃ削られる内容でした。

なお、わたしが優勝できたのは、ファイナリストの半数が二日酔いだったからです。

半数二日酔い、マンガみたいなシチュエーションです。 スポーツマンガじゃないやつ。

 

アメリカの学校のハロウィンコンテストで優勝
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受賞した人:
ほりべのぞみ

小学生の頃アメリカの現地校に通っていたのですが、学校のハロウィンコンテストで優勝しました。

アメリカのハロウィンでは衣装はお店で買う派、簡単なもので間に合わせる派、何週間もかけてすんごい衣装を手作りをするハードコア派(大体親が)に分かれていたのですが、4年生の時に母が猛烈にやる気になって2週間かけて作ったバースデーケーキの衣装で優勝しました。

私も嬉しかったのですが、ハードコア組の仲間入りをできた母が一番喜んでいた覚えがあります。

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こっちは妖怪ではなくケーキ。完成度の高さ!

 

ランニング着こなし選手権で優勝
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受賞した人:
宮城剛

2020年1月のハゲロックフェスティバル内で開催されたランニング着こなし選手権で優勝しました。

ステージ上での自己アピール後にステージ下で他の参加者を見ながらご飯を食べていたら「あまりにも自然で素晴らしい」と評価されました。

とても嬉しかったので歌にもしました。

「あまりにも自然で素晴らしい」という評価。

 

「新入生ボート漕ぎタイムアタック」優勝
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受賞した人:
唐沢むぎこ

大学時代、ボート部主催の「新入生ボート漕ぎタイムアタック」で優勝しました。

オールを漕ぐ「ローイングマシン」で1分間に何回漕げるかを競います。座った姿勢で、足元にある持ち手を胸の前までひっぱるキツイ運動ですが、優勝賞品のクロバス(生徒が授業の単位の取りやすさを評価した非公式冊子)欲しさに参戦しました。

私は誰よりも真剣に臨み、マシンが高速で動く金属音、私の「ハッ、ハッ」という選手ばりの息遣いがこだましました。

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結果、私が1位に輝きました。「他の子が捨てられなかかった恥を捨てた」のが勝因でしょうが、筋肉で得た優勝は嬉しかったです。

同窓会で毎回言われるタイプの受賞です。

 

ホラー映画のプロットコンテスト最終選考
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受賞した人:
小堀友樹

清水崇監督(呪怨を作られた方)が主催しているホラー映画のプロット募集コンテストみたいなのがあって、応募したら最終選考くらいまで残りました。

最後は清水さん直々の面談があるとのことで「これは本当に映画化の可能性もあるのでは?」と意気込み、ジャパニーズホラーは苦手なのですが、清水さんの映画をしっかりと拝見し(呪怨めちゃくちゃ怖かったです)面接に挑みました。

面接では清水さんに「映画のシナリオを書いたことはありますか?」と聞かれました。嘘をついても仕方がないので「一度もありません」と答え、「1本書くのにどれぐらいかかりそうですか?」という質問には「書いたことがないのでちょっとわかりません」と正直に答え、「好きな映画は?」という質問には、「ロボコップです」とこれもまた正直に答えました。すると清水さんの頭上から「こいつではないな」という思念体がまろび出てきて、「僕もそう思います」と私の頭上から出てきた思念体で答えました。

唐沢さんみたいにまっすぐ挑んで優勝する人もいれば、小堀さんのようにまっすぐ挑んで思念体が出てしまう人もいます。

 

会社の研修でダンボールのF1カーを作って優勝
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受賞した人:
まいしろ

「ダンボールで実寸大のF1カーを作る」という会社の研修で優勝しました。

チームにわかれて3時間ぐらいかけて車を作り、作り終わったあとは人力で押してレースをしました。レースではもちろん優勝、個人でも投票でMVPに選ばれました。

かなり楽しかった気がするのですが、トロフィーをもらうときに上司に「まいしろさん、普段の仕事と比べて熱心すぎない?」と言われたのが恥ずかしすぎて細かいことは覚えてないです。研修だけ張り切ると恥ずかしいので本当にやめた方がいいです。

F1仲間として他人事とは思えません。

 

いったん広告です

プラスチックストローに代わるアイデア・ベスト10入り

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受賞した人:
高瀬雄一郎

タピオカミルクティーは黒糖麩菓子で飲むと美味い」の記事を書いたあと、友だちにすすめられて東京都の「プラスチックストローに代わるアイデア募集」というコンテストに応募したら、ベスト10に入選して小池都知事から賞状とマイボトルをもらいました。(公式発表

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もらった賞状とマイボトル

ベスト10の中から最優秀賞をきめるプレゼン審査に参加したのですが、小池さんから「これのメリットは?」と聞かれ、機能でもエコでもなく「楽しいです!」と答えたのをおぼえています。

あとプレゼンの最後に「詳しくはDPZで」と紹介したら、何人かからデイリーならこれやりそうだという雰囲気の「あー!」がありました。

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いま明かされる記事の後日談。都知事の権力で巷で不評の紙ストローを全部これに変えてほしいです。

 

TwitterのBotコンテストで優勝
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受賞した人:
石川大樹

10年くらい前、TwitterのBotコンテストで優勝したのを思い出しました。

当初は「1376円」とか適当な値段を言うとその金額ぴったりで買える商品をAmazonや楽天で探してきてくれるというもので、地味に月3000円ほどのアフィリエイト収入がありました。

それだけだとつまらないので会話機能をつけたり、アイコン作成機能(なんだかよくわからない抽象的な画像のアイコンを返す)、サイン機能(「○○さんへ」っていうサインの画像を生成して返す)、カブトムシと仲が悪い(クワガタのアイコンだったので。フォロワーがカブトムシの話をすると怒る)などどんどん機能追加していった結果、「謎にキャラクター性があって面白い」ということで賞をいただきました。

フォロワーもけっこう多く、たくさん話しかけられ愛されていたのですが、TwitterやAmazonの仕様が変わってうまく動かなくなったり、システム的にも古くなって数年後にメンテナンスをあきらめました。いま当時Botが使っていたIDを見に行ったら違う人が使っていました。

人格を感じるものを作ってしまうと、失ってからが切ないですね。

いまでも年に1回くらい「復活しないんですか?」っていう質問がきます。

 

東京タワーを階段で登る大会で優勝
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受賞した人:
林雄司 

中学生のころ、東京タワーを階段で登る大会で優勝しました。速さじゃなくて秘密の規定時間にいかに近いかどうかで決めるという謎ルールでした。
適当に登ったら規定時間ぴったりでした。
景品はミニチュアの東京タワーの横にカレンダーがついた王道のお土産でした。
友だち3人とかで出たのでそのお土産はワールドカップの優勝トロフィーのように家々を回って最終的にどうなったのか忘れました。

そのトロフィーがいまメルカリで2万以上の値がついているそうです。思い出を金額に変えるメルカリ。

 

ジャンケン負け抜き戦、第3位
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受賞した人:
米田梅子

小学校5年生の時、クラスのレクレーションイベントで行われた「ジャンケン負け抜き戦」で第3位にランクインしました。

クラスメイト30人全員が参加するリーグ戦で、タイトルの通りジャンケンに負けた人が次の試合(ジャンケン)に進めるという企画です。

入賞者には、担任手製の表彰状が渡されました。

表彰状をもらう機会がほとんどなかったため少し嬉しかったのと同時に、「これはジャンケンが弱い証明書だ」と、気分が曇ったのを覚えています。

この思い出は大人になった今でも、「ジャンケン負け抜き戦第3位だったし、負けるかも」と、ジャンケンをする際の思考に作用しています。

祝福のはずが呪いに…。

 

お笑いサークルの大会で団体一位
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受賞した人:
トルー

大学生の時、お笑いサークルに入っていました。そういうサークルの大会が年に何回かあって、確か一回くらいいいことあったんだよなと当時のサークルのブログを見返したら、団体で一位、個人部門(コンビ)で五位になっていました。

始まったばっかりの大会で強い大学が出ていなかったりしたのですが、それでもすごく嬉しかったです。僕は半そで短パンで小学生を演じていて、紙芝居にすごく驚くっていうのをやっていました。ブログの写真が小さくて年月を感じました。

団体一位がどういうことなのかわからなかったので聞いてみました。

「同じサークル内で漫才、コント、ピン芸をやる3グループをまとめて1チームにして、剣道の団体戦みたいに先鋒戦、副将戦、大将戦みたいにして戦っていた気がします」(トルー)

とのこと。そんなチーム戦みたいなお笑いバトルがあるんだ…!

 

地元のロードレース(マラソン)で入賞
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受賞した人:
小堺丸子

小学生の時、地元のロードレース(マラソン)に出て入賞していました。当時は早起きして犬の散歩がてら父と土手を走っていたのもあってか、毎回メダルをもらえていました。たしか1キロ程度の短い距離です。

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一番古い銀のメダル、今見るとすごく良いですね(昭和60年!)。

このときは先頭を走っていたのにゴール直前でコースを間違えてしまい抜かれて凄く悔しんだのを覚えています。

銅メダルは少年少女サッカー大会のときのメダルです。めちゃくちゃ弱小だったのですが、当時まだ女子チームが少なくてもらえました(たぶん3チーム中3位)。

ぜんぶ葛飾区という狭い範囲ですが、ズシリと重いメダルはもらえると嬉しいですね!

こういうメダルが立派なの、昭和の景気の良さを感じますよね…。

 

noteのコンテストでグランプリ
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受賞した人:
ぬっきぃ

noteのコンテストでグランプリを受賞し、賞金を貰ったことがあります。

2018年、漫画と報道を題材にしたコンテストに応募しました。「(記事をかいてお金をいただいている)プロがコンテストに殴り込みに行くのはいかがなものか…」とちょっと悩みましたが、税金の催促が重なりまくり、にっちもさっちも行かなかったので、なりふり構っていられない…と賞金目当てで応募しました。

「報道」とついているので、応募作品は説教的な作品が多く見られたので、当たり障りのないものを描こう。と考え、読んだ人が、へー、そうなんだ。思えるようなことを描きました。

結構気に入っていて、まぁ、描いてて楽しかったしいいか。と思ってたらグランプリをいただきました。

まさかの40万をいただき、無事税金を払えました。本当に助かりました。

あのときはありがとうございました。noteには足を向けて眠れません

まさに「獲った」という感じの賞。金額がすごい!
 

いったん広告です
小学校中学校と皆勤賞
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受賞した人:
安藤昌教

体だけ気持ち悪いくらい丈夫で小学校中学校と皆勤賞でした。卒業式かなにかで表彰されましたが、恥ずかしいからやめてくれと思いました。

意外な受賞歴がある人も多い中、今回いちばん「普通に納得」のエピソードでした。

 

次に江ノ島さん2連発が始まります。

サッカー大会でMVP
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受賞した人:
江ノ島茂道

小学校の頃、サッカーをやっていたのですが地域の小さい大会でMVPをもらったことがあります。

ディフェンダーをやっていたのですが自分のところに来たら誰も後ろには行けないという獅子奮迅の活躍で、メダルをもらったことがあります。

先日、そのメダルを捨てました。思い出をバンバン捨てるタイプです。

これは完全に意外。

 

デイリーポータルZ新人賞で優秀賞
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受賞した人:
江ノ島茂道

デイリーに入ったのが2014年のデイリーポータルZ新人賞で優秀賞を受賞したのがきっかけです。

せっかく書いたから応募するか、と気軽な感じで送ったのですがあんなにほめられたことないのでは?というぐらいほめられてニヤニヤしていました。

そこから光るズボンで原宿を歩いたり、犬になってフリスビーキャッチをする人生が始まるとは思いませんでした。

このときです。リンク先の個人サイトは消えているのでデイリーに掲載したこちらをどうぞ。折り畳み自転車のたたみ方がわからなくて自転車屋で畳んでもらうシーンが最高。

 

サッカー部で県大会優勝、陸上三種目優勝
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受賞した人:
伊藤健史

意外と言われるのですが中学校の時にサッカー部で県大会優勝、高校で1500m、3000m、持久走大会優勝となんか走るのが得意でした。今はちょっとした段差にもつまづくので見る影もないですが。

ハブ探したりハブ探したりハブ探したりと体力があるなとは思っていましたが、こんなガチの受賞歴があるとは…!


妖怪コンテストに負けず劣らずのすごい賞や意外な賞が集まりました。

ところで全くそうは思えなかったかもしれませんがこの記事は10月の記事を振り返るための記事でした。11月もデイリーポータルZをよろしくおねがいします!

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